エックハルト・トール【インナーボディを感じる瞑想】
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背もたれがまっすぐな椅子に座るか、床に座ってクッションの上で足を組んでください。目を閉じてください。呼吸を意識してください。
空気が体のなかに入ってきて、出ていくようすを感じてください。
今感じている体の感覚に意識を集中してください。緊張、固さ、痛みがあるかもしれません。
これらを、「外側にある感覚」と呼びます。
これらの感覚に気づき、感じつづけてください。
体をリラックスさせてください。とくに緊張や固さを感じる場所をリラックスさせてください。
痛みを感じる場所があれば、それが肉体であれ感情であれ、その感覚に意識を集中してください。
どんな感覚であろうとも、起こってくる感覚をそのまま認めてください。
感覚を観察し続けていると、その感覚にマインドがあることに気づくでしょう。もしかして緊張、固さ、痛み、怒りなどの感情があるかもしれません。
あなたのマインドは記憶をよみがえらせたり、感情につきまとっているストーリーを語りたがったりするかもしれません。でも、その記憶やストーリーには関心をもたないようにしてください。
ただ、体の感覚に意識を集中してください。
記憶やストーリーがなければ、その感覚は単なる「感覚」に過ぎません。
感覚に意識を集中しつづけてください。そして呼吸と体の外側にある感覚を観察してください。
それでは、感覚をもっと深いところ、あなたのインナーボディに向けてください。
インナーボディを感じることができないのであれば、まず手の感覚に意識を向けてください。
両手を体の前に持ってきて、手のひらを上に向けてみましょう。手のひらはどこにも触れないようにしてください。肘や膝、ピローなどで手を支えるのはかまいません。
目を閉じてください。
そして「どのようにすれば両手があるということを感じられるだろう」と自分自身に問いかけてください。
両手の中を意識が通ってゆくようすを感じてください。
少しチリチリする感覚を感じるかもしれません。温かみやしびれ、または生き生きした感じを感じるかもしれません。
この感覚がインナーボディを感じる最初のステップです。
この生命の感覚を味わうことが、あなたの内側にある静寂の世界と通じます。
ではこの感覚を身体の別の場所に動かしてみましょう。
腕、そして肩…。いま、手と腕と肩がひとつだと感じています。
では、この感覚を足に持っていきましょう。そして膝、お尻へと。
特定の場所をうまく感じることができなくても気にしなくていいです。インナーボディを感じられる場所を意識してください。
次に、胴に意識を持っていきましょう。それから首、頭。
今、あなたはからだ全体がひとつのエネルギーフィールドだと感じています。
この状態があなたなのです。肉体よりも深いレベルにいるあなたです。
5分ほどこの状態を持続させ、からだ全体のインナーボディを感じていてください。
そして心地よい瞑想を味わってください。
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エックハルト・トール【呼吸を観察する瞑想】
快適に座ってください。背筋を伸ばしてください。そして目を閉じて。
意識を内側に向けて、呼吸を観察してください。
呼吸の長さを変えようとしないでください。ただ、今あるがままの呼吸を観察してください。
あなたが呼吸を観察していると、時間がゆったりと流れ、深まってゆきます。
息が体の中に入ってきて、そして出てゆくようすを観察してください。
息を吸うときアートマン(大いなる真我)が浮かび上がってきて、息を吐くとアートマンが沈むようすを感じてください。
そのようすを感じたら、ただ「感じて」みてください。そして意識を再び呼吸に戻してください。
あなたの「思考」が消えているとしましょう。
「今“思考”が消えているぞ」と感じる瞬間、すでに思考は戻ってきています。
シンプルに、思考を立ち去らせてください。そして意識を呼吸に戻してください。
このまま10分から15分程度瞑想を続けてください。
瞑想が終わったら目を開いてください。
そのままあと数分間、立ち上がらずに座ったままでいてください。
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ありがとうございます。
引き寄せの法則、宇宙の法則