今日は、ちょっと小説みたいに進めるよ~



『悲劇』

朝、窓を見ると、一面の青空。
私は爽やかな空気を吸い、
気持ちのいい一日になるはずの今日を感じていた。


ほんの数時間前までは…


今日は、
爪切りや肛門絞り、耳掃除などトリマーさんにお願いする日。

家事や身支度を早くに済ませ、
あと1時間半ほどで
トリマーさんのもとへ行かなければならない。

私はルンバのスイッチを入れた。

その間に、洗濯を干して着実に家事をこなしてゆく。


ルンバ、便利になったものだ。
段差を認知できたり、ゴミを検知し向かっていったり、リビングなどの掃除には重宝する。


今日もいつも通り、リビングを綺麗にしてくれるものと思っていた。

なのに、こんな悲劇が起こるなんて…





私が洗濯物を干し終わりリビングに入ると
異様なにおい。

これはどこかで嗅いだ事がある。

私は不思議に思い、においの元を探す。

どこだ!?

においの元がどこかにあるはずだ。

見あたらない。

その間もルンバはややうるさい音を立てて掃除をしている。

そして、ルンバが私の足元に来たとき…
私はこの黒い物体から匂いがくるのに気がついた。

まさか!!?

私は血の気が引くのを感じながら
ルンバをおそるおそる裏返してみた。

そして、立ちすくんだ…

何が起こったか、おわかりであろうか?

掃除をしてくれるはずのルンバが、あろうことか、ウ○チを吸い込み、ローラーについた髪の毛にそれを絡ませながらフローリングを走っていたのだ!


よく見るとフローリングにわずかな茶色い線が何本も。

犯人の検討はついている。
この子だ。



もし、犯人がこの子でない場合、我が家はさらなる悲劇に見回れるであろう。

家庭内別居か?親子関係に深い溝ができるか?

それは考えただけで恐ろしい。

なので、犯人は確実にこの子でなければならない。

素知らぬ顔をして犯人はごまかそうとしている模様。

まさか?自分は無実だとでも言うつもりなのか?


いや、今は犯人探しをしているわけにはいかない。緊急を要するのだ。


私はトイレットペーパー、固く絞った雑巾、除菌アルコール、使い捨てはブラシ、
それらを急いで用意し、
本体は濡らさないよう、とにかく例の物をとり続けた。


床はフローリング部分のみの汚れで、ラグやカーペットには被害はなかったのが不幸中の幸いと言えよう。

普段、家ではウ○チはしないこの子。

少しは疑問が残るが、家族の幸せのため
この子が犯人であることに疑いを持つことはやめよう。


今は、リビングに匂いは消え、ルンバも元通り。


私は、化粧もしないまま、ほぼパジャマのような姿でトリマーさんのもとへ向かった。

この悲劇は、ルンバ使用家庭では
かなり報告をされている。

恐るべきルンバ。


便利になりすぎたこの人間社会に
ルンバは試練を与えた。
頭のよいコンピュータが入っているルンバの意図的の行動だったとしたら…


私は、新たな恐怖を覚えた…




      END





ポチッとお願いします。
にほんブログ村 犬ブログ マルプーへ
にほんブログ村