約2000世帯の新旧様々な一軒家が立ち並ぶ住宅街が、
セルフブラック企業ねこまた社が請け負ったチラシを配る地域だ。
1枚2.5円。格安。
ひとつの街をぐるぐる歩いて全部配って5000ゼニー。格安っ
、、、、侮るなかれ。初めてのチラシこそ1種類だが、このチラシが終わったら、次は2種類のチラシを請け負う予定なのだ(チラシ配り業務は、それで一旦停止。)
2種類のチラシを1度に配るスキルをゲットしたらば、一気に10000ゼニーを確保することができる。
あ、もちろん、チラシ配りを依頼してくれた方には、ねこまた社長と新入社員の宇宙人娘and猿くんで配る事は連絡済みなので、ご安心いただきたい
、、、、、全部配ったら5000ゼニーか、、、、。
欲しいカバン買えるな、、、、
と、見積もった娘は宣言した。
「わたしが全部配るわ」
と、、、、、。
結果は、、、、、??
ワンブロックは、チラシ配りに慣れ始めた宇宙人娘が1人で配れた
他のブロックは、猿くんと娘で半々。
もちろん、ねこまた社長の付き添いあり。(←疲労困憊)
では、ワンブロックのチラシ配りにかかった時間を調べてみよう。
ねこまた1人→40分
ねこまたと猿くんペア→30分弱
ねこまたと娘ペア→70分
娘ひとり→90分
どえらいペースやん。
なんでなん?なにをどうしたらそんな時間がかかるの??
と思った。
宇宙人娘のあまりの手際の悪さと、歩くスピードの遅さに、
危うくポイズンを撒き散らすところだった
言いたい、カタツムリな娘に言いたい。この胸苦しい思いをぶちまけたい。
(以下↓、娘に浴びせたかったポイズン)
←⚠︎ぷんぷんゆでたこお母さん。
「そこまでゆっくり歩く意味って何なの??嫌がらせ??」
「列を分担して配ろうって言った瞬間に、わざわざねこまたの列に来てポスティングし始めるって何でなの??嫌がらせ??」
「合流地点で、先に着いていたねこまたが周辺の家にチラシを配っていたら、お母さんのせいでどこにチラシを入れたかわからんくなったって言うのやめんかい。同じ距離の列を配ってるのに、遅すぎるのよあなた。」
「とりあえず、宇宙人娘と共同でチラシ配りをしても、全然楽しくない。むしろつらい。3倍疲れる。もう辞めたい。」
はい。
このポイズンを娘に注入しておったらば、
宇宙人娘はこの先の人生で2度と、チラシ配りをしなくなったと思う。
チラシ配り→暗黒の思い出。
として、娘の人生の思春期のページに刻まれたことであろう。
忍耐五重奏で包んで、ねこまたの腹の底に押し込めて、良かったわ、、、、
つかれたわ。
さて、もう片方の新入社員の猿くん。普通のど真ん中な脳みそ回路を持つ彼とのペアでのチラシ配りを見てみよう。
階段を登らねばならない家は、率先して猿くんが走って行く。
面倒くさい方の列を、猿くんがしてくれる。
背の小ささ(大人であるねこまたとの足の長さの違い)は、小走りする事でカバー。
指示がすぐ通る。「あそこの家」や、「こっちの列」と言った、
こそあど言葉による指示がスムーズに通じる。
そして、基本的にニコニコしていて元気が良い。
チラシ配り以外の世間話をしながらでも、ポスティングのスピードが落ちる事はなく、入れ忘れもない。
、、、、、、、
母ねこまたは悟った。
①IQ69の宇宙人娘は、1度に複数の指示をされると、脳みそ回路がスパークする事。
②長年の娘の人生経験により、とりあえずわかったふりをして返事をするものの、全然わかってはいない事。
③娘がチラシ配りをする時の歩くペースは、娘自身が慌てずに確実にチラシを配る事ができるペースである事。
つまり。
「普通タイプ脳」の人と、ハンデなしで共同作業をすると、相手も娘自身もしんどい。
という結果になる。
確かに、今までの娘の小中学校での生活を思い出してみても、
ただそれとなしに遊ぶだけならば、不特定多数の子どもたちと遊べたけれど、遊びに誘ってもらえたけれど、
同じ班や、運動会や、体育の授業などて競争して勝敗をつけるシチュエーションになったらば、娘は避けられていた
時間に限りがあったり、課題に勝敗がついたりすればするほどに、娘はお荷物になってしまうのだ
実際に、今回のチラシ配りをとって見ても、娘とペアでするならば、1人でした方が圧倒的に楽だ。
猿くんとペアになれるなら、2000世帯のチラシ配りを半日で終える事もできるかもしれない。
けれども、宇宙人娘を育てるねこまたがそれを言ったら、もうおしまいなのだ。
「このブロックは、わたし1人でやってみるわ!!」
と、やる気を見せた娘に、遠慮なく任せてみた。
多少失敗してもいいや。という気持ちでまかせてみた。
すると娘は、90分かけて、やり遂げてくれた。
誰にも迷惑をかけず、誰かをイラつかせる事もなく、
マイペースに丁寧に、チラシを配ってくれた。
IQ69の宇宙人娘への、「丁寧に確実に!スピーディーにチラシを配りなさい」という指示は、ポイズンかつクソバイスになる。
その指示を守ろうと頑張ればがんばるほどに、あせってテンパって、ミスを連発して、余計に手間がかかるだろう。
けれど、
「ゆっくりでいいから、丁寧に確実にチラシを配ってね。」
という指示ならば、娘はできるのだ。
思春期で中3で、14歳の現時点の宇宙人娘は、
早いスピードでできない。
1度に2つ以上の事はできない。
そこさえ押さえておけば、娘がゼニーを稼ぐ手段をきっと見つけることができる。
「境界知能」というものは、目には見えないのだ。
今までのねこまたお母さんは、娘がとるふてぶてしい態度を、
「わざと返事をしない」や、「わざとゆっくりしている」「わざと聞いていないふりをしている」
と感じ取り、イライラを募らせていたけれど、
そこがそもそも間違えていたのかもしれない。
わざとではないのかもしれない。
必然的なのかもしれない。
わたしの娘は、育てるのがめちゃくちゃ難しくて、理不尽で、周りにいる人間を不愉快にさせるタイプなんだわ
と認識していたけれど、本当はそうではないのかもしれない。
ただただ、困っていただけ??
かもしれない
「こうしたらうまく行きます」
という作戦は、まだ見えないから、引き続き宇宙人娘の観察を続けてみようと思う。
観察する=その生態介入しない事
を、忘れずに。