【矢印の先にあるものは?】(脱PDCA信仰、その6) 第95言 | ひとり社長の生きる道ーひとりシンクタンクのひとり言

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1周目のCAがちゃんとできると、
ちゃんとしたPができます。

これを基点にサイクルの設定をし直せば、
P(計画)から始められる、ともいえます。

ただし、、、計画には2種類あって、
大文字のPと小文字のpで区別します。
(私の考えでは、ですよ)

大文字のPは、「長期計画」「中期計画」です。
小文字のpは、具体的な「実施計画」「実行計画」です。

1周目のCAの後につくるのは、
まず、大文字のPの計画です。

長期なら10年とか、それ以上、
中期なら3~5年くらい、というタイムスパンですね。

それを、今年度、とか、この半年、この3ヶ月、今月・・・と
落とし込んでいくのが小文字のpの計画です。

それを、今日、明日、明後日、来週、再来週、来月・・・と
着実に実行していくのがd(実行)です。

で、pdがちゃんとできているか、
進捗や問題点を確認するのがc(検証)で、
その結果を受けてpdを続行するなり、
修正をかけるなり意思決定するのがa(見直し)。

これが小文字のpdcaサイクルです。
(=通常、世の中でPDCAサイクルと言われている活動です)

マネジメントシステムが機能している数少ない企業では、
ちゃんとした大文字のPがあるので、
小文字のpdcaサイクルがうまく回るという構造になっています

小文字のpdcaサイクルは、何のためにやるのかといえば、
大文字のPを成し遂げるするためだ、
という目的意識が明確だからです。

つまり、、、
継続的改善の矢印(その4の図参照)の先があるのです。

しかしほとんどの企業では、
規格に書いてある図のとおり、
矢印の先には、何があるのかわかりません。

ミステリーツアーではないので、
行き先が「?」の計画とか実行とか、
できませんし、やる必要があるかもわからないし、
やる気が出るわけがないですよね。

そもそも、「?」を目指す「方針」(Policy)って、
テキトーな美辞麗句をもっともらしく並べた
以上のものにはならないですよね。

※なので、審査業務で、社長さんに、
「すいませんが、この環境方針、
声に出して読み上げてもらえますか?」
と頼むことがあります。
嫌な顔をされます。
そして、スラスラ読めません。
噛み噛みです。
ひどい場合は、読めない漢字があります。
「これ、何て読むんだっけ?」・・・
・・・要するに、署名しているけど自分で書いていない。
それが額に入って飾ってあってもね。。。

こういう場合、、、
偶発的、副産物的な成果はあがる場合もありますが、
意図して狙った成果があがることはありません。
なぜなら、意図して狙う成果が「?」ですから。

この場合、望みうる最高の成果が「結果オーライ」です。

ですから、
「マネジメントシステムなんて役に立たないよ!」
という結論になるのは、当たり前です。
役に立つのは、マグレ当たりしかないんですから。

そして、継続的改善の矢印の先、こそ、
1周目のCの判断基準となるべきものなのです。

-ひとりシンクタンクのひとりごと 94
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