AsH創作物語【◆Laby◆rinThosOn~13day,fri×14daySab~】 | Lun@r eclipse-幻月[第二楽章]

Lun@r eclipse-幻月[第二楽章]

DTブログ『ash~夢ヲ狩ル子供』別館ver
ココは、DREAM Town ノ 裏の色。。
白がアレバ、黒もある。。
でも、曖昧・・ダカラ、灰色― ash ―・・・
ココは、~ash~灰色ノ夢。。。

AsH創作物語

【◆◆◆le Kipos de Laby◆rinThosOn
~13day,friday×14daySabba+H~】
 
 
◆〜俺は誰の為に舞う?〜
 
〜俺は道化師
 
〜黒い衣装を纏い
 
〜伽藍洞の器で舞う
 
 
 
「良い劇だったろう?」
 
闇に溶ける繊細なレースと女
やっと我にかえって女が問う
 
「何でこんな…」
 
感情を棄てた瞳で俺は呟く
 
「…ぁー思い出した。何で俺がコンナになったワケを…」
 
 
俺は大切な人を失った
いや、それは傲慢だな
 
だって、彼女は
俺が想いを寄せてることも知らない
ましてや、教室で話したこともない
 
花瓶に飾られた美しい花が
皮肉にも美しいと感じた
 
ぁぁ
彼女の居ない世界なんて…
 
ある日、俺宛に遊園地のチケットが届いた
 
聞き覚えのない遊園地だったが、
チケットに書かれた言葉に目が奪われた
 
~あなたの想いが届く場所~
 
戯れ言が…
 
そう思ったのに
 
俺は遊園地に踏み入れていた。
 
 
 
新しいとも古いとも言えない平凡なアトラクション
 
客は
ほとんど居ない
 
虚しく、不可思議な音楽がただただ流れている
 
俺は
興味が湧くわけがない
 
なのに
 
俺は
 
最近の怖い話をモチーフにしただろう“赤い魔女の家”の前にいた
 
扉の前にいると
 
少女がやってきて
 
俺の手を引く
 
俺は拒むことを忘れ
 
魔女の家に踏み入れた
 
『長い長い階段の下に
あなたの想いが届く場所がある』
 
そう言う少女の言葉に
 
俺は強く階段の先に興味を引かれた
 
 
そして
 
辿り着くと
 
 
生きていた頃の彼女がいるのだ
 
俺は
その世界に介入できた
 
俺が想いを伝える
 
彼女と共に生きる日々
 
でも、気付いてしまった
この世界はあの過去だと
 
日付はあの日に近付く…
 
彼女を失った日に
 
 
俺は
 
その日を変えたくて
彼女を引き留める
 
でも
 
彼女は言った
 
 
 
《あなたに何ができるの?》
 
 
 
その冷たい表情と声色に
 
俺は
 
絶望した
 
 
 
、、彼女は
現実通りになった、、、
 
 
俺は過去の世界を
夢に見たのだ
 
何をしたって
無力なのだと
 
そういう悪夢を見たのだ
 
 
ぁぁ、、
ぁぁぁ、、、
 
 
こんな現実ナンテ
 
イラナイ
 
壊れてしまえ、、、、、
 
 
その瞬間、赤い少女《魔女》の鎌が
俺の身体を貫通する。
 
 
 
 
ポコ
 
黒い魂が俺の胸から浮き出て、赤い鎌に…喰われた…………
 
 
 
「アレ?…」
 
 
『珍しいわね?体だけで“動いてる”なんて。
 
あれ?魔の国の王様に似てる?』
 
赤い少女《魔女》が呟くと
 
舞台の影にシルエットだけが見えた。
 
〔あら、あの顔、見覚えがあると思ったら〕
〔魔の世界の、魔の王にそっくりだ〕
〔魔の王のドリームソウル(ドッペルゲンガーに似た存在)なんているんだな〕
〔…もしかして、魔の王も、元は人間だったりしてね〕
 
姿は影で見えないが、
何かがいた。
 
それらの言葉に
 
『この子、私にちょうだい♪』
 
赤い少女《魔女》が無邪気に微笑む。
 
シルエットの何かが
〔殻(体)は、いらないし。いいんじゃない?〕
〔そうだな〕
〔ちょうどいい、ガキの世話をさせるか〕
〔なら、名前をつけてあげなきゃ〕
と言うと
 
赤い少女は
 
『そうね…』
 
と言うと、
 
『今日は、十三日の金曜日だから、
13日の金曜日《ヴァンドゥルディ・トレーズ》ね』
 
と俺を呼び、
 
俺に口付けをする。
 
その瞬間、
 
俺は赤い少女の望むままになった。
 
俺の名は
13日の金曜日《ヴァンドゥルディ・トレーズ》
 
くだらない現実なんてイラナイ
 
全部忘れたままで
 
この舞台を
 
演じ続ける……
 
 
悪夢の舞台を、、、
 
 
「おや、終焉のようだ」
 
そう言った俺の後ろから、
赤い少女が、
不気味な微笑みで踊るように現れた。
 
『さあ、幕引きは…貴女の悲鳴よ♪』
 
そう言うと、
赤い少女《魔女》が鎌を女に振り下ろす。
 
女が
絶望した瞳で
 
失った者の名を叫ぶ
 
その悲鳴は
 
体と共に
深淵に溶けた
 
女の黒き魂を赤き鎌が喰らう…
 
 
『はい、おしまい♪』
 
 
赤い少女《魔女》は
役目を終えて嬉しそうに怪しく微笑み、
 
『ルディ
人間に戻りたくなった?』
 
 
そう俺を見上げる。
 
俺は
 
「…ツマンナイ人間より、
こっちの方がまだましだよ…」
 
と言い、
 
溶けた女がいた場所を見た。
 
赤い少女は、
 
『じゃあ、次の舞台の準備をしましょう♪』
 
と言い、舞台を降りる。
 
その言葉に
 
「…仰せのままに」
 
と淡々と後を追った。
 
 
 
【arlequin〜◆道化師〜】
 
◆〜俺は誰の為に舞う?〜
 
〜俺は道化師
 
〜黒い衣装を纏い
 
〜伽藍洞の器で舞う
 
君が望むユメを
 
嘲笑って
 
 
君は俺が嫌いだろう?
 
想《ソウ》
 
俺も君が嫌いだよ
 
 
空虚な世界が
愛しいナンテ謂《イ》うから
 
俺は
 
誰の為にも舞わナイ
 
俺が世界《君》を
 
壊す感覚に
 
溺れる為ダケに、、、
 
 
 
〜俺は道化師
 
〜黒い衣装を纏い
 
〜伽藍洞の器で舞う
 
君が視た絶望を
 
嘲笑って
 
 
〜◆俺は誰の為にも舞わナイ〜
 
 
 
詩【arlequin《アルルカン》〜◆道化師〜】
2023.9.27◆十三夜
作詩:samina
 
 
AsH創作物語
【◆◆◆le Kipos de Laby◆rinThosOn
    ~キボス×ラビュ◆リントソン~
    《✝️迷宮ノ音の庭》
~13day,friday×14daySabba+H~】
 
◆13day.friday.10.2023&14day.saturday
◆from samina
 
作製〜2023.9.27〜10.13
 
作業BGM♪:『唱』
 

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◆前作

 「【使役されるもの《vendredi・treize》~13day,fri×14daySab~】」

 ⇒ https://ameblo.jp/337bird/entry-12783948878.html #アメブロ @ameba_officialさんから