Happy baby ~蒼い時編~ | 「えっ、ソフトバレー?」

Happy baby ~蒼い時編~

安心感・・・


そんな魔法で痺れさせなければならなかった・・・



居酒屋に入ってきた4人組の男に、5分以内にナンパ

される女の子4人組など、今の世の中皆無だろう・・・

舘ひろしと柴田恭平のアブ刑事コンビでも、

明らかに、それは無理!無理!無ーーーーーーーー理!


逆の立場に男としてたっても、 居酒屋に入ってきた

女の子4人組に5分以内に逆ナンされれば、

今の世の中、怪しんでかかるのが普通だろう・・・


とにかく、彼女達に安心感を与えなければ、

絶対に成功はないと踏んだオレは、マスターと、

さもウルトラ常連のように話し出した・・・


これで、マスターという変換機を経て、

オレはとてつもないウルトラ常連として

彼女達の心にフックされた・・・



次は、どう彼女達に入り込むか・・・


しかし、神様は笑ったね・・・


マスターとの話の中で、奥さんの話になり、

最近奥さんは店に入ってないが、約3ケ月前から

佐藤君という26歳のスタッフが入った、という事を

告げられ、彼を紹介してもらった・・・


必ず、起き抜けに、青汁を飲むことをノルマに

しているような風貌の男だった・・・


「しかも彼は、まさに昨日、

子供が産まれたばかりなんですよ」

と、続けて発するマスター・・・



産まれたばかりなんですよ・・・

産まれたばかりなんですよ・・・

なんで・・・・すよ・・・

難出酢夜・・・


まさに過去の偉人達が大発明などの

きっかけを掴んだ時が、こんな感じだったの

だろう・・・


オレはその言葉を、改めて己の体内で

ゆっくりと咀嚼するように理解し、

染み渡らさせた・・・


6秒後、外の倉庫に行った佐藤君を確認し、

オレはマスターに耳打ちした。



「そんなメデタイ佐藤をオレ、祝いたい」


「みんなで、祝いたい!」


「waになって、踊りたいっ!」

と、猛懇願・・・


okをもらったオレは、すぐさまその4人組に

斬りかかった・・・


「ウチの佐藤が、かくがくしかじかで・・・・・・

・・・・・つー事で、僕が合図したら

みんなで立ち上がって、僕について来て

下さい。

6マイル先まで、ついて来て下さい!」


と、強烈アプローチショット。

強引な中にも、愛あふれる行為を行なおうと

している男に圧倒されるかのように、okサインな

彼女達・・・(サンキュッ!)

更に、この時、店に訪れたカップルを巻き込み

ながら、その瞬間は遂に訪れた・・・




「ガラガラガラ・・・」

佐藤が、入ってきた・・・



総勢10名にも及ぶ人間が一斉に立ち上がり、

マスターに猛懇願してから、佐藤が入室してくるまでの

1分48秒程度の中で、作詞した歌をオレは、唄い始めた・・・


Happy birthdayのリズムで・・・


「Happy baby baby to you! ヌゥオッ!

Happy baby baby to you! ヌゥオッッ!

Happy baby baby dear さぁ~とぅおぉーーーー! ウハッヌ!

Happy baby baby to you------! you----------↑↑↑↑」



そんなアメフトのスーパーボウルの開会式の

国歌斉唱をする、ディーヴァ(歌姫)のように

気持ちよさそうに、しかも売れっ子ラッパーよろしく、

手を頻繁に胸にあてたり、自分の方に出来損ないの

チョキのような3つ指を投げかけてきたりする、

クリスタルパフォーマンスを最前列で繰り出している、

今日初めて会った初対面の男・・・・


そんな地獄のような光景を目の当たりにして、

佐藤は手に持ったキャベツを

アメフトのボールに見立て、タッチダウンを

奪うほかなかった・・・


そして、店内に響き渡る、乾杯ーーーーーーーーっ!

の声・・・


ヴォルテージは急速に熱を帯び、加速してゆき、頂点を

迎えた・・・


まぁ、それはいいんだが、直前に入ってきたカップルの

彼女の方が、さっきから、ブルブル震えながら

こっちを不安そうに見てるのだが、

この場を借りて言わしてもらう・・・・



打ち合わせが不十分で、スマン・・・



と、まぁ事態は滞りなく終わったと思ったアンタ!

もう一度、このエピソードを最初っから、読み直しなっ!



そう、オレはこの後、彼女たちの心に子犬ちゃんのように

溶け込まなくてはならなかった・・・



オレ達にとって、この一連の行為はプロローグに過ぎなかった・・・

そして、衝撃のラストへと走り出します・・・


続きます・・・