私は、七年ぶりに日本に帰ってきた。
名前は日本に戻ってきて、新田結衣と名前は戻った。
そう、これはアダムの命令だった。
私はアダムのNo.1の腹心として動いていた。
同時に、中枢を担う幹部のアグニの懐刀として動いていた。
私が、ホテルのVIPルームに来るとその前にアッシュールというヨーロッパを騒然とさせてる悪魔がいた。
こいつこそ、真のルディ・ガルシアだ。
こいつは言った。
「人なんてものは、簡単に操れる。
情報一つで騒ぎ出す、こんな快感はない」
これが、ヨーロッパにいる中でこいつに言われたことだ。
そして、女性警察官を狙うことがこいつの快感という信じられない男だ。
「久しいな。ダムキナ。アグニが、中で待ってる。
次の任務は厄介だぞ」
そう言い残して奴は去った。
中に入ると
「アグニ様。私を日本に戻した理由はなんですか?」
それを答える前にアグニは私をお姫様抱っこしてベットに座らせた。
「待ってたぞ。ダムキナ」
そう言うと、私の肩に手をまわしながら
「ダムキナ、お前にはこれから神戸に行ってもらう。
おそらく、信じられないほどの大物が集う。
理由は簡単だ。
月島清美が仕掛ける。
裏世界を操ろうとする真の敵を引きずり出すためにな。
お前は堺清美に協力しろ。
ただし、アッシュールには気を許すなよ。
お前もわかってるだろうが、あいつは奴らの犬だ。
アンシャルもアイテールも手を組んだようだしな。
高倉米蔵の寿命は、あと一年で尽きる。
その前にやっておく必要があるというわけだ。
あの老人が死んでからじゃできないからな」
それほどまでに、高倉米蔵の存在は裏世界において大きい。
まさに神戸は聖域だった。
「高倉米蔵は何を守っているんですか?」
「謎だ。だが、今回の事で見えてくるかもしれない。
お前は、忠実にそれを追え。
それともう一つ、お前を呼んだのはヨーロッパに行かせた意味をお前なら理解できてるはずだ。
奴を始末しろ」
「御意」
アグニは
「今回お前には、オーケアノスと組んでもらう。
お前の知ってる通り奴らの犬だが、あの恐るべき頭脳と冷酷さをもってる。
奴を、利用できれば背後にいる奴を引きずり出せるということだ。
お前と一緒に神戸の高校に行ってもらう。
新田結衣なら、誰にも疑われることはないしな。
お前も、今までよりも動きやすいということだ」
そして、神戸に行きアッシュールと待ち合わせ場所で会った。
もう一人、そこにいた。
ヨーロッパで最も恐れられる悪魔のシウテクトリ又の名をアダム、あの栗岡菊代を相手に互角に渡り合った男だ。
「ご無沙汰しております。
シウテクトリ様」
「ああ、三年ぶりだな。ダムキナ。
これから、高倉米蔵に会いに行く。
俺とお前でな」
私達は高倉米蔵に会いに行った。
米蔵は私を見て驚いていたが、すぐ表情を戻し
「やはり来たか。アダム。十年前あたかも、お前の仕業に見せかけて、月島望・小倉仁・石田光彦・高倉直樹を殺すよう示唆されたとして罪を着せられた。
その借りを返しにきたか。
実は清美も、ここにきた。
ここで十年前の決着をつけるために力を貸してほしいとな。
お前と清美は、今回は利害一致だ。
協力してやってもいいが、本物の高倉の寿命は後、一年だ。
ワシも、やるべきことが山ほどある。
これからは、本物の高倉に裏でやらせる。
お前に紹介したい奴がいる。
エレナ、来い」
「はい」
そこにエレナが現れた。
「ワシの切り札だ。
ま、ダムキナとこいつを会わせるために、ヨーロッパにダムキナを行かせた。
そして、エレナと計算通り盟友に二人はなった。
たいしたもんだよ。
お前は・・・・・・」
アダムは苦笑いしながら
「さすがは吉岡秀長。ボスが一目も二目も置くだけはある。
そうか。やはり、清美も来てたか。
偉大な高祖父の力を借りない手はないからな。
だとしたら話は早い。
裏でこそこそ動き回る蛆虫を叩く絶好のチャンスだ。
あの清美が、あんな茶番な真相を見抜けないはずはないしな。
月島望が追っていた真の敵のことは、栗岡菊代からある程度は聞いてるはずだしな。
清美のメールアドレスを教えてくれるか?」
「悪いが、アダム、お前には教えることはできん。
ダムキナ、お前だけに教える。
アダム、忘れるな。
月島望殺しとは、お前は関係なくても、いずれお前とは戦うことになる。
それが、お前には教えられない理由だ」
「なるほどな。いいだろう。やはり、ダムキナを連れてきて正解だったようだ」
エレナは私だけを連れて外に出た。
「あなた、見事にアダムを欺いたわね。
既に清美のメールアドレスをあなたが知ってるということをね。
あなたにだけ、本当の事を教えるわ」
エレナは仮面を取り、その顔は堺清美そのものだった。
私は絶句した。
「驚いたでしょう?美咲。
私は一度会った相手は誰でも、瞬時にわかるの。
私に近づいて来るやつを、そう簡単に私が信用するわけないでしょ?
利用することは会ってもね。
あと、もう一ついいこと教えてあげる。
あなたの出生の秘密よ」
私はゴクリと唾を飲んだ。
「あなたは、私の実の妹よ。
私の父は、巨悪を追いかけていた。
その結果、子供が危険になることを考えて、小倉仁の子供として、あなたを育てさせた。
あなたを変装させた上でね。
長女である私だけを手元においた。
自分に何かあった時のために、松山慶一郎・栗岡陽二・吉岡秀長・高倉米蔵・織田清盛を始めとした裏世界の要人達を操れる頭脳をもつ私を側においておいた。
父は、私の才能を認めてたから、要人達に私を紹介した。
要人達は私を認めた。
そして、父の死後、私は組織に潜入した。
そして、あなたは万が一、小倉仁が死んだ時のためにキングに頼んでおいた。
キングというのはね。
松山慶一郎、通称カイザーと呼ばれてる。
何せ、栗岡菊代の父親だからね。
そう、松山慶一郎も組織を造り、娘を別の組織に潜入させるような人だから、当然、あなたも利用すると思ってた。
そうすれば、私と再会することになるってわけだ。
全て父の計画通り。
本当は、小倉仁が死なないで月島会計事務所を継いでくれれば一番良かったんだけどね。
父は、部下には何も知らせず調査してたんだから。
だけど、自殺として処理されたために最悪のシナリオで動くはめになった。
そして、敵の息のかかった奴が、月島会計事務所を手に入れた。
月島会計事務所の中に敵がいたのよ。
だから、高倉直樹・石田光彦とたて続けに殺したってわけ。
あんな雑魚をどうにかしたところで意味はないからほっといてるけどね。
だから、今回の戦いが一つの勝負になる。
最低限、父を殺させた奴までは辿り着きたいと思ってるんだ。
あなたに今のことを、教えたのは今回の件は今までとは比較にならないほど危険だから。
これから、一般人として暮らしたいのならそうしてあげてもいいよ」
私は清美を睨み付けて
「ふざけないで!私が手を引くわけないでしょ。
常に冷静沈着だった父は、罠にはめられて殺されたのよ!
それより、どうしてもっと早く教えてくれなかったの?」
「私の祖母の栗岡菊代の命令よ。
あなたには、時が来るまで教えないこと。
その方が、エージェントとしての覚悟があなたに備わってる可能性が高いって。
自分の孫を道具としか見てない栗岡菊代らしいわよね。
もっとも、一番悪いのは、娘を道具として使ってた松山慶一郎だけどね。
だから、言えなかった。
私自身が任務で忙しくなってたのもある。
三年前からついに巨悪の組織に潜入してたからね」
「わかりました。清美姉さん。
私は、あなたに従います。
何をすればいいですか?」
「セクメトに命じなさい。
兵庫県警の科捜研に行かせなさい。
敵は、必ず私のクローンを送り込んでくる。
遺体が、クローンかどうかを見極める技術が必要よ。
そして、あなたはとりあえずは、アグニの命令通り動きなさい。
アッシュールは、奴らの犬だから気をつけなさい」
私と別れた後
携帯で電話をかけて
「ボス、ボスの仰る通り真実を美咲さんに伝えました」
「ご苦労だったわね。シワコアトル」
名前は日本に戻ってきて、新田結衣と名前は戻った。
そう、これはアダムの命令だった。
私はアダムのNo.1の腹心として動いていた。
同時に、中枢を担う幹部のアグニの懐刀として動いていた。
私が、ホテルのVIPルームに来るとその前にアッシュールというヨーロッパを騒然とさせてる悪魔がいた。
こいつこそ、真のルディ・ガルシアだ。
こいつは言った。
「人なんてものは、簡単に操れる。
情報一つで騒ぎ出す、こんな快感はない」
これが、ヨーロッパにいる中でこいつに言われたことだ。
そして、女性警察官を狙うことがこいつの快感という信じられない男だ。
「久しいな。ダムキナ。アグニが、中で待ってる。
次の任務は厄介だぞ」
そう言い残して奴は去った。
中に入ると
「アグニ様。私を日本に戻した理由はなんですか?」
それを答える前にアグニは私をお姫様抱っこしてベットに座らせた。
「待ってたぞ。ダムキナ」
そう言うと、私の肩に手をまわしながら
「ダムキナ、お前にはこれから神戸に行ってもらう。
おそらく、信じられないほどの大物が集う。
理由は簡単だ。
月島清美が仕掛ける。
裏世界を操ろうとする真の敵を引きずり出すためにな。
お前は堺清美に協力しろ。
ただし、アッシュールには気を許すなよ。
お前もわかってるだろうが、あいつは奴らの犬だ。
アンシャルもアイテールも手を組んだようだしな。
高倉米蔵の寿命は、あと一年で尽きる。
その前にやっておく必要があるというわけだ。
あの老人が死んでからじゃできないからな」
それほどまでに、高倉米蔵の存在は裏世界において大きい。
まさに神戸は聖域だった。
「高倉米蔵は何を守っているんですか?」
「謎だ。だが、今回の事で見えてくるかもしれない。
お前は、忠実にそれを追え。
それともう一つ、お前を呼んだのはヨーロッパに行かせた意味をお前なら理解できてるはずだ。
奴を始末しろ」
「御意」
アグニは
「今回お前には、オーケアノスと組んでもらう。
お前の知ってる通り奴らの犬だが、あの恐るべき頭脳と冷酷さをもってる。
奴を、利用できれば背後にいる奴を引きずり出せるということだ。
お前と一緒に神戸の高校に行ってもらう。
新田結衣なら、誰にも疑われることはないしな。
お前も、今までよりも動きやすいということだ」
そして、神戸に行きアッシュールと待ち合わせ場所で会った。
もう一人、そこにいた。
ヨーロッパで最も恐れられる悪魔のシウテクトリ又の名をアダム、あの栗岡菊代を相手に互角に渡り合った男だ。
「ご無沙汰しております。
シウテクトリ様」
「ああ、三年ぶりだな。ダムキナ。
これから、高倉米蔵に会いに行く。
俺とお前でな」
私達は高倉米蔵に会いに行った。
米蔵は私を見て驚いていたが、すぐ表情を戻し
「やはり来たか。アダム。十年前あたかも、お前の仕業に見せかけて、月島望・小倉仁・石田光彦・高倉直樹を殺すよう示唆されたとして罪を着せられた。
その借りを返しにきたか。
実は清美も、ここにきた。
ここで十年前の決着をつけるために力を貸してほしいとな。
お前と清美は、今回は利害一致だ。
協力してやってもいいが、本物の高倉の寿命は後、一年だ。
ワシも、やるべきことが山ほどある。
これからは、本物の高倉に裏でやらせる。
お前に紹介したい奴がいる。
エレナ、来い」
「はい」
そこにエレナが現れた。
「ワシの切り札だ。
ま、ダムキナとこいつを会わせるために、ヨーロッパにダムキナを行かせた。
そして、エレナと計算通り盟友に二人はなった。
たいしたもんだよ。
お前は・・・・・・」
アダムは苦笑いしながら
「さすがは吉岡秀長。ボスが一目も二目も置くだけはある。
そうか。やはり、清美も来てたか。
偉大な高祖父の力を借りない手はないからな。
だとしたら話は早い。
裏でこそこそ動き回る蛆虫を叩く絶好のチャンスだ。
あの清美が、あんな茶番な真相を見抜けないはずはないしな。
月島望が追っていた真の敵のことは、栗岡菊代からある程度は聞いてるはずだしな。
清美のメールアドレスを教えてくれるか?」
「悪いが、アダム、お前には教えることはできん。
ダムキナ、お前だけに教える。
アダム、忘れるな。
月島望殺しとは、お前は関係なくても、いずれお前とは戦うことになる。
それが、お前には教えられない理由だ」
「なるほどな。いいだろう。やはり、ダムキナを連れてきて正解だったようだ」
エレナは私だけを連れて外に出た。
「あなた、見事にアダムを欺いたわね。
既に清美のメールアドレスをあなたが知ってるということをね。
あなたにだけ、本当の事を教えるわ」
エレナは仮面を取り、その顔は堺清美そのものだった。
私は絶句した。
「驚いたでしょう?美咲。
私は一度会った相手は誰でも、瞬時にわかるの。
私に近づいて来るやつを、そう簡単に私が信用するわけないでしょ?
利用することは会ってもね。
あと、もう一ついいこと教えてあげる。
あなたの出生の秘密よ」
私はゴクリと唾を飲んだ。
「あなたは、私の実の妹よ。
私の父は、巨悪を追いかけていた。
その結果、子供が危険になることを考えて、小倉仁の子供として、あなたを育てさせた。
あなたを変装させた上でね。
長女である私だけを手元においた。
自分に何かあった時のために、松山慶一郎・栗岡陽二・吉岡秀長・高倉米蔵・織田清盛を始めとした裏世界の要人達を操れる頭脳をもつ私を側においておいた。
父は、私の才能を認めてたから、要人達に私を紹介した。
要人達は私を認めた。
そして、父の死後、私は組織に潜入した。
そして、あなたは万が一、小倉仁が死んだ時のためにキングに頼んでおいた。
キングというのはね。
松山慶一郎、通称カイザーと呼ばれてる。
何せ、栗岡菊代の父親だからね。
そう、松山慶一郎も組織を造り、娘を別の組織に潜入させるような人だから、当然、あなたも利用すると思ってた。
そうすれば、私と再会することになるってわけだ。
全て父の計画通り。
本当は、小倉仁が死なないで月島会計事務所を継いでくれれば一番良かったんだけどね。
父は、部下には何も知らせず調査してたんだから。
だけど、自殺として処理されたために最悪のシナリオで動くはめになった。
そして、敵の息のかかった奴が、月島会計事務所を手に入れた。
月島会計事務所の中に敵がいたのよ。
だから、高倉直樹・石田光彦とたて続けに殺したってわけ。
あんな雑魚をどうにかしたところで意味はないからほっといてるけどね。
だから、今回の戦いが一つの勝負になる。
最低限、父を殺させた奴までは辿り着きたいと思ってるんだ。
あなたに今のことを、教えたのは今回の件は今までとは比較にならないほど危険だから。
これから、一般人として暮らしたいのならそうしてあげてもいいよ」
私は清美を睨み付けて
「ふざけないで!私が手を引くわけないでしょ。
常に冷静沈着だった父は、罠にはめられて殺されたのよ!
それより、どうしてもっと早く教えてくれなかったの?」
「私の祖母の栗岡菊代の命令よ。
あなたには、時が来るまで教えないこと。
その方が、エージェントとしての覚悟があなたに備わってる可能性が高いって。
自分の孫を道具としか見てない栗岡菊代らしいわよね。
もっとも、一番悪いのは、娘を道具として使ってた松山慶一郎だけどね。
だから、言えなかった。
私自身が任務で忙しくなってたのもある。
三年前からついに巨悪の組織に潜入してたからね」
「わかりました。清美姉さん。
私は、あなたに従います。
何をすればいいですか?」
「セクメトに命じなさい。
兵庫県警の科捜研に行かせなさい。
敵は、必ず私のクローンを送り込んでくる。
遺体が、クローンかどうかを見極める技術が必要よ。
そして、あなたはとりあえずは、アグニの命令通り動きなさい。
アッシュールは、奴らの犬だから気をつけなさい」
私と別れた後
携帯で電話をかけて
「ボス、ボスの仰る通り真実を美咲さんに伝えました」
「ご苦労だったわね。シワコアトル」