恵里は、あまりのことに何も言えなかった。
あの絶対的な権力をもつ橘が、関わってるとなると何もできるはずがなかった。
恵里は、病院長にそのまま報告した。
そして、国広を辞めさせることで終わらせた。
次に、内科で謎の死を遂げた警察庁次長倉田直也のことを調べる必要があった。
公安の谷山は、この件を徹底的に調べた。
だが、内科のメンバーは協力には応じなかった。
恵里は、西山を呼び出し事情を聞いた。
「上村部長、この件の犯人は内科の人間の中にはいません。」
恵里は、ジーッと西山の表情を見て言った。
「その様子だと嘘は、ついてないみたいですね。
では、何があったんですか?」
西山は、沈痛な表情で答えた。
「犯人は、次長の実の息子です。」
「つまり、倉田警視が犯人だということですか?」
表情は、そのまま西山は言った。
「はい。倉田次長は、警察権力を使って、医療を崩壊させようとしてたんです。
そう。産婦人科医療は、ただでさえがけっぷちなのに、0.0001%の確率でおこるような事故が産婦人科で起きました。
それで、強硬に産婦人科医を逮捕させようとしました。
そんなことになれば、産婦人科医療は終わりです。
だから、医者でもあり刑事でもある倉田警視は、父親を何度も説得したのですが、聞き入れてくれなかった、だから殺してしまったんです。
心臓発作に、見せかけた殺人です。」
恵里は、言った。
「それなら、自首してもらいましょう。
一生重いものを、背負わせるわけにはいきません。」
西山は、ふっと笑って
「だそうだ。倉田。お前はどうする?」
倉田は、言った。
「上村部長、あなたの仰る通りですね。
どんな事情が、あろうと殺人は許されません。
私は、あなたの判断に従います。」
恵里は、真っ直ぐ倉田を見て言った。
「何故今まで、自首しなかったのですか?」
倉田は、苦笑いしながら言った。
「どうしてもやらなければならないことが、あったからです。」
「やらなければならないこととは何ですか?」
「それは、国広先生の真実をつかむことです。」
「国広先生の真実ですか?」
「はい。表向きは、この病院を集金マシーンの病院にしないことと言っていたようですが、真実は別にあるんですよ。
副大臣を、殺したのは本当は橘先生何ですよ。
そして、それを手伝ったのが国広です。
国広の父親も、厚生労働省局長という立場ですからね。
何としてでも、副大臣の野望を防ぎたかったんですよ。
そして、副大臣の背後にいるのは、元官房長官の国原という男です。」
恵里は、驚愕した。
国原という名は、一度小野田教授から聞いたことがあった。
悪魔のような男で、巨大な組織の幹部であるという話しだった。
つまり、一歩間違えれば組織に関わる事件になるということでもあった。
倉田は、恵里に真実を話した後自首したのだった。
警察庁では、和田刑事局長が次長に昇進した。
そして、新たな厚生労働副大臣として石川健一、あの石川雄一の兄がなることになった。
吉岡は、こうすることで厚生労働省をかためた。
石川健一は、今まで首相補佐官をやっていて、実力をトップが理解するようになった。
こうして、理想の医療に向けて走り出すことになった。
恵里は、美紀の墓参りに行った。
そこに、国広が現れた。
「やはり来てくれましたね国広先生。」
国広は、笑いながら言った。
「全くあなたという方は、驚かすのが得意何ですね。」
恵里は、笑顔で言った。
「真実が、わかった以上あなたをそのままにするにはもったいないですからね。
石川健一先生が、あなたを秘書として迎えてくださるそうです。
引き受けて、いただけますね。」
国広は、そのまま秘書になることが決まった。
恵里は、麻酔医の橘に会いに行った。
「あなたと二人きりで、話すのは始めてですね。」
橘は、苦笑いしながら言った。
「そうだな。それで私に何のようだ。」
「言われなくてもわかってるでしょうが、あなたは殺人事件の犯人です。
本来なら、警察に捕まってもらうのが正解ですが、滝沢官房長官に相談したところ、あなたには石川健一副大臣の秘書をやっていただきます。
あの事件は表沙汰に、するわけには、いきませんからこういうことにしました。
あなたには、医者はやめていただきます。」
橘は、この申し出を承諾した。
あの絶対的な権力をもつ橘が、関わってるとなると何もできるはずがなかった。
恵里は、病院長にそのまま報告した。
そして、国広を辞めさせることで終わらせた。
次に、内科で謎の死を遂げた警察庁次長倉田直也のことを調べる必要があった。
公安の谷山は、この件を徹底的に調べた。
だが、内科のメンバーは協力には応じなかった。
恵里は、西山を呼び出し事情を聞いた。
「上村部長、この件の犯人は内科の人間の中にはいません。」
恵里は、ジーッと西山の表情を見て言った。
「その様子だと嘘は、ついてないみたいですね。
では、何があったんですか?」
西山は、沈痛な表情で答えた。
「犯人は、次長の実の息子です。」
「つまり、倉田警視が犯人だということですか?」
表情は、そのまま西山は言った。
「はい。倉田次長は、警察権力を使って、医療を崩壊させようとしてたんです。
そう。産婦人科医療は、ただでさえがけっぷちなのに、0.0001%の確率でおこるような事故が産婦人科で起きました。
それで、強硬に産婦人科医を逮捕させようとしました。
そんなことになれば、産婦人科医療は終わりです。
だから、医者でもあり刑事でもある倉田警視は、父親を何度も説得したのですが、聞き入れてくれなかった、だから殺してしまったんです。
心臓発作に、見せかけた殺人です。」
恵里は、言った。
「それなら、自首してもらいましょう。
一生重いものを、背負わせるわけにはいきません。」
西山は、ふっと笑って
「だそうだ。倉田。お前はどうする?」
倉田は、言った。
「上村部長、あなたの仰る通りですね。
どんな事情が、あろうと殺人は許されません。
私は、あなたの判断に従います。」
恵里は、真っ直ぐ倉田を見て言った。
「何故今まで、自首しなかったのですか?」
倉田は、苦笑いしながら言った。
「どうしてもやらなければならないことが、あったからです。」
「やらなければならないこととは何ですか?」
「それは、国広先生の真実をつかむことです。」
「国広先生の真実ですか?」
「はい。表向きは、この病院を集金マシーンの病院にしないことと言っていたようですが、真実は別にあるんですよ。
副大臣を、殺したのは本当は橘先生何ですよ。
そして、それを手伝ったのが国広です。
国広の父親も、厚生労働省局長という立場ですからね。
何としてでも、副大臣の野望を防ぎたかったんですよ。
そして、副大臣の背後にいるのは、元官房長官の国原という男です。」
恵里は、驚愕した。
国原という名は、一度小野田教授から聞いたことがあった。
悪魔のような男で、巨大な組織の幹部であるという話しだった。
つまり、一歩間違えれば組織に関わる事件になるということでもあった。
倉田は、恵里に真実を話した後自首したのだった。
警察庁では、和田刑事局長が次長に昇進した。
そして、新たな厚生労働副大臣として石川健一、あの石川雄一の兄がなることになった。
吉岡は、こうすることで厚生労働省をかためた。
石川健一は、今まで首相補佐官をやっていて、実力をトップが理解するようになった。
こうして、理想の医療に向けて走り出すことになった。
恵里は、美紀の墓参りに行った。
そこに、国広が現れた。
「やはり来てくれましたね国広先生。」
国広は、笑いながら言った。
「全くあなたという方は、驚かすのが得意何ですね。」
恵里は、笑顔で言った。
「真実が、わかった以上あなたをそのままにするにはもったいないですからね。
石川健一先生が、あなたを秘書として迎えてくださるそうです。
引き受けて、いただけますね。」
国広は、そのまま秘書になることが決まった。
恵里は、麻酔医の橘に会いに行った。
「あなたと二人きりで、話すのは始めてですね。」
橘は、苦笑いしながら言った。
「そうだな。それで私に何のようだ。」
「言われなくてもわかってるでしょうが、あなたは殺人事件の犯人です。
本来なら、警察に捕まってもらうのが正解ですが、滝沢官房長官に相談したところ、あなたには石川健一副大臣の秘書をやっていただきます。
あの事件は表沙汰に、するわけには、いきませんからこういうことにしました。
あなたには、医者はやめていただきます。」
橘は、この申し出を承諾した。