mikiteaです。

 

ゴールデンウイークが終わり、

一気に現実に引き戻され、気持ちだけが焦り気味・・・💦

 

ボチボチとGW期間中に観劇した舞台の感想をまとめていきたいと思います。

 

今年のGWはムラ遠征観劇旅行で、

観劇後にヅカ友達と食事をしてヅカ話しで盛り上がり、

充実した休日を過ごさせていただきました照れ

 

三日間で3作品を観劇

 

・雪組大劇場公演『ライラックの夢路』『ジュエル・ド・パリ‼』

・花組梅田芸術劇場メインホール公演『二人だけの戦場』

・花組バウホール公演『舞姫』

 

柚香光さん主演の『二人だけの戦場』は、

5月6日に梅田芸術劇場メインホールでの公演が千秋楽を迎えました。

 

花組のどちらの作品も、

国という大きなカテゴリーの中でエリート青年の主人公が、

国家のために生きるか自らの理想と愛のために生きるか、

国家と個人の狭間で悩み苦しむ姿と、

それを支える愛と友情、仲間との絆が描かれています。

 

 

 『二人だけの戦場』

 

 

 

 

初演を観ていないため比較はできませんが、

一路さんとは持ち味の違う柚香さんが主演とあり、

また違った感動を生んだのではないかと思います。

 

数々の自治州により成り立つ架空の連邦国家が舞台で、

理想に燃えるエリート青年士官の柚香光・シンクレアと、

友人の永久輝せあ・クリフォードは、

中央からの独立を目指す自治州の安定こそが連邦の繁栄に繋がると判断し、

自ら志願し辺境の基地へ赴任する。

そこで少数民族の星風まどか・ライラと出会ったシンクレアは

次第に惹かれ合い愛し合うがそんな二人の恋も長くは続かない・・・

 

愛と友情に触れ無益な争いを避けたいと願う両者の思いと、

それに反発する人々との対立が描かれており、

とても理解しやすい物語となっています。

 

「戦場」という題名と「上官殺害」「連邦軍と民族の対立」などのワードから、

暗く重い物語なのかな・・と思っていましたが、

柚香光・シンクレアは情熱と忠誠心のある若いエリート士官を生き生きと演じ、

ライラと出会い惹かれ愛し合う過程も、

高揚感に包まれる二人の演技に引き込まれました。

 

もし、れいちゃんが士官ではなくライラと同じ民族の仲間で、

民族の独立のために情熱を燃やす役であれば、

少し重い役作りとなったかもしれません・・

シンクレアは常に理性を保ちながら国を思う姿と、

ライラとの出会いによって平和を願う熱い思いを丁寧に作り上げていました。

 

星風まどか・ライラは、純粋さと強さを持ち、

シンクレアと出会い恋を知ってからの健気な可愛さが良かったです。

終盤、なかなかシンクレアの元から立ち去ることができないライラの涙に、

客席からもすすり泣きの声が多く聞こえました。

 

物語の最後、何年かの月日を経て品のある大人の女性となって

シンクレアに会いに来たライラが美しかった!

 

シンクレアとライラの異なる民族同士が恋に落ちるラブストーリーですが、

冒頭から法廷の場面で始まり、

時折、峰果とあ・検事とシンクレアの弁護人となるクリフォードが登場し、

事件が起きた背景を説明することで舞台が引き締まる緊迫した空気が流れ、

どんどん舞台に引き込まれていきます。

 

永久輝せあ・クリフォードは、

お坊ちゃんで成績優秀なエリートのシンクレアよりは世渡り上手的な士官。

法廷で弁護に立つ時は熱量たっぷりに演じています。

れいちゃんとひとこちゃんの芝居の相性が良く、

ストレートに気持ちを表現するシンクレアと、

少し引き気味にそんな友人を受け入れる男同士の友情を上手く表現しています。

 

専科の凛城きら・バウザー大佐は理想の上司ですね。

違う理想を掲げる部下の思いを理解しつつ軌道修正を試み、

ライラの父である少数民族の司令官 高翔みず希・シュトロゼック

親交をもち対立を回避しようとする・・

りんきらさんがダジャレで笑いをとる場面は、

緊張した状況の中にも温かい空気が流れほっとできる瞬間です。

花組での出演は初めてのりんきらさんですが、

とても良いスパイスを加えてらっしゃいます。

 

希波らいと・ライラの兄 アルヴァは、

過激派の闘士らしく笑顔を封印し真っ直ぐ前を向き熱く激しく踊る姿に、

民族の独立に熱い思いを傾ける心情が伝わりました。

長身にロン毛で鋭い目が光り、

新たな魅力が引き出されたのではないでしょうか。

 

シンクレアとライラと同じ状況にあって自由な愛を貫く、

羽立光来・ラシュモア軍曹と朝葉ことの・エルサの存在は

気持ちが救われます。

 

峰果とあ・検事は、常に高い位置にある法廷席に登場し、

誰とも絡まない役ですが歯切れのよい台詞回しと凛とした姿が印象的でした。

シンクレアの戦いの回想場面でのカゲソロは、

劇場に響く歌声がとても良かったです。

 

航琉ひびき・クェイド少佐は、

自分の信念を崩さないしっかりとした演技が良かったです。

 

初演は29年前とかなりの時を経ていますが、

国と国の紛争、身分格差、友情、仲間との絆、自由な愛、

など現代社会が抱える問題や、

時代が変わっても変わらないものなど、

色褪せることのない新鮮な感動を得ることができました。

 

今週末には東京での公演が開幕しますが、

改めてみると公演期間が短いですね・・・

 

観ることができ良かったです!