谷川俊太郎さんトリビュートのイベントに猫道(猫道一家)さんがご出演される、ということでおじゃましてきました。場所は渋谷駅から徒歩7,8分のところ。タワレコの角を右に折れガード下をくぐって大きな道なりに進むと迷うことなくたどりつけました。

 

 

お店はけっこうなキャパのお店でした。舞台が観やすい高さ。天井には巨大なワニが。来ていた友人の情報によるとトイレが独特だったそうで。

 

 

桑原滝弥さんの司会で幕を開けました。オープニングトークから谷川俊太郎さんが登場され、あたたかい感じでスタート。

 

出演者は持ち時間(おそらく)15分という縛りの中、谷川俊太郎さんの詩と自作品の朗読、というステージでした。出演者の中には猫道さんのほかに吉田和史さん(吉田さんだけ異質で朗読&ギターでの弾き語りを。絵の具の歌を唄ってくださったのが嬉しかった)やカワグチタケシさん(カワグチさんの詩は”縦”という印象。verticalっていったほうが的確かな。言葉が上からチューブに入っておりてくるみたいな)も出演されておられました。また、客席も見知ったお顔がたくさんいらしてて。

 

猫道さんは第一部の最後の出番。谷川俊太郎さんの朝のリレー、そして朝のリレーがあるなら夜のリレーをと、ご自分の作品を、そして、この俊読への締め切りに間に合わない猫道さんとその主人公とのストーリー、でした。谷川さんのトリビュートを観に来たことを忘れてしまうほどの猫道ワールド前開な猫道さん。ステージ上で各出演者のステージを見守る谷川さんを"使う"あたりはさすがの猫道さんでした。

 

他には西田夏奈子さんの詩の読み方。初めて目にして初めて読む、という設定のシチュエーションされていらしたのが新鮮でした。石原ユキオさんのステージは一貫してひとつのテーマに絞ったところがヒット。パインジュースは切ないのに、何故か少し笑ってしまうところが余計に切なくなりました。

 

谷川俊太郎さんも自作品を何篇か朗読されました。クロコダイルの西さんというお店の方、が中学生のころに谷川さんの大ファンでノートに谷川さんの週刊誌に寄稿された詩を読まれました。商売とお金の詩がうなずける。ご自身で読まれて自画自賛されてらっしゃるのがお茶目でした。

 

で、谷川俊太郎さんご自身が自作品を読まれると、谷川俊太郎だ!と明確に思い、一方、

他の出演者の方々が読まれたものはそう感じなかったのは何故なんだろうと思いながら谷川さんが読む詩を聴かせていただいておりました。ご本人が読んでいる、という事実以外に何かもっと意外と単純で明確なものがあるかないかなのかしら、と。男性にしては高めの声のトーンとか、抑揚をあえてつけない読み方とか、文末の言葉を"置いていく"ような読み方とか。

 

ただ、各出演者の皆さんのは、ご自身の作品と谷川さんの作品をパレットの上で混ぜ合わせているようで、それはそれで各自の色が見えてとても興味深かったです。

 

と、いろいろ考えるものが多い今夜でした。どうもありがとうございました!