しばらく静寂の後、恵里は聞いた。
「病院長の弟さんは、どこにいらっしゃいますか?」
西岡は、真剣な表情で答えた。
「今から、14年前内閣調査室の一級捜査官に追い詰められて自殺したんだ。
すまないな。上村君。
だが、これだけははっきり言える。弟は、国原の命令で動いてた。」
恵里も冷徹な表情で、つまり一級捜査官は、国原までいくことはできなかったんですね。」
西岡は
「ああ、うちの弟くらいなら蜥蜴の尻尾きりにした上で圧力かけて握りつぶすことくらい奴にとっては簡単だからな。」
恵里は、続けて質問した。
「橘先生は、敵ですか?味方ですか?」
西岡は、苦笑いして言った。
「敵だと思っておいた方が、君にとってはいいかもしれない。
誰が、相手だろうと油断しないことだ。
私から言えることは、それだけかな。
三嶋教授の治療は、君に任せるよ。上村君。」
恵里は、
「病院長、あと一つお聞きしたいんですが、国原信二が平尾麻美の恋人だったというのは、本当ですか?」
病院長は、笑顔で答えた。
「ああ、二人は純愛だった。
だが、彼女が死んでから彼は別人のように変わってしまった。
だから、世の中わからないよな。」
最後の方は、悲しみをもって答えた。
そういうと病室から出て行った。
恵里は、今度は三嶋教授に聞いた。
「三嶋教授、今日は前に私と話した時と、仰ってることが、全然違ってましたね?
どういう事ですか?」
恵里は、本気で睨み付けていた。
響子も、こんな恵里を見るのは久しぶりだったので驚いていた。
三嶋教授は、苦笑いしながら言った。
「それは、君にこれ以上危険な真似をしてほしくないからだ。
もっとも君が、あの対応のせいで私を信用できなくなってたとしたら謝るしかないな。」
苦笑いしながら、答えたのだった。
恵里は、表情を戻し
「ではそろそろ、検査に入らせていただきます。」
そして、検査の結果
心臓病と肺癌という結果がでた。
恵里は、響子に真っ直ぐ言った。
「手術の成功確率は、30%あるかどうかね。
でも、この肺癌の状態なら心臓病を内科的治療で治してから、肺癌の治療を始めるのも悪くない。
響子、どうする?」
響子は、目をつぶって少し考えた後
「恵里の、治療方法で行こう。
そっちの方が、安全かもしれない。」
「響子、この治療方法については、三嶋教授にあなたから言ってあげて。
実の娘なんだから、これほど適任はいないわ。」
響子は、病室にいき信二に言った。
三嶋信二は、その治療方法でOkを出した。
信二は、真剣な表情で
「響子、お前も成長したな。
人の気持ちを、理解できるようになった。
そして、愛娘に治療してもらえるとは嬉しい限りだ。
だが、オペになったら上村先生にオペは任せてもらいたい。
お前も、相手が父親では本来の技術をだすことはできない。
私のために、お前を潰すようなことはごめんだからな。
だから上村先生に、お前から頼んでほしい。」
響子は、頷いた。
響子は、恵里のところに戻り、父の願いを言った。
恵里は、笑顔で引き受けてくれた。
だが恵里は、「どうして厄介なオペばかり私が、やることになるんだろう。」
とため息をついた。
そこに国谷が、現れた。
「よ。恵里ちゃん。久しぶりだな。」
国谷が、笑顔で現れた。
恵里も笑顔で返した。
「国谷先生、三嶋教授のオペを先生にお願いしたいのですが。
たぶん今の私じゃあ、冷静にオペをすることはできません。」
国谷は、表情を変えて
「恵里ちゃん、何があった?」
恵里は、そのまま話した。
「だから、三嶋教授のことは、敵なのか味方なのか判断できないんです。」
国谷は、笑顔で答えた。
「私に任せろ。三嶋教授は必ず俺が救う。」
国谷は、すぐに三嶋に会いにいった。
国谷は、
「ご無沙汰してます。三嶋教授。」
三嶋は、
「久しぶりだな。国谷君。それで何のようかな。」
「三嶋教授ともあろう人が、何をやってるんですか?
恵里ちゃんから、聞きましたよ。
まったく、あんなんで冷静にあなたを治療できるわけがないでしょう。
はっきり言います。
恵里ちゃんは、あなたが敵なのか味方なのかわからなくなってますよ。
ということで、あなたのオペは私がやります。
あなたの事を、恵里ちゃんが誤解したままあなたに万一のことがあっては困りますから。」
三嶋は、承諾した。
「病院長の弟さんは、どこにいらっしゃいますか?」
西岡は、真剣な表情で答えた。
「今から、14年前内閣調査室の一級捜査官に追い詰められて自殺したんだ。
すまないな。上村君。
だが、これだけははっきり言える。弟は、国原の命令で動いてた。」
恵里も冷徹な表情で、つまり一級捜査官は、国原までいくことはできなかったんですね。」
西岡は
「ああ、うちの弟くらいなら蜥蜴の尻尾きりにした上で圧力かけて握りつぶすことくらい奴にとっては簡単だからな。」
恵里は、続けて質問した。
「橘先生は、敵ですか?味方ですか?」
西岡は、苦笑いして言った。
「敵だと思っておいた方が、君にとってはいいかもしれない。
誰が、相手だろうと油断しないことだ。
私から言えることは、それだけかな。
三嶋教授の治療は、君に任せるよ。上村君。」
恵里は、
「病院長、あと一つお聞きしたいんですが、国原信二が平尾麻美の恋人だったというのは、本当ですか?」
病院長は、笑顔で答えた。
「ああ、二人は純愛だった。
だが、彼女が死んでから彼は別人のように変わってしまった。
だから、世の中わからないよな。」
最後の方は、悲しみをもって答えた。
そういうと病室から出て行った。
恵里は、今度は三嶋教授に聞いた。
「三嶋教授、今日は前に私と話した時と、仰ってることが、全然違ってましたね?
どういう事ですか?」
恵里は、本気で睨み付けていた。
響子も、こんな恵里を見るのは久しぶりだったので驚いていた。
三嶋教授は、苦笑いしながら言った。
「それは、君にこれ以上危険な真似をしてほしくないからだ。
もっとも君が、あの対応のせいで私を信用できなくなってたとしたら謝るしかないな。」
苦笑いしながら、答えたのだった。
恵里は、表情を戻し
「ではそろそろ、検査に入らせていただきます。」
そして、検査の結果
心臓病と肺癌という結果がでた。
恵里は、響子に真っ直ぐ言った。
「手術の成功確率は、30%あるかどうかね。
でも、この肺癌の状態なら心臓病を内科的治療で治してから、肺癌の治療を始めるのも悪くない。
響子、どうする?」
響子は、目をつぶって少し考えた後
「恵里の、治療方法で行こう。
そっちの方が、安全かもしれない。」
「響子、この治療方法については、三嶋教授にあなたから言ってあげて。
実の娘なんだから、これほど適任はいないわ。」
響子は、病室にいき信二に言った。
三嶋信二は、その治療方法でOkを出した。
信二は、真剣な表情で
「響子、お前も成長したな。
人の気持ちを、理解できるようになった。
そして、愛娘に治療してもらえるとは嬉しい限りだ。
だが、オペになったら上村先生にオペは任せてもらいたい。
お前も、相手が父親では本来の技術をだすことはできない。
私のために、お前を潰すようなことはごめんだからな。
だから上村先生に、お前から頼んでほしい。」
響子は、頷いた。
響子は、恵里のところに戻り、父の願いを言った。
恵里は、笑顔で引き受けてくれた。
だが恵里は、「どうして厄介なオペばかり私が、やることになるんだろう。」
とため息をついた。
そこに国谷が、現れた。
「よ。恵里ちゃん。久しぶりだな。」
国谷が、笑顔で現れた。
恵里も笑顔で返した。
「国谷先生、三嶋教授のオペを先生にお願いしたいのですが。
たぶん今の私じゃあ、冷静にオペをすることはできません。」
国谷は、表情を変えて
「恵里ちゃん、何があった?」
恵里は、そのまま話した。
「だから、三嶋教授のことは、敵なのか味方なのか判断できないんです。」
国谷は、笑顔で答えた。
「私に任せろ。三嶋教授は必ず俺が救う。」
国谷は、すぐに三嶋に会いにいった。
国谷は、
「ご無沙汰してます。三嶋教授。」
三嶋は、
「久しぶりだな。国谷君。それで何のようかな。」
「三嶋教授ともあろう人が、何をやってるんですか?
恵里ちゃんから、聞きましたよ。
まったく、あんなんで冷静にあなたを治療できるわけがないでしょう。
はっきり言います。
恵里ちゃんは、あなたが敵なのか味方なのかわからなくなってますよ。
ということで、あなたのオペは私がやります。
あなたの事を、恵里ちゃんが誤解したままあなたに万一のことがあっては困りますから。」
三嶋は、承諾した。