たぶん、ドラマ・映画・原作の中では、一番のハッピーエンドでしょうね。

ドラマの理恵は、医者としての未来はついえた。

理想の医療に向かって、最後に走るシーンがなかったというのが、あまりに残念だったんですよね。

清川を、クールな人間にしてしまったのも、あまりに清川らしくないのであり得ないと思ったんですよね。

原作は、詳しく書いてあるので省きます。


そして、今回の映画ですが理恵と清川が相思相愛であり、双子の二人の赤ちゃんが理恵と清川の子供であること、そして、清川は教授の座が確立されていて、理想の医療を教授という立場で清川は追うことができ、理恵は体制の外で理想を追うという決断をすることを、二人で誓い合ったということ、そして、ジーン・ワルツ・マドンナ・ヴェルデに共通して重要なこと、それは、三枝久広の事件があったからこそ、理恵は理想を追う決意をしたんだと言うことをちゃんと描いていたということですね。

これが、なければ理恵が何故そこまで理想を追い求めたのか、理由がわからないので、理恵の行動は、不自然だらけで禁忌を犯すだけの理由にはならないですからね。

とはいえ、映画は生まれるところ以外は、かなり母子の喧嘩がなくほのぼのしていたこと、とはいえクール・ウイッチとは、完全に正反対なので拍子抜けした方も多かったでしょうが、たぶん原作を読まずに観た方は納得したんじゃないかと。

映画の理恵は、原作では感情移入できなかった方も感情移入できたのではないでしょうか。

もちろん、50代の母親に子供を生んでもらうというのは常識から考えればあり得ないことではありますけどね。(笑)

もっとも、清川クラスの医者がカイザーをやってくれるのが確定しているなら大丈夫だとは思いますが、でも、残念ながら理恵が凄いとは思えなかったんですよね。

つまり、理恵の理想は夢物語にしか聞こえなかったんですよね。

という不満は、あったんですが、結果だけを見れば一番いいのは間違いなく映画ですね。

けど、原作の理恵には、どんな理想も自分の力で越えれるような強さがありました。

これが、映画と原作の決定的な違いでしょうね。