真田課長は、小山事務次官に呼び出された。
「真田君。君にやってもらいたいことがある」
「何でしょう?」
「君の娘の看護大学と東大医学部・慶応大学医学部・法制大学医学部との交流会を開いてくれ」
真田課長はいきなりのことに
「何故、わざわざそんなことを?
法制大学が今、新井教授の息子の力で力をつけてきてるのは、わかりますが、さすがに東大医学部と慶応大学医学部とでは力の差は、歴然です。
問題があるのでは?」
「心配ない。法制大学の講師には、君の息子がいるのだからな。
法制大学を貶すようなことをすれば、排除することもできる。
君の判断でな。
まさか、厚生労働省課長の息子がいる大学を貶そうとはしないだろう。
それに、私の名で既に両大学に指示を送ってある。
万一にも、見下すような者がいたら、即刻退学させよとな。
それに私の息子にも、言わせてる」
「小山次官、目的何なのですか?」
「古波蔵恵里と君の娘のどちらかを、私の息子の嫁にと考えてる。
もちろん、両想いになればな。
強引に進める気はないから、その点は安心してくれていい。
先の事件で財務省が力を無くした今、医療を発展させるチャンスが今まで以上にやってきた。
私の息子とアレクサンダー教授の弟子が結ばれれば、医療をより発展させることができる。
私の息子は、私に似ずどこまでも、真面目で医療にたいして真っ直ぐな男だ。
本気で人の命を救いたい、その気持ちで医学を勉強してる。
権力しか頭にない私とは違ってな。
そして、上司に反発してきた君も、次期事務次官となって厚生労働省を改革することもできるようになる。
ま、君にはそんな欲はないのは知ってるが、私は君には何があろうと厚生労働省を変えるために事務次官になってもらいたいと私は思ってる。
君も交流会に参加して、見守ってほしい。
厚生労働省と日本の医療の未来のためにな」
真田は、小山事務次官がどういう人物か良く知っている。
新人時代、自分を育て上げてくれた恩人である。
自分を悪役のように自嘲しているが、本当は誰よりも物事にたいして熱い人物である。
裏世界と戦う私を首にすることもできたのに、事務次官は私を課長の座に戻してくれて、三年後には局長に出世することが決まっている。
小山事務次官のおかげで、厚生労働省の官僚として、動きやすくなった。
私は、小山への恩返しのつもりでこれを受けた。
もちろん、恋愛は別として、将来、医者になるのなら医大の人間と交流をもつのは悪い話しではない。
こうして、四大学の交流会が始まった。
真田課長が司会をして
「これからの医療の発展のため、存分に交流を深めて下さい。
これを計画した小山事務次官も、皆さんの成長を期待しています。
厚生労働省は、心からの医療の発展を目指すために、この交流会を有意義にしてほしい、そう思っています」
事務次官の息子の小山誠実は、正直、溜息をついた。
真田課長も、貧乏クジ引かされたもんだと思わずにはいられなかったが、看護大学には、可愛い女の子が勢揃いしてたこともあり、男としては悪い話しではない。
特に誠実が、目をつけたのは、医者の神様の弟子と呼ばれる古波蔵恵里と真田美紀である。
彼女達なら、自分の相手としても不足はない。
誠実は自分から二人に近づいた。
二人は明るく、自分だけではなく、他の生徒とも交流を深めた。
そして、医学の話しになり、美紀と自分を含めた三人の男子生徒とで話しが盛り上がった。
その頃、恵里は慶応大学医学部の女生徒の肩に手をおいた。
女生徒は、恵里を見て
「久しぶり。恵里」
私も笑顔で
「やっと会えたね。麻美」
二人は目に涙をためていた。
「恵里、実は私ね。恋人できたんだ」
そして、麻美は恋人を連れてきた。
「あなたが古波蔵恵里さんですね。
私の名前は、国島光雄と言います。
兄は、国谷先生の三番弟子の国島幸弘といって、内科の実力者です。
古波蔵さんは、次の研修で兄の病院に研修に行くことになります。
兄の技術を会得して下さい」
私は頭を下げて
「ありがとうございます。
国島さん」
国島は指でちっちっちとやった後
「優秀な人間には、どんどん勉強してもらう必要がある。
それが、兄の主義なので私はそれを受け継いだだけですよ。
古波蔵さん。
それとあなたに会ってもらいたい人がいましてね。
その人が、是非ともあなたに会いたいというので、この四大学には関係ないのですが、連れてきました。
ゆっくり二人で話して下さい」
そして、一人の男が私によってきた。
「初めまして。古波蔵恵里さん。
私は、石川雄一の弟の石川明と申します」
私は驚愕した。石川雄一といえば、ハーバード大学を首席で卒業した内科のhopeである。
「石川先生の弟!?」
明は笑みを浮かべて
「はい。そうです。
ただし、私は外科の道に進みますけどね。
あと、私もハーバード大学です。
アレクサンダー教授の弟子であるあなたとは、ゆっくりお話ししたかったんです。
これからの医療の発展のために」
これが、石川明との出会いだった。
美紀も男子生徒三人との会話を楽しんでいた。
ちなみに、麻美の今の名前は、ラナ・マーチン
マーチンとは軍神という意味である。
麻美にはピッタリな姓だ。
こうして、交流会は終わった。
恋愛には発展しなかったけど、貴重な経験ができた。
明との医学の会話は楽しかった。
後の天才外科医になる明の知識は本当に凄かった。
私にとって交流会の経験は大きかった。
私は、市原教授の命令で小児科で有名な大学病院に行くことになった。
市原教授は、心から一人一人の生徒の成長を願っていた。
私は市原教授から、この大学病院の膨大な資料をもらって勉強した。
「真田君。君にやってもらいたいことがある」
「何でしょう?」
「君の娘の看護大学と東大医学部・慶応大学医学部・法制大学医学部との交流会を開いてくれ」
真田課長はいきなりのことに
「何故、わざわざそんなことを?
法制大学が今、新井教授の息子の力で力をつけてきてるのは、わかりますが、さすがに東大医学部と慶応大学医学部とでは力の差は、歴然です。
問題があるのでは?」
「心配ない。法制大学の講師には、君の息子がいるのだからな。
法制大学を貶すようなことをすれば、排除することもできる。
君の判断でな。
まさか、厚生労働省課長の息子がいる大学を貶そうとはしないだろう。
それに、私の名で既に両大学に指示を送ってある。
万一にも、見下すような者がいたら、即刻退学させよとな。
それに私の息子にも、言わせてる」
「小山次官、目的何なのですか?」
「古波蔵恵里と君の娘のどちらかを、私の息子の嫁にと考えてる。
もちろん、両想いになればな。
強引に進める気はないから、その点は安心してくれていい。
先の事件で財務省が力を無くした今、医療を発展させるチャンスが今まで以上にやってきた。
私の息子とアレクサンダー教授の弟子が結ばれれば、医療をより発展させることができる。
私の息子は、私に似ずどこまでも、真面目で医療にたいして真っ直ぐな男だ。
本気で人の命を救いたい、その気持ちで医学を勉強してる。
権力しか頭にない私とは違ってな。
そして、上司に反発してきた君も、次期事務次官となって厚生労働省を改革することもできるようになる。
ま、君にはそんな欲はないのは知ってるが、私は君には何があろうと厚生労働省を変えるために事務次官になってもらいたいと私は思ってる。
君も交流会に参加して、見守ってほしい。
厚生労働省と日本の医療の未来のためにな」
真田は、小山事務次官がどういう人物か良く知っている。
新人時代、自分を育て上げてくれた恩人である。
自分を悪役のように自嘲しているが、本当は誰よりも物事にたいして熱い人物である。
裏世界と戦う私を首にすることもできたのに、事務次官は私を課長の座に戻してくれて、三年後には局長に出世することが決まっている。
小山事務次官のおかげで、厚生労働省の官僚として、動きやすくなった。
私は、小山への恩返しのつもりでこれを受けた。
もちろん、恋愛は別として、将来、医者になるのなら医大の人間と交流をもつのは悪い話しではない。
こうして、四大学の交流会が始まった。
真田課長が司会をして
「これからの医療の発展のため、存分に交流を深めて下さい。
これを計画した小山事務次官も、皆さんの成長を期待しています。
厚生労働省は、心からの医療の発展を目指すために、この交流会を有意義にしてほしい、そう思っています」
事務次官の息子の小山誠実は、正直、溜息をついた。
真田課長も、貧乏クジ引かされたもんだと思わずにはいられなかったが、看護大学には、可愛い女の子が勢揃いしてたこともあり、男としては悪い話しではない。
特に誠実が、目をつけたのは、医者の神様の弟子と呼ばれる古波蔵恵里と真田美紀である。
彼女達なら、自分の相手としても不足はない。
誠実は自分から二人に近づいた。
二人は明るく、自分だけではなく、他の生徒とも交流を深めた。
そして、医学の話しになり、美紀と自分を含めた三人の男子生徒とで話しが盛り上がった。
その頃、恵里は慶応大学医学部の女生徒の肩に手をおいた。
女生徒は、恵里を見て
「久しぶり。恵里」
私も笑顔で
「やっと会えたね。麻美」
二人は目に涙をためていた。
「恵里、実は私ね。恋人できたんだ」
そして、麻美は恋人を連れてきた。
「あなたが古波蔵恵里さんですね。
私の名前は、国島光雄と言います。
兄は、国谷先生の三番弟子の国島幸弘といって、内科の実力者です。
古波蔵さんは、次の研修で兄の病院に研修に行くことになります。
兄の技術を会得して下さい」
私は頭を下げて
「ありがとうございます。
国島さん」
国島は指でちっちっちとやった後
「優秀な人間には、どんどん勉強してもらう必要がある。
それが、兄の主義なので私はそれを受け継いだだけですよ。
古波蔵さん。
それとあなたに会ってもらいたい人がいましてね。
その人が、是非ともあなたに会いたいというので、この四大学には関係ないのですが、連れてきました。
ゆっくり二人で話して下さい」
そして、一人の男が私によってきた。
「初めまして。古波蔵恵里さん。
私は、石川雄一の弟の石川明と申します」
私は驚愕した。石川雄一といえば、ハーバード大学を首席で卒業した内科のhopeである。
「石川先生の弟!?」
明は笑みを浮かべて
「はい。そうです。
ただし、私は外科の道に進みますけどね。
あと、私もハーバード大学です。
アレクサンダー教授の弟子であるあなたとは、ゆっくりお話ししたかったんです。
これからの医療の発展のために」
これが、石川明との出会いだった。
美紀も男子生徒三人との会話を楽しんでいた。
ちなみに、麻美の今の名前は、ラナ・マーチン
マーチンとは軍神という意味である。
麻美にはピッタリな姓だ。
こうして、交流会は終わった。
恋愛には発展しなかったけど、貴重な経験ができた。
明との医学の会話は楽しかった。
後の天才外科医になる明の知識は本当に凄かった。
私にとって交流会の経験は大きかった。
私は、市原教授の命令で小児科で有名な大学病院に行くことになった。
市原教授は、心から一人一人の生徒の成長を願っていた。
私は市原教授から、この大学病院の膨大な資料をもらって勉強した。