三朗くんを喪って一日半が経った今日、三朗くんのお見送りに行ってきた。
身体を還してあげなきゃならないと頭では理解していたけれど、どうしても手を離したくなくて、昨日の夜のお世話を終えてからは、ずっと朝まで一緒に過ごしてた。
それでも三朗くんの頑張りに、そして身体に纏わりつく三朗くんの愛に、きちんと応えてあげなくちゃ。と、ようやく、手を、離した。
シェルターで1.2を争う甘えっこだった三朗くん。
去年の終わりにようやく飼い主さんが手を離してくれたから、絶対に専用お膝を見つけてあげるって約束してたのに。
かーちゃん、また約束守ってあげられなかったよ。
幸せ見つけてあげたかったな…。
お見送り花に選んだお花は、紫色のスカビオサ。
素敵なんだけど『私は全てを失った』という花言葉だったから一瞬悩んでみたけれど、一緒に添えたかった白地に紫色のリューココリネの花言葉が『温かい心』というモノだったから、合わせたらあたしの心持ちに合うじゃんね。と、ブーケを作って貰ったよ。
三朗くんの身体は失ってしまったけれど、三朗くんを思い出す度に愛しさが募り、心の底がほわっと温かくなるんだもん。
ね、ピッタリな花言葉でしょ。
憎んでも憎んでも消えてくれないFIP。
だけどお空へと上がる前の晩までは、大好きなおやつがたらふく食べられた。
そしていつだって独占したかったあたしのお膝も、かなり独占出来たよね。
最後の最後まで溢れる愛を与えてくれてありがとう。
ずっと、ずっと、愛してる。
ずっと、ずっと、忘れない。
そう、自分になのか三朗くんになのか分からないけど呟いて、三朗くんの身体を空へと還した。
自分の気持ちと向き合うために、以前は泣きながらお見送りのブログを書いていたけれど、どんどんどんどん心のパワーゲージが目減りして、お見送りをしながら立ち上る煙が空へと上っていくのを見ながら、ただ、ひたすらに泣いていた。
泣いても、叫んでも、もう二度と抱き締めることは叶わない。
忘れようにも忘れられない程に、あたしを、ヒトを、愛してくれた三朗くん。
あたしは三朗くんの身体は失ったけれど、その存在はいつまでも消えないよ。
きみのことを想い出す度に、いつでも温かな心になれるんだ。
真っ青な空に向かって駆けて行け。
いってらっしゃい。
これからはいつも空に居るんだね。
あたしが一番大好きな三朗くんの写真を眺め、エグエグ泣きながらお見送りの時間を過ごしてた。
去勢をしたら縮まってしまったけれど、保護した当時この立派すぎる頬袋には何が詰まってるの?っていつもぷにっと摘みながら笑ってた。
初めて見た時から心奪われた真っ直ぐな眼差しをいつまでも忘れないからね。
ちいさくなった三朗くんと一緒に帰る道すがら、夕陽が稜線に消えて行くのが見えて。
雫ちゃんもふじちゃんも三朗くんも居ない部屋に戻るのが怖くって、車を停めて泣きながら見つめてた。
だけど、溢れる程の愛が遺ってる。
目の前のいのちと共に部屋に溢れる愛を抱き締めるために、おうちに帰ろう。
そう思ったからようやく涙を拭いて車を走らせて、帰る前に充くんのお薬を貰いに病院に寄って、御礼を言いつつ三朗くんがあたしの腕に遺した傷痕がどんどん腫れてきてるのを先生に見せたら、動物病院なのに処置された…。
膿を出されるわ消毒されるわいてーのなんの…猫たちの気持ちがちょっと分かったよw。
でも、これだけ腫れあがった傷ならば、絶対一生消えないや。
あたしが死ぬまで、ずっと、ずっと、消えないや。
そしてこの傷跡だけじゃなく、心の中に居る三朗くんの可愛い姿も、ずっと、ずっと、消えることなく、あたしの心の中で生きていく。