最近は時間がかかる曲を聞けませんが、最近漸くなって知った、露国の作曲家、スヴィリドフの《吹雪》〜プーシキンの物語への音楽の挿絵〜のワルツが気に入っており勤務中に何回も脳内で響いています。
興味がある方は聞かれてください。4分に満たない曲ですが大変魅力的なすばらしいワルツだと思います。
甘い香りがするかのようなシモノフさん。
ロシアの風土が感じられるスヴェトラーノフさん。
スヴィリドフを頻繁に取り上げているフェドセーエフさん。
三者三様、特徴がありいずれもすばらしい演奏だと思います。
スヴィリドフという作曲家も全く無知でしたが、20世紀にこんなロマンティックなワルツを作曲しているとは!!
と驚いています。
ショスタコーヴィチの弟子だったそうですが、彼よりも聞きやすい、とっつきやすいように感じますがいかがでしょうか。
吹雪ワルツに反して、自宅ではショスタコーヴィチの交響曲8、11番以降が気になります。
こういった状況ですから自然ショスタコーヴィチの作品はなにかを強く訴えてくるように感じられることは以前少し触れましたが、聞くにつれ難しいと思います。
ですから聞きましても、旋律が全く覚えられなかったり、うとうとしながら聞いているので完全に理解していません。
12番を今日20数年振りに聞きましたが以前感じていた壁がなくなりました。案外聞きやすいのではないかとすら感じました。
レーニンを偲んで……とはいいつつ革命で無為に消された人々のことやその上で成立する国体の意義を感じながら作曲したかのように思われてなりません。
レーニンを思ってとはいっても汝は幾人もの血の上で国を作ってそれがなんになろうかという反骨と虚無感が入り混じった複雑さがあるように感じます。11番も同様ではないでしょうか。
この13番、14番は特に今聞いて心中留め置くべき作品ではないでしょうか。
今もこれが現に繰り返されていますから……。
音楽内での話、チャイコフスキーの《悲愴》で全てが終わっておらず延々と続く人間社会の闇……。音楽に頼ってどうするよ、といわれそうですが、せめてショスタコーヴィチの毒のある音楽やスヴィリドフの吹雪のワルツでなんとか消化したいと。
追記します。
心の拠り所としての音楽、ということで外せないのはスメタナの《我が祖国》もあげておきます。
こちらも気になっています。漸く旋律が理解できたすばらしい作品。チェコの人々はなんという宝ものを持っているのだろうと羨ましく思うのでございます。
チェコのプラハの美しい街並みが想像されたり、はたまた土着的な音楽が耳についたりします。
先頃漸く聞いたターリヒさん、チェコ•フィルの心に沁みるかのような演奏に感銘を受けました。
チェコにはよい指揮者がたくさんいますね。ターリヒさんも長らくモノーラルだからと避けていましたが、食わず嫌いもよいところ懐が深い温もりのある音楽に感銘を受けました。