曼珠沙華(ヒガンバナ)

村のまつりは
夏のころ、
ひるまも花火を
たきました。
 
秋のまつりは
となり村、
日傘のつづく
裏みちに、
地面(ヂベタ)のしたに
棲むひとが、
線香花火を
たきました。
 
あかい

あかい

曼珠沙華。



お花が散って
實が熟れて、

その實が落ちて、
葉が落ちて、

それから芽が出て
花が咲く。

そうして何べん

まわったら、

この木は御用が

すむか知ら。