「何度、治療してもすぐ再発する。痛みはないが、他院で抜歯?と
 
言われ気になるので、何とか抜歯しないで治療してほしい」
 
と 来院された方の症例です。
 
これは、現在も連載させていただいている
 
 

第一歯科出版刊 季刊 歯科医療 の2013年秋号

 
に始めて掲載していただいた症例で、
 
 
 
 
歯1  歯の根っこの奥に神経がまだ残っている
 
歯2  全ての根管がきちんと抜髄されていない
 
 
 
歯5  エンドをしたあと、きちんと根の先まで薬が詰まっていない
 
歯6  治療中に歯が割れてしまった
 (この場合は、残念ながら抜歯になります。先ずはご相談ください)
 
 
の中の
 
歯全ての根管がきちんと抜髄されていない
 
に該当するケースです。
 
 
 
こちらはその時の別刷りです。
 
 
このブログは、院長監修のもと ブログ管理人が制作しています
 
 
治療の概要  症例4@季刊歯科医療 2013年秋号
何度、治療してもすぐ再発する。痛みはないが

他院で 抜歯?と言われ気になるので、何とか抜歯しないで

治療してほしい。



1根管抜髄していない根管があり、そこに病変があったので

治療して根っこの先まできちんと薬をつめた。



病変もなくなり、変な違和感もなくなった。
 
 
 

 

 

①図7  初診時。根管処置はなされているが、近心根は未処置であり根尖病変がみられる。

 

 

 
 
②図8  治療開始。遠心根は問題がなかったので先に根管充填後、根管口をセメントで封鎖した。

 

 
 
 
③図9  排膿させた後、根管洗浄して貼薬。

 

 
 
 
④図10 前回同様、貼薬を行う。サイナストラフト部分から Vitapesが滲出するくらい注入。

 

 
 
 
⑤図11  X線上ではまだ病変が見られるが、頬側にみられたサイナストラフトはなくなった。

 

 
 
 
⑥図12  根管洗浄後、暫間根充してセメントで封鎖して6番の覆髄処置と合わせてテンポラリーにて経過観察。
 
 
 

 

⑦図13  6ヶ月後 Vitapexは吸収されていたが、根尖病巣もほぼ治癒している。根管洗浄後、根管貼る。

 
 
 

 

⑧図14   根尖病変の治癒が確認できたたためガッタパーチャポイントにて根管充填が完了。

 
 
 
 
2013年当時まだ、マイクロスコープを
 
導入したばかりで丁度萌芽期から揺籃期へ
 
移行するような時期の症例です。
 
記事の途中、その頃何を思ってCTと
 
マイクロスコープを導入したのか、導入してどう
 
臨床が変化したのかを書いていました。
 


自分の臨床の検証、これからのエンドにおける確定診断
 
(特に抜歯のときの患者説明)のためでしたが、それ以上に
 
臨床の検証、これからのエンドにおける確定診断
 
(特に抜歯のときの患者説明)のためでしたが、それ以上に
 
日常臨床(エンド)の中で大きなパラダイムシフトが
 
起こりました。
 
今まで臨床上で見えなかったものが見えるようになったことと
 
根管処置のときも今まではchecking view だったものが
 
working view に変わった点です。
 
この記事から7年経ち、さらに 進化、深化し、見えて
 
きたものがあります。
 
マイクロスコープで、見ながら(wroking view)
 
治療することが出来てはじめて、破折したリーマーも
 
除去することが出来ます。
 
 
抜歯して、インプラントをするより
 
自分の歯を残すことが
 
その歯のみならず、口腔内全体にとってより良い状態を
 
もたらすということが多くの症例を見ていく中で
 
確信に変わってきています。
 
 
 
 
 
「己の欲せざる所は人に施す勿れ」と、
 
孔子が論語の中で述べています。
 
私は歯科医師として
 
「自分がされたくない歯科治療は他の人にもしない」
 
この、当たり前に思えることを、当たり前に
 
これからも診療していきたいと思っています。
 
 
<歯科医師の方へ>
 
マイクロスコープを用いた歯内療法の
 
実習セミナーも行っています。
 
日々の臨床にマイクロスコープを取り入れたい方、
 
マイクロスコープはあるが、
 
上手く臨床に活かせていないとお悩みの方
 
是非、ご参加ください。
 
なお、この研修会は少人数による不定期開催です。
 
参加してみたいと思われる方
 
 
 
 
 
 
 
 
季刊 歯科医療には 2013年秋号より
 
連載させていただいており
 
頑張れば誰でも出来る咬合療法 
 
熊本・東京 ふなつ会で
 
お教えしている症例を掲載しています。
 
 
バックナンバーなどは、第一歯科出版さんへ
 
おたずねください。
 
 
 
 
 
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