どうしたものか…。
したたかに酔っ払い、
落としたと思われる場所に来たが見つからない。
学 会の為に長 野から東京に出てきて、
久しぶりに有った友人たちと同 窓会の様になり、夜を何故かトナカイで過ごしてしまった。
トナカイになった経緯は全くといって記憶に無い。
病 院の子供たちにと買った絵本まで無くしてしまうし…
なんたる失態!
「せめて、本は見つけたいのだが…」
本に申し訳無い。誰か良い人が拾って読んでくれているのなら、それはそれで良かったと思えるが…。
ベンチの下やゴミ箱さえも探して
自分の不甲斐なさに悪態をつきたくなった時、
目に留まったのは、
「このクリスマスツリー…」
今は電飾も消え、それでも沢山の飾りのついた美しいクリスマスツリーを見て思い出す。
「あの子が拾ってくれていたら…」
イルミネーションの輝く光の中で、
見上げていたあの子が寒そうに見えた。
一瞬で酔いが醒め、
思わず抱きしめてしまっていた。
凍える天使を捕まえた様な感じだった…。
やはり、酔ってはいたのかもしれない。
酒の力でもなければとうてい出来ない事だ。
「あれでは、確かに変 質者と思われても仕方ない」
自分の行動を思い出して苦笑してしまう。
「絵本も見つからぬし、また新しく買い直すか…」
と、入った本屋で…。
あの子がいた。