臨床的に脳死したと診断された男が10分後に目覚めた。死後の世界を見てきたという彼は、そこでの体験を掲示板に共有した。「死後、私たちの精神がどうなるか」という疑問に対して多様な説がこの世には存在する。「天国の門に向かう」という事を信じる人もいれば、「地獄の業火が存在する」と信じている人もいる。もちろん個人差はあるだろう。

だが、彼が見てきたものはそういった類のものではなかった。掲示板でユーザーネーム「luongscrim」を名乗る21歳の男性は、心臓発作により2017年7月3日に一度「臨床的脳死」、つまり完全に死んだと診断されたという。その10分後に目覚め、現世に返ってきた彼は死後の世界について「死後の世界には何も無い」と語った。
 

「そこには神も、精神も、愛する人も、思考も、暗闇すらありませんでした。本当の無。それだけでした。『無』というより、その時間そのものが無いといった方が良いかも知れませんね。私は一度死んで意識がなくなり、次の瞬間には意識を取り戻していたのです。脳が死んだその10分間、私は意識を無くして、無の世界にいたのです」


彼によると、それはまるで映画のフィルムが途中で切れたようだったそうで、本当にぷっつりと自分の意識が無くなったのだという。しかし、それでも21歳の彼は無の世界の奥に「何かある」感覚がしたのだという。彼によると、死後の無の更に先の世界に何かがある事を体感的にわかったそうだ。彼は臨死体験してから、自分の人生を大事にするようになったという。

人生、愛する人々、死、そして自分自身を受け入れ、ありのままの世界で毎日を感謝して生きているという。「私は死を恐れているのか、それか死後の無という世界を恐れているのかは分かりません。だけど、ただ毎日を感謝して生きていたいのです。そしてあの件以来、自分が生かされていると考え、私はそうするようにしています」と語っている。

 

 

【参照:exciteニュース】