商品の紹介

■内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。

■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
水村 美苗
東京生れ。12歳で渡米。イェール大学仏文学専攻。同大学院博士課程修了。プリンストン、ミシガン、スタンフォード大学で日本近代文学を教える。著書に『続明暗』(芸術選奨新人賞)、『私小説from left to right』(野間文芸新人賞)、『手紙、栞を添えて』、『本格小説』(読売文学賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

推薦者

  • 三島邦弘
    • アメリカに単身渡り、お抱え運転手から「日本一」アメリカで成功した男、東太郎。戦後のどさくさから現代に至るまでのその壮絶な半生を、日米を舞台に、美しい日本語で描き切る。何もない男がどのように登りつめていったのか? その間、日本という国は空前の復興を見せたが、本当にそれは繁栄だったのか?人生で得るもの・失うものの本質を知るとともに、国のあり方をも考えざるをえない…。読了後、しばし呆然と感動に身を委ねるほかない傑作。

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