前回は単純な固定バイアス回路で高一ラジオを試した。
今回は、電流帰還バイアスにしてみる。
回路はこんな感じ
まず、ベース電圧をVbe(0.65V)より高い、1V近辺に設定する。
手持ちの抵抗で47Kと68Kで3V時1.22Vとなるので、これを採用。
待機時にコレクタの電流を0.5mAくらいになるようにエミッタの抵抗を設定する。
ベース電位が1.22V、Vbeが0.65Vとするとエミッタの電圧は1.22-0.65=0.57V。
手持ちの抵抗は1Kだったので、1Kを採用。この時コレクタ電流は0.57mAの時で釣り合う。
コレクタの動作電圧中心を1.8~2Vくらいにするために、負荷抵抗は2Kとした。
この時の待機時のコレクタ電圧は、3V-(2KΩ×0.57mA)=1.86Vとなる。
この計算にはhfeが出てこない。hfeに関係なく動作点を決められるので、調整の必要がない。
ベース電圧はぴったり1.22V
エミッタの電圧は0.59V。だいたい計算通り。
待機時のコレクタ電圧は1.96V。だいたいあっている。
実際にラジオ放送を聞いてみると、前回の固定バイアスの回路より微妙に音量が小さい気がする。そのかわり、トランジスタがA級動作のせいか音は良いような気がする。
ラジオ受信時にコレクタにオシロのプローブを当てると音が小さくなる。
プローブを1:1モードで使っているので、プローブの入力インピーダンスは1MΩしかない。
この影響をもろに受ける。
折を見て、高インピーダンスのFETプローブ用アンプを作ってみようと思う。
なお、負荷をインダクタに変えても動作する。
コレクタ電圧は電源電圧を中心に動作。
抵抗負荷より、明らかに音量が大きい。
同じように、コレクタにプローブを当てると、明らかに音量が下がる。
プローブの影響をもろに受けるので、受信時の観測波形は載せない。
おいらもマタタビの影響を受けやすいニャ。