捜査の指揮官は、福岡県警から異動してきたばかりの西岡由希子29歳だ。

そして、同僚の刑事に高見兵吾。

やはり、この人は現れた。

本当の階級は警視長の内閣調査室室長の一級捜査官のボス的な存在なのに自ら階級を変えて捜査する人なのだ。

そして、ノンキャリア初の現役警視監になるという噂もされていた。

そして、市原秀人警部補35歳。

倉田美穂巡査部長。新米刑事。19歳。

彼女は警察学校首席で卒業し、すぐに刑事に抜擢された優秀な女の子だ。

奥田幸彦警部補(50)敏腕の刑事で、警視総監賞10回もとり、本部長賞15回もとってる優秀な刑事だ。

彼に関しては、刑事部長自ら敬語で話してしまうほど、一目おかれていた。

もし、堺刑事局長がもっと早く出世していれば、階級はもっと上にいってたかもしれない。

日下直也35歳。常に冷静沈着で捜査にあたり、奥田とコンビを組むことが多く、奥田を心から尊敬する巡査部長。

田辺恵利華24歳、准キャリアの巡査部長。

とてもじゃないが刑事には見えない普通の女性。

かと思えば、突然、突拍子な発想をして事件解決に貢献することもある。

斎藤瑞恵40歳・警部 係長。

叩き上げの優秀な指揮官。

寺島忠男警部補
35歳。

上司に逆らって単独行動を繰り返す、問題児

このメンバーで捜査を開始した。

高見は現場を見て

「間違いなくダニエル・カルロスの犯行だな。

だが、まずは生け贄一人という文字が気になる。

これは、警察への挑戦ということなのか?

だが、今までの奴ならこんな文字を書くようなやり方はしない」

西岡は

「高見さん、その通りですね。

ダニエル・カルロスなら間違いなく、殺人現場を録画したものを、警察に送ってくるわ。

だとするとこの事件は、模倣犯の犯行・もしくは、ダニエル・カルロスは背後にいる何者かの命令で行った。

または、恨みの犯行、もしくは、警察及びアメリカへの挑戦をかねた可能性も高いですから、現時点ではあらゆる方面から調べましょう」

そして、それぞれが捜査にあたった。

だが、聞き込みでは何もでてこなかった。

しかし、市原はストーカーの証拠をつかみ、容疑者を連れてきた。

被疑者は不敵な笑みを浮かべて

「西岡管理官を呼べ!管理官以外の奴とは話さん!」

そして、やむおえず西岡管理官を呼び、管理官が席に着くと

「よう。久しぶりだな。西岡。本部長は元気か?」

西岡由希子は能面のような表情になり

「あなた、誰に頼まれてこんなことをしてるの?

返答によったら容赦しないわよ!」

あまりの冷たさに周りを彼女は凍りつかせた。

被疑者は不敵な笑みを崩さず

「本性をいきなり現したな。お前にいいこと教えてやるよ。

今回の事件の黒幕は本部長だ。

お前にはそれを言えば十分だろ」

管理官はゴクリと唾を飲んだ。

そして、もっと絶望的な事件が起こった。

兵庫県警本部長が、刺殺されたとの情報が入ってきた。

管理官の顔は、ますます青白くなった。

そして、取り調べ室の男までが驚愕していた。

「そんな・・・・・・馬鹿な・・・・・・」

俺は思わず管理官に

「まさか、本部長って栗原本部長のことですか?」

管理官は笑みを浮かべて

「それは違うわ。本部長というのはただのあだ名。

それよりも、栗原本部長の捜査に力をいれましょう。

おそらく、指揮はもっと上の人間がとることになる。

私は、この男と話があるから高見さん、後はお任せします」

高見は冷静な表情で

「わかりました。管理官。こっちの捜査は我々に任せて下さい。

上は私が納得させましすから」

高見さんは、取り調べ室を出ると電話をかけた。

そして、警察庁刑事局から飯塚参事官が到着した。

そして、刑事部長自ら指揮をとることになった。