夫は寝る時、必ず自室の部屋のドアを少し開いて就寝する。
今も必ず。
私は大学病院に10ヶ月入院した。その後、退院した。
退院は、できたけれど不調が続き再入院すると言う事を何度か繰り返ししていた。
体調を崩すのは昼夜関係なかった。
もちろん夜中もあった。
私は階下の部屋で寝起きし
夫は2階でそうしている。
私が頻繁に体調を崩すのでお互い枕元にスマホを置き、いつでも連絡を取れるようにしていた。
夫が扉を少しだけ開けて寝るのは
夜中、私が急に体調が変わって体の不具合で電話しようにもできない時の為に、階下の私の不穏を少しでも聞き逃さない為の彼の配慮なのだろう。
夫は決して私には、その事は言わない。私が夜中たまたまトイレに行こうとして2階から灯りが漏れていたからそう気づいただけである。
その日以降、夜中に起きた時2階の夫の部屋の扉を確認するとやはりいつも少し開いている。
夫は
バカだ
性根はねじ曲がっている
意地も悪い
粗野で
無教養で
エラそうで
声がでかくて
依存や束縛も強い
夫は
不器用で
アホで
優しくて
見返りなんて考えない単細胞で
私の事が大好きな奴
ばかだなぁ
私は夫を曇りのない目で真っ直ぐに見つめて
罵詈雑言を浴びせ暮らして行く。
感謝はしている。
しているが、積年の怨みはそれとはまた別物だ。