伶奈さんとのやりとりが ほぼ毎日続くようになった

お互い忙しい日以外は なにかしらの会話が交わされる

それが当たり前の日常になっていた


文字を書いて相手に気持ちを伝える

相手から文字で気持ちが伝わってくる

会話で話す事も出来るけど

文字だから 伝わってくる感情もある

 

会話は その時 その瞬間で 言葉を考え 言葉を交わす

文字は言葉を温めて相手に伝える事が出来る

時間を置くから 感情がより伝わってくる そんな事を思った

 

伶奈さんからは仕事の事 パソコンの事 最近みつけた美味しいお店

家庭環境 幼少期 学生時代の部活 初恋の事 不安に思っている事

様々な事を自分に話してくる

いままで 他人だったのに 何年も前からお互いの事を知っている

そんな間柄になっていた

 

物事の感じ方や捉え方 自分に似たような所があった

何を考えて どんな答えを待っているのか そんな事も自然と分かった

 

 

ある日 伶奈さんから

 「私の事 伶奈って呼んで下さい」

とお願いされた

 

その日を境に 二人の関係は更に親密になっていった
自分の職場の人に ここまで内面を話せる人はいない
伶奈には素の自分をさらけ出せる

伶奈も同じ事を言って来た

 

近くに居てもそれほど心が通わない人もいる

 

距離が二人の感情を強く結びつける役目があると思った

 

不思議な事に伶奈から彼氏の話題は一切出てきたことが無い

親しくなる前は 彼氏がいますと言っていたのに

自分も敢えて彼氏の話題はしなかったけど

ある時 伶奈から

 

 「人を好きになるってどういうことですか?」

 「恋に落ちてしまうって どういうことですか?」

 

今まで話題に出さなかったけど 彼の事を聞いてみた

 

 「でも前に彼氏さんいるって言ってたよね?」

 「彼氏さんと付き合う時は好きだから付き合ったんだよね」

 

そしたら

 

 「彼が私の事を好きになってくれて それで嫌いじゃないからお付き合いをしました」

 「多分私も好きになっていったんだと思います」

 「多分。。」

 「でも 恋をして 人を好きになるって そういう事じゃないですよね」

 「その人の事を想っただけで 胸が苦しくなって」

 「ご飯も食べらない 夜も眠れない」

 「仕事中も気になって 時々 ぼんやり考えてしまって」

 「それが本当の恋なんですよね? 俊介さん」

 

伶奈が急に恋とか好きとか

そんな事にこだわるようになってきた

そのことを自分にぶつけてくる

 

 「伶奈 急にどうした?」

 

 「私がなぜこんな事 聞くのか 分かるでしょ」

 

伶奈には彼がいる。。

 

実は自分の近くにも気になっている女性がいた

もしかしたら一緒に飲みに行っていたかもしれない

彼女もそれを待っていた

でも

伶奈が現れてから その人に心が動くことは無くなった

飲みに行く約束も仕事を理由に断った

 

伶奈に惹かれ始めている

 

伶奈からの言葉は続いた

 

 「人を好きになるって 理屈じゃないです」

 

 「私から こんなに人を好きになったのは初めてです」

 

 「私に俊介さんのいない世界は考えられません」

 

今まで感情的になった事がない伶奈が

 

ここまで自分に感情をだしてくれた事が嬉しかった

 

 「彼とはもう会っていません」

 

 「感情に嘘をついて彼と会っても失礼だから」

 

 

 

 

偶然に偶然が重なって出会った二人が

 

恋に落ちて

 

そこから遠距離恋愛が始まった

 

 

 

 

 

【LUXURY SOUL】

Patricia Marx - You Showed Me How   RMX (2018)

パトリシア・マルクス

1974年6月28日 ブラジル サンパウロで生まれる。 
1984年にプロデューサー、作曲家のマイケル・サリバンによってプロデュースされたTREM DA ALEGRIAの元メンバー