「食い尽くされている人々」③ 第1ペテロ5章8節から11節モトイ・トクメイさん　

　2024.07.27

:8 身を慎み、目をさましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。

:9 堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい。ご承知のように、世にあるあなたがたの兄弟である人々は同じ苦しみを通って来たのです。

（第1ペテロ5章8節から9節）

ｰ続きｰ

そして冒頭にあるように、「目をさましていなさい」と言うのですね。

身を慎み、目をさましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。（第1ペテロ5章8節）

私たちはもうすでに栄光の中にいて、実際に完全にされるのは永遠の世界に入ってからでしょう。でも、もうすでにキリストの栄光の中にいて、第2コリント3章18節の言葉のように、鏡のように神の栄光を反映させながら栄光から栄光へ変えられつつあるので、まだ完全にされてはいなくても完全に向かいつつあり、強くなりつつあるのです。これが私たちです。

しかし、人が主に向くなら、そのおおいは取り除かれるのです。主は御霊です。そして、主の御霊のあるところには自由があります。私たちはみな、顔のおおいを取りのけられて、鏡のように主の栄光を反映させながら、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられて行きます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。

（第2コリント3章16節から18節）

でも、「目をさましていなさい」と言うのですね。本来、目ざめた悟りのあるキリスト者に対して、「目ざめていなさい」「目ざめ続けていなさい」と言われているのは、この次に語られる敵の策略がものすごく大きいからでしょう。敵にフォーカスする（焦点を合わせる）のではないですが、敵の存在を無視するのは非常に危険でしょう。

そして、この敵は私たちのまわりを獅子のようにうろついているのです。食い尽くすべきものを捜しつつ、うろついているのです。なにが食い尽くすべきものなのかというと、このサタンの領域で彼らが罠にかけられるものでしょう。

つまり、物質世界を用いて私たちのたましいを揺さぶろうとしている彼らは、たましいの領域で食い尽くすべきものの肉的なにおいを嗅ぎつけて、うろついているということでしょう。

私たちが自分で自分の肉を握ってしまうとき、神の前に置かないで、神に自分のたましいをおまかせしないで自分で肉を握るとき、世の中、すなわち物質的な世界を見て、「アイツやコイツに腹が立つ」と思って自分の肉を握るとき、肉的なにおいが霊的な世界でプンプンただよってくるのでしょう。

そして、「ハエの王」と呼ばれ、ベルゼブルと呼ばれる悪魔は、その子分であるところの小バエを雲霞（うんか）のごとくハエの軍団として雲のようにグッと押し寄せさせて、そのにおいのする所にグワーッとたからせている状態でしょう。

獅子のように食い尽くすべき肉を捜してうろつくというのも怖いですが、ハエが肉にたかるということもなかなかホラーチックでおぞましい。非常に私たちが、それは避けたいと思うイラストレーション（光景）だと思います。

※ おすすめ関連動画「ハエの王の支配」参照

敵はこうやって私たちの肉を嗅ぎつけているのですね。そして、肉を食い尽くそうとしているのです。そして、私たちは、この神の前で目ざめて、油断せずに祈るというかたちでこのサタンに立ち向かえということが語られていて、

「ご存じのようにあなたがたの兄弟、先輩クリスチャンとか信仰の見本となったような人たちも、この苦しみをすでに味わった。すでにキリスト者全般に約束のように…」あまりこのような約束は受けたくはないですが、「あたりまえのようにやって来る、そのような苦しみなんです。だから、神につながりなさい」と言うのですね。

こういう流れを総合的に私の言葉で表現すると、神は神の栄光のために、私たちが完全に向かい、強くされるために、悪魔・悪霊の策略さえも用いて私たちを鍛えているということが、ここから読み取れるでしょう。

私たちの狭いものの見方だけで表現すると、「この地上の肉的な世界で生きるので、悪魔・悪霊の悩ましに遭遇し、嫌な思いをする」という見方ができてしまいます。

しかし、その背後には、それさえも用いて私たちのたましいを磨き、私たちとの交わり、祈りの関係をさらに深めようとし、そして私たちを完全に向かわせて強くしつつあるという、神の栄光のための私たちの磨き、祈りの鍛錬があるという事がここから分かると思います。

そういうかたちで、神は私たちを完全に向かわせているということです。ですから、肉的なものはたしかに私たちにはありますが、この肉を神の前に置く。

「この肉の部分はあなたのものです。あなたに癒やされ、あるいは、あなたにもっともっと磨いていただきたい、改良していただきたい私の不器用な部分です。なんとかしてください」という証拠として神に示すとき、神が引き受けてくださる。そのような祈りの特権をこの地上で行使しているということでしょう。

そのことによって私たちは完全に向かい、強くなりつつあるということです。

でも、このような祈りの特権を行使できない世の人たちは、もうすでに悪魔・悪霊に食い尽くされつつある状態なのです。食い尽くされているということです。

ｰ続くｰ

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