哲学的な彼女と放課後放送局。 -5ページ目

* 伯爵ピエロ



 伯爵ピエロを知ってるかい?
 伯爵ピエロは死んだのさ


 支配されたサーカスは消えていき、
 やがて人々の記憶の中からもかき消される

 寂しいかって?
 馬鹿なこと言うなよ?

 歔曲を迎えた世界の果てで
 生と死なんか分からん場所で

 伯爵ピエロは死んだのさ


 刃で自分の首を飛ばして

 辺り一面に血の種をまいたんだ

 伯爵ピエロを知ってるかい?
 伯爵ピエロは生き返る


 ――さあ、新しい世界の幕開けだ 
 
 

* 黒詩魔法



 あわをたてましょう

 まぶした血と絡み合わせて

 椿の花びらを塗して黒詩を読み上げるの

 黒詩は呪文 唱えれば魔法になる

 夢のような黒詩が頭を回り、

 唱えれば一つできあがり

 城の中は血に染まり、

 炭酸水は恐ろしいほど膨れていく

 さぁ、次の魔法はなににしようかしら?
 
 

* 妄想サーカス

 コンクリートジャングル

 それは地獄で

 そんな地獄にいる私は、

 目を瞑りそっと夢見る

 ビルとビルの挟間

 ちっさくなった私が見えるわ

 人々は私を見て囁くわ

 手をさしのべてくれる人はいないの

 私は独り

 小さく妄想のサーカスに落ちていく、

 寂しいピエロでしかないのだから……