吉田寮正面玄関(6月25日撮影)
京大の吉田寮の退去期限が昨日の9月30日。
気になっていたので、28日に吉田寮を訪ねて見た。
玄関で挨拶すると、一人の学生さんが応対してくれた。
吉田寮(茶色の建物の右奥にある)
現在でも吉田寮にいる学生は、180人を超えるという。
(※木造の吉田寮の西側にある新館の吉田寮を含める)
9月末以後は強制撤去になるのかと尋ねると、
大学当局は、そんな物理的なことはしないという。
彼がいうには、おそらく10月1日に
ライフラインを止めるということだった。
今朝、状況を尋ねようと自治会に電話をかけたが、
「現在、使われていません」だった。
おそらく京大の回線なので、止められたのだろう。
電気も止められているかも…
彼らも前もって分かっていたらしく、
それでも何人が耐えられるかが勝負だという。
ただ、これは表面的な事情で、
本当は40年前からの確執にあるという。
当時から持ち上がった大学側と学生自治の対立にある。
10月以降の入寮募集の垂幕(抵抗の証)
大学側は、学生自治の巣窟となっている吉田寮を
排除したかったらしい。
それが平成16年の国立大学法人化※によって、
さらに拍車がかかった。
この国立大学法人化は、以前の国立大学よりも結果的には
政府の統制が強まっている。
※中期目標や計画の提出を義務づけられているが、それに関わらず
運営費交付金が定立削減されたり、文科大臣が組織や業務全般の
見直しを指示する権限がある。
ちなみに、教員や職員は「みなし公務員」となっている。
退去通告までの流れを4コマ漫画にした看板
抵抗の詩
応対してくれた学生は、最後まで戦うと言っていた。
見た目は今風の華奢な男だったが、なかなかの好男子だった。
吉田寮に興味ある方は、「吉田寮公式サイト」へ
https://sites.google.com/site/yoshidadormitory/
彼は演劇をしているらしく、来月に吉田寮の食堂で公演する。
チラシをもらい、観劇に行くことを約束して別れた。
・10月12日・金〜10月14日・日の14 時と19時の2回
(金曜日は19 時のみ)