専門業務型裁量労働制の対象となる「税理士の業務」とは,税理士法3条所定の税理士となる資格を有し,同18条所定の税理士名簿への登録を受けた者自身を主体とする業務をいうと解するのが相当であり,被控訴人・附帯控訴人(一審原告)Xの業務は専門業務型裁量労働制の対象となる「税理士の業務」ということはできないとされ,Xに対する控訴人・附帯被控訴人(一審被告)Y1社らの時間外労働に対する割増賃金の支払義務が認められた例
東京高等裁判所判決平成26年2月27日
割増賃金等請求控訴,同附帯控訴事件
レガシィほか1社事件
【判示事項】 1 専門業務型裁量労働制の対象となる「税理士の業務」とは,税理士法3条所定の税理士となる資格を有し,同18条所定の税理士名簿への登録を受けた者自身を主体とする業務をいうと解するのが相当であり,被控訴人・附帯控訴人(一審原告)Xの業務は専門業務型裁量労働制の対象となる「税理士の業務」ということはできないとされ,Xに対する控訴人・附帯被控訴人(一審被告)Y1社らの時間外労働に対する割増賃金の支払義務が認められた例
2 Xに対するY1社らの深夜労働および休日労働に対する割増賃金の支払義務が認められた例
3 Y1社らは,Xに対して連帯して割増賃金およびこれに対する遅延損害金を支払う義務を負うとされた例
4 本件では,Xの時間外労働の割増賃金支払いの前提問題として,専門業務型裁量労働制がXに適用されるか否かが争点のひとつであり,その対象業務の解釈が争われているところ,Y1社らがXの割増賃金の支払義務を争うことには合理的な理由がないとはいえないとして,Xの未払割増賃金に対する遅延損害金は,商事法定利率によるべきであるとされ,一審判決が変更された例
5 労基法114条所定の付加金の支払いを命じるのは相当ではないとされ,一審判決が変更された例
【掲載誌】 労働判例1086号5頁
労働経済判例速報2206号3頁