しばらくすると、花門前先生が、難しい顔をしてやってきた。先生が笑顔も見せずに教室に入ってくるのは、はじめてのことだ。
先生への挨拶も終わり、しばらく沈黙が流れる。といってもほんの一瞬だったかもしれないが、よねにはやけに長く感じられた。
「一昨日は、本当に残念なことが起きてしまいました。早く事件が無事解決することを皆さんで祈りましょう」そう言って、先生は今日の予定を話し始めた。
たくさんのお父さん、お母さん方がいらしているため、とても講堂に生徒が入る余地はない。
そこで生徒は、各教室で校長先生のお話をスピーカーを通して聞くことになったそうだ。
花門前先生が、そんな説明をしていると校長先生の声がスピーカーから流れ始めた。といっても当時の音響は質が悪く、先生の声には、ガーガーピーピーと雑音が入ってしまい、とても聞き取りづらかった。
逆に、みんなシーンとして先生の話に集中できたのは良かったかもしれない。
校長先生の話は、重要な事だけを掻い摘んで言えばざっと次のようなことだった。
今回の事件は、子供を狙う非常に悪質なものである。警察では早くも人さらい事件と断定し、本格的な捜査を開始した。
世田谷の事件を含め未解決ということもあり、今後予断を許さない。よってしばらくの間、次のことを守ってほしい。
一、明日からの登下校は、集団登下校とす
る。詳しい地区別編成は担任の先生に聞
く事。取り合えず、今日の下校から実施
する。
二、授業は一週間、午前中のみとする。
昼食もこの間はなし。
三、学校で予定されていた二月の行事は、中
止とする。
四、その他、連絡事項が発生した場合は、直
ちに連絡をするのでそれに従う事。
阿部先生が重要参考人として、品川警察に呼ばれたこと。そして、警察の公平なる取り調べの結果、阿部先生は今回の事件には何も関わっていないことが判明したと伝えられた。
(この時、よね、ふみ、サチはそれぞれ顔を見合わせ、下を俯いた)
しかし、教職である身ながら、今回の事件に関わりをもったと取られる様な行動をしたことは由々しき事態であり、学校としては阿部先生に1ヶ月間の自宅謹慎を言い渡したことも発表された。
「この件に関しましては、校長として責任を痛感しております。どうか私に免じてお許しください」
(この時講堂では、校長が直立不動の姿勢で頭を下げたまましばらく動かなかったそうだ)
校長先生の話は、約40分ほどで終わった。その後、花門前先生から、明日からの集団登下校の地区別編成が発表された。
なにせ、生徒数が1.100 名もいるから大変だ。きっと、各先生方は寝ないでこれを作成したのだろう。
よねは、もちろん麻美を含めた1年生から6年生の銀幕商店街近辺に住んでいる14人で編成された「ハの三班」だった。
取り合えず、今日は授業がない。講堂では、親たちによる質疑応答が行われているらしかったので、子供が先に帰宅ということになった。
よねはさっきの話を、ふみ、サチともっとしたかったが、集団下校だからそうはいかない。
三人は(また明日ね)と目で合図を送りながら、学校をあとにした。
2次元キャラで作って見ましたよ〜
そして次は、ワカバに子供が出来たらどんな顔してるかなぁ…
赤ちゃんモードで、超どアップ
でも〜、ワカバだけのDNA を引き継ぐ訳じゃないからぁ こればっかりは分からない〜
じゃあ、今度は子育てが終わった頃のワカバはどんなでしょう…
熟女モードにしたのに、ちょっと若過ぎるねぇ 胸がこんなにムチムチになるんか
・:*ゞ(∇≦* )ぎゃはは
お父さまの部屋から見える夕焼け
細〜い三日月が見えます🌙
ワカバの部屋から見た夜空
竹やぶが風で揺れているんですよ
さぁ、これは何でしょう
今年のお正月の門松の松を瓶に入れて水をあげてたら、9月になっても元気なの〜
門松が市場に並んだのは昨年の12月初旬としたら、この松くんはもう10ヶ月近く育っているんですね
新しい芽も出てきましたよ〜
ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
第12章「大事件勃発!」① へつづく
※ SNS からお借りした画像があります
「およねさん」
今回の主な登場人物…
土志田(どしだ)よね…この物語の主人公。土志田家次女。朝美台(あさみだい)尋常小学校4年生。まだ自分にもわからない未知の能力を秘めている切れ長の目を持つ10歳の女の子。
玉秀(たまひで)校長先生…よねの通う朝美台尋常小学校の校長先生。
花門前(はなもんぜん)麗香(れいか)…よねの学級担任。24歳。容姿端麗でスポーツ、ピアノが得意。アルドボールの顧問となり、朝美台小を勝利へと導いていく。
平山 ふみ …よねの同級生。鼻ぺちゃのお喋りで明るい性格。
山村 サチ …よねの同級生。インテリ眼鏡で冷静沈着。いつも低音で論理的に喋る。
(ブログは毎週火曜日0時2分に更新予定)