これまでのお話
自分の覚書です
2014年の春
【脳動脈瘤コイル塞栓術】
もちろん全身麻酔
術前に
あれやこれや怖い書類にサインさせられた
単に何があっても文句言うなって事や
そうそう、そのサイン書く時に
もしかしたら死ぬってこともあんねやろなー、頭の血管やしなー
だからサインいるねんしなー
って考えてたら
いろいろ焦った
当時
旦那ちゃんとは籍入れてないから
形は母子家庭
まぁ、子供らも成人してるから
もう生きていけるやろうし
そないに心配事はないけど
ワタシおらんくなったら
解散すんねやろか
家族の形は変わらんのやろか
生命保険の受け取りは
子供ら2人に均等にしてたっけ
通帳とかいろいろわかりやすぅしとかんとな
まぁ、それらの事は
無事手術が終われば取らぬ狸のなんたら…ですが
《エンディングノート》
なるものを作りましたよ
いわゆる遺書ですね
ほんで、手術に戻ります
手術なんてものは気付けば終わってるもので
声掛けられてわかりますかて聞かれて
名前言うてください言われて
声出そう思ったら喉痛くて声出ぇへんかった
挿管してたからやな…
あぁ、生きてるわ
それが第1の感想
次に、今何時やろ
今何時やろそう思った
どんくらい手術に時間かかったんやろ
でもウトウトしてたな
母とメグはいてた様な気がする
オペ後はリカバリー室
たいそう広い部屋でよーけベッドあった
ボケてるみたいな騒がしい高齢者とか
わぁわぁ声上げて苦しんでる人とかで
人とかでなんか賑やかやった
寝かしてくれーって思った
そこらへんの記憶は曖昧やなー
翌朝に病室に行ったかな
贅沢に個室でお願いしてたから
静かで良かった
自分の中で何かが変わった気がした
本気の死ぬ気で挑んだから
みんなの反応がどこか遠くに感じた
これって夢見てんのかな
無事に手術終わった夢
なんか全部夢みたいやな、それが第2の感想
それは今でも時々感じる
ずーっと夢見てんのちゃうかって
ってうまく言われへんけど…
入院中、個室なので
ほとんど他の患者さんに関わることがなかった
唯一入浴時に他の患者さんと会話する
みんな、ワタシを不思議そうに見る
他の方よりずいぶん若い
おまけに無傷である
他の方達ほとんどは開頭術の術後のため
傷跡が生々しく
比べ合いっこしてはる
母親くらいの歳の人ばかり
若い子がいても頭に傷跡
富永病院は整形外科もあって
他の若い子は整形の術後でもちろんどこかに傷跡
無傷のワタシは珍しいようで
いろいろ聞かれる
そして、あなたはいいわね、と
なにがええねん比べる事ちゃうやろ
それが嫌で、その後はシャワー室を使った
血管内治療の為、身体に侵襲がないのは
確かに幸いだ
おかげさまで10日ほどで退院できた
今後は定期的に検査が続く
健康体なはずが
身体は健康だが
病院通いが続くのである…
未破裂脳動脈瘤…
恐るべし…
本来怖がる必要のないものだけに
見つけた脳ドックを後悔したり
様々な感情に支配された
そしていまだに夢見心地は続くのである
これまでが、手術の覚書
忘れない為にブログでの覚書を始めたが
もうすでに忘れている事も多そうだ
あと1回
術後からこれまでの経過を記録したら
この覚書も終わる
綴りながら実感する
…生きている今を残したいな
…夢かもしれないから記録しよ
…ワタシがいなくなったら家族はこれを見るかな
そんな思いで始めたブログ…
だけど、そんな思いも忘れて
時折旦那ちゃんの愚痴で
終わっている事もある
所詮ワタシはそんなもんだ
初心忘れてなんぼ