第100回箱根駅伝展望「優勝争い」 | BBGのブログ

BBGのブログ

ブログの説明を入力します。

記念すべき第100回の箱根駅伝のスタートまで、いよいよあと2週間弱。
今年も例年通り、大会の展望を3回にわけてお届けしたいと思います。

まずは、優勝争いの展望から。
2年連続3冠という大記録に王手を掛けた駒澤大学を中心に合計7校の大学を紹介いたします。
それでは早速ですがご覧ください!!どうぞ!!!


■第100回箱根駅伝展望「優勝争い」


今大会の優勝候補の大本命は駒澤大学で間違いないだろう。

前哨戦となる出雲駅伝、全日本大学駅伝でも揃って優勝。
特に全日本では1区から1度も首位を譲らない「完全優勝」を達成するなど、その強さは圧倒的。

Wエースとなる鈴木芽吹、佐藤圭汰は揃って好調を維持し、特殊区間にも山川拓馬と伊藤蒼唯という実績ある経験者を擁するなど、もはや付け入る隙のないラインナップが出揃った。
駒澤大学史上最強の陣容とも言ってよく、全日本と同様に完全優勝を達成しても何らおかしくはないだろう。

もはや優勝は確実と言っていいが、先に挙げた4名以外の配置がチームにとっては大きな鍵となる。
特に、出雲と全日本で互いに区間賞を記録した篠原倖太朗、赤津勇進のどちらを1区に配置するかには注目だ。
また、強いて挙げるなら11番手以降の選手層はやや戦力差があるだけに、当日までの間に予期せぬアクシデントがないことを願いたい。


シーズン前は妥当駒澤の最右翼と見られていた中央大学だが、秋の出雲と全日本では7位・4位と奮わない結果に終わった。

海外レースからの帰国直後だった吉居大和が欠場となった出雲はともかくとして、ベストメンバーで臨んだ全日本での結果は予想外。
吉居大和自体が区間11位と奮わなかっただけでなく、各選手が本来の実力を発揮できない走りに終わった。
藤原監督は「調整の難しさがあった」と反省の弁を述べたが、絶対王者の駒澤を倒すためには「完璧な調整」が箱根では求められることとなる。

全員が本来の実力を発揮できれば、やはり中央大学が駒澤に次ぐNo.2の存在と見ていいだろう。
前回大会でそれぞれ区間賞を獲得した吉居大和(2区)と中野翔太(3区)に加えて、今季は湯浅仁が彼らに並ぶ第3のエースとして急台頭。
全日本では7区で鈴木芽吹を凌ぐタイムを叩き出すなど好調を披露しており、彼を往路に投入すれば往路優勝が十分視野に入ってくる。

その為にも注目となるのは、1区での起用が濃厚な吉居駿恭の存在だ。
彼がそれこそ2年前の兄のような走りを再現出来れば、28年ぶりの総合優勝も夢物語ではない。


前回大会では駒澤大学に大きな差をつけられて3位に終わった青山学院大学だが、悔しさをバネに今季は着実にチームの総合力を高めている印象だ。

「エース不在」がチームの大きな課題だったが、今季は2年生の黒田朝日が出雲と全日本でそれぞれ好走し、近藤が抜けた2区を任せられる存在に。
本調子とは遠い走りが続いていた4年生の佐藤一世が11月のMARCH対抗戦で自己ベストをマークするなど、強力な2本柱を形成しつつある。
加えてMARCH対抗戦では多くの選手が自己ベストを記録するなど、チームの調子という面では今最もホットなチームと言っていいだろう。

とはいえ、黒田も佐藤も他大学のエースに比べるとやや見劣りする存在であることは事実。
前回大会で大きなウィークポイントとなってしまった5区6区も引き続きチームの課題として残っており、あまり「箱根駅伝向きのチームではない」という印象は否めない。
原監督は経験者の若林宏樹ではなく黒田を5区に据える可能性も示唆しているが、本気で優勝を狙うのであればそのような思い切った区間配置が必要となるだろう。


駒澤、中央、青山学院の3強に次ぐ存在として挙げられるのは國學院大学になるだろう。

何と言ってもこのチームの強みは平林清澄、山本歩夢、伊地知賢造の3本柱。
学生陸上界最高峰の選手となりつつある平林はもちろん、スピードランナーの山本、そして駅伝で抜群の強さを誇る伊地知と、それぞれタイプの異なる3選手の存在は、区間ごとに大きく毛色の異なる箱根駅伝でこそ最大の力を発揮する。

加えて今季は1区での起用が濃厚な上原琉翔が出雲と全日本でそれぞれ区間3位の好走を披露。
同じく2年生の高山豪起も2大会をそれぞれ区間4位で纏めるなど、戦力の底上げも順調だ。
更には前田監督が適正面で「過去最強」と断言する山下り要員のルーキー後村光星の存在も控えており、1区から6区までそれぞれの区間に適正を持った強力な陣容が完成した。
出雲と全日本では優勝から大きく遠のいたものの、前田監督が「箱根が一番チャンスのある大会」と息巻くのにも納得である。

鍵を握るのはやはり平林清澄の存在となるだろう。
前回大会は初挑戦となった2区の舞台にやや呑まれる結果に終わったが、今季は全日本でも7区で鈴木芽吹を凌ぐタイムで区間賞を獲得。
「世界を狙うランナー」として今大会は区間賞を獲得し、優勝への起爆剤となりたい所である。


秋の駅伝シーズンでは出雲6位、全日本10位と不振に終わった早稲田大学だが、戦力を考えればこの結果が相応しい大学とは言い難い。

10000m27分台の記録を持つ石塚陽士と、上尾ハーフで大学記録を樹立した山口智規の2枚看板は強力。
加えて前回大会で5区6位、6区3位の伊藤大志と北村光という特殊区間への強みも擁しており、今季はここに好調な間瀬田純平が加わって、課題の1区にも起用の目処が立ってきた。
残念ながら6番手・7番手以降の戦力には大きな開きがあるだけに総合優勝を狙うのは難しいと言わざるを得ないが、主要区間にそれぞれ適正を持った選手を抱えているのは國學院大学と同様だ。

特に、大迫傑の持っていた大学記録を13年ぶりに塗り替えた山口の走りには要注目。
花田監督就任後はチーム全体が上向きつつある印象もあるだけに、古豪復活へ向けて布石を打つ大会としたい。


早大とは対象的に、秋の駅伝シーズンで強烈なインパクトを残したのが創価大学と城西大学だ。

創価大学は、出雲駅伝で駒澤に次ぐ2位でのフィニッシュに成功。
ムルワと嶋津というWエースの卒業を一切感じさせない成績は、就任わずか5年でチームを強豪校へと押し上げた榎木監督の手腕を改めて証明する結果だったと言っていい。

続く全日本は個々が波のある成績に終わり6位でのフィニッシュとなったが、出場選手の半数を下級生が占めるなどチーム全体の底上げは順調だ。
織橋巧や小池莉希といったルーキーは入学以降自己新を連発しており、石丸惇那・野沢悠真・山下蓮の「28分台トリオ」が牽引する2年生は将来の黄金世代として嘱望されている。
留学生の登録がカミナではなくルーキーのムチーニとなったのは意外だったが、全日本7区4位という成績を考えればムチーニも実力に不足なしと言っていいだろう。

学年の構成を考えると次回大会こそが最大の狙い目と言えるが、順調な強化が進んでいるだけにピークがひと足早く来たとしても何らおかしくはない。
出雲、全日本と揃って区間賞を獲得した「絶好調男」の吉田響は5区での起用が濃厚だが、勢いのままに大記録を打ち立てる可能性も十分にありそうだ。


シーズン前は決して下馬評の高くなかった城西大学だが、蓋を開ければ出雲で3位・全日本で5位とそれぞれ充実した結果を披露。
就任14年目となった櫛部監督も、目標順位を大学史上最高となる3位に定めるなど鼻息は荒い。

5年ぶりのシード権獲得となった前回大会は5区で区間賞を獲得した山本唯翔がひとりでチームを牽引する形となったが、今季は2年生のキムタイと齋藤将也が急激な成長を披露。
両者ともに1年時から高い期待を受けながら箱根路では低調な結果に終わったが、その経験を糧にそれぞれが「駅伝で強い」選手へと生まれ変わった。

特に、出雲と全日本でそれぞれ区間賞を獲得したキムタイの走りは圧巻の一言。
今年はインカレでも5000m、10000mで2冠を達成するなど天井知らずの勢いを見せており、その存在はまさしくゲームチェンジャーそのもの。
3区での起用が予想されているが、多少の遅れがあっても平塚での首位奪取は十分期待できるだろう。

それだけに、山本へと繋ぐ4区と、未だ明確な適性選手の見当たらない1区の配置がカギを握る。
ここを上手く乗り切ることが出来れば、往路では思わぬ伏兵として脚光を浴びる存在となりそうだ。



以上7校の紹介となりました。

駒澤があまりにも強すぎるため、優勝争いという点にだけ絞ると正直な所「よくて國學院まで」という感は否めません。
と言うか、正直駒澤大学の優勝がほぼ約束された大会ではないかと思っています(苦笑)

ただし、それでは面白くないので今回はやや強引に7校を選出してみました(笑)
次回からは「シード権争い」の展望を更新しますので、引き続きよろしくお願いします!!