会員制ふみサロンで課題本を通してリブリオエッセイを書いてます。
今月の課題本は、「成功する複業」著者は、この ふみサロン でお世話になっている後藤勇人氏です。
このタイトルにもあるように副業ではなく複業です。今、この時代、関心を持たれている方が多いと感じています。
その本からのエッセイは、ここから。。。。
小学生の時の夏休みが開けた登校初日、教室内では、顔を合わせたクラスメイト達が、ワイワイと賑やかだった。
チャイムが鳴ると軽く机にぶつかったりしながらガタガタと皆着席をした。
担任の先生が入って来ると少し背筋を伸ばした。
先生は、真っすぐに教壇の所に行き 簡単に挨拶をした。
そして、私たち生徒の顔をゆっくり見て
「いい色になったなぁ。」と笑っていた。
そう、皆、1トーンも2トーンも肌の色が陽に焼けていい色になっていた。
そして、数年後のこと、夏休みを前に
「海へ行こう!」と友だちと出かける事になった。
目的は、肌を焼くため!
TVのCMで青い空と青い海をバックに小麦色の肌のタレントさんが登場すると健康美の映像に憧れさえあった。
海に出かける当日、サンオイルがかばんに入っていることを何度も確認をした。
『海へGO!』電車に飛び乗った。
熱い砂浜。シートを敷き、友だちと並んでひたすら横になっていた。太陽の陽射しは、強く、じりじりと肌が焼けて来るのがわかる。
海辺のあちらこちらから楽しそうな声が聞こえてくる。
でも、私達は、泳ぎに来たのではない。肌を焼きに来たのだ。
少しだるさを感じながら帰りの電車に揺られ 熱を持ち赤くなった肌を見て友達と「焼けたねぇ~。」と元気に会話を交わした。
私達は、健康的な小麦色の肌になった。と信じて疑わなかった。
後日、その友だちと学校で顔を合わせると、お互い吹き出して笑ってしまった。
なぜなら、しっかり焼けた体の前側と背中側がくっきりしている程トーンが違っていたからだった。
理想的に焼けた小麦色の前側(A面)と あと もう少し!の背中側〈B面)
今でも忘れられない笑える出来事だった。