転載記事
ケント・ギルバート
【ニッポンの新常識】報道しない自由によって“粉飾”された日本の平和 (1/2ページ)
2015.06.27
有権者が選挙を通じて代表者を選ぶ民主主義のシステムは、正確で十分な情報が国民に提供されていることが大前提で
ある。つまり「報道の自由」は民主主義の根幹に関わる重要事項である。
正しい情報が提供されていなければ、適切な判断など誰にもできない。これは上場企業で粉飾決算が行われた場合を
考えれば理解できる。
粉飾決算を信用して株を買った投資家に「自己責任」は問えない。粉飾を行った企業の責任を追及すべきであり、
粉飾を見破れなかった証券市場にも問題がある。
報道の自由を駆使して国民に情報を提供すべき主役は、
テレビや新聞などのマスコミである。
インターネットメディアがマスコミ報道の間隙を埋めたりしているが、影響力は足元にも及ばない。
私企業であっても、マスコミ各社は私的な利潤追求に傾倒すべきではない。民主主義国家に必要不可欠な存在としての
自覚を持ち、責務を十分に果たしてほしい。
さて、報道の自由が制限されている国の代表格といえば、
中華人民共和国(PRC)である。
PRCでは検閲が常時行われ、中国共産党に不利益な情報は人民に可能な限り知られないよう努めている。
米検索大手グーグルが中国本土から撤退した一因でもある。
PRC国内で「天安門事件」「文化大革命」「チベット人弾圧」
「ウイグル人虐殺」などの言葉を検索するのは危険だ。
危険思想の持ち主として、いずれ公安に目を付けられることになる。
ところで、日本の複数のマスコミも、中国共産党に不利な情報を日本国民に知られないよう、必死で努力しているように私には見える。
防衛省は5月29日付で「南シナ海における中国の活動」と
いう17ページの報告書を公式サイトで公開した。
1950年代に仏軍がインドシナ半島から撤退し た直後から
今日に至るまで、PRCが国際法無視の埋め立てを継続的に
行い、周辺諸国との交戦を続けてきた歴史がよく分かる。
今やPRC
の魔の手が、尖閣諸島だけでなく沖縄本島にも
伸びようとしている現実は、この報告書からも読み取れる。
だが、先のタイトルでネット検索してもマスコミ報道 の形跡は
見当たらなかった。
何も知らずに「9条守れ!」と叫んでいる人々は暢気すぎて、
まるでピエロである。
日本は戦後70年ずっと平和だったというが、
実は「粉飾報道」が行われてきただけかもしれない。
■ケント・ギルバート
米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。83年、テレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」にレギュラー出
演し、一躍人気タレントとなる。現在は講演活動や企業経営を行う。自著・共著に『まだGHQの洗脳に縛られている日本人』(PHP研究所)、『素晴らしい
国・日本に告ぐ』(青林堂)など。
(転載終了)
*「有権者が選挙を通じて代表者を選ぶ民主主義のシステムは、正確で十分な情報が国民に提供されていることが大前提で
ある。」まさにこれです。選挙で国益に適う人物を
選ぶには正しい情報がなければ無理です。
長年、日本はマスコミのいいようにコントロールされていて
それは今も、まだ続いています。
ネットが登場したことにより昔よりは
少しだけマシにはなってきましたが・・・。
それでもまだまだTVなどの影響力のほうが
巨大です。
国民皆ネット時代にでもならない限り、
いや・・・そうなっても
その人が検索する内容によって
やはり偏ってしまいます。
「マスコミ」の力は大きいのです。
マスコミが日本のための報道をする、
正しい情報を隠蔽しない、
そうならなければ日本人はずっと騙されたままなのでしょう。