前のコラムでご案内したように「もしかま2024」が開催中です。

合わせて、昨日(2月10日)には、NPOセンター主催で、防災を主眼として

「企業・NPO・大学・市民のためのパートナーシップミーティング」が

開催されて、2日間で色んなワークショップに参加してきました。

 

「企業・NPO・大学・市民のためのパートナーシップミーティング」は、

3時間ほど行われました。「かまくら防災士ネット」、

「災害復興くらし応援・みんなのネットワークかながわ」、

「一社・火災予防のOne Love」といった、活動グループの代表者のお話のあと、

約30人の参加者が5つのグループに分かれてディスカッションを行いました。

 

「かまくら防災士ネット」は、小中学校での防災授業や市民向け防災講座、

避難所マニュアル作りへの協力、福祉関係者と連携した地域減災などなど、

色々活躍されてます。

 

「災害復興くらし応援・みんなのネットワークかながわ」は、県のレベルで

行政・福祉機関と協力して、様々な団体の活動をつないだりしています。

 

「火災予防のOne Love」の代表者の方は、非常にパッションにあふれ、
「火災のただ中に取り残され、消防士が到着するまで生き残ることは極めて

難しい。だから、万が一の際にすぐに危険を脱することができるよう、

避難路や対処法を考えておくことが何よりも大事」というメッセージを

強烈に残してくれました。

 

「消防士として11年目になるが、火災現場で救助した人はゼロ」という、

衝撃的な数字が、厳しさを物語っています。

 

2回に分けて行われたグループ・ディスカッションでは、上述の防災士と消防士の

方々と一緒となり、さらには、防災装備関係企業の方、市議会議員の方、

災害を研究している大学生の方など、色んな分野の専門家と「なんでもあり」の

全方向的な議論を楽しみました。

 

私が大事だと感じた収穫は以下3つです。

 

①防災は、「ハード(施設)とソフト(現実を直視した行動・意識)」の両輪だが、

 実はソフトの方が、かなり重要。

 ・ハザードマップを作って配布しても、役立てようという意識無くしては

  ただの紙片にすぎません。

 ・津波避難ビルを定めても、有事の際にスムーズに利用されるように

  周到な準備ができていなければ、「絵に描いた餅」です。

 ・「8分で15mの津浪が到達する」というビデオを公開しても、

  誰もいない小町通りに津波が押し寄せる様子では、現実味がありません(↓)。

 

②防災は、「理科と社会科の総合科目」

 詳しくは、次のコラムに書きますが、「液状化」はどういう仕組みで

 起こるのかは「理科」の知識が、どういう地形的特徴の場所でおこるかを

 知るには、地図を読む(社会科)スキルが役に立ちます。

 

③防災に関する「勉強になる、楽しい情報」をまとめ、プログラム化

上記②とも関係しますが、防災に関する実践的な講習や講話だけではなく、

「知って楽しい、好奇心が刺激される防災研修のプログラム」をいくつか作って、

それを学校や自治会などで手を変え品を変え回せるようにしたら、

学校の勉強が実生活で役立つ実感を子どもたちに感じてもらえるだけでなく

大人にとっても十分面白いものになるのではないでしょうか。

 

昨年12月ののコラムでも書いた様に、四六時中災害の事ばかり考えていては

気持が持ちませんので、平時の生活を楽しみつつも、きちんと有事への備えにも

思いをいたし、両方を行き来するなかで有事に対処する心構えを身に着けておく

ということが重要ですね。(↓)

 

次回は、「理科と社会科の総合科目」の部分について、11日【日)に回った

ワークショップでの発見も交えてご紹介します。(以下リンクよりどうぞ!)

 

 

 

 

 

東水会 自治会長 

菅野 哲央