ココの大宮時間・BL妄想小説

ココの大宮時間・BL妄想小説

嵐の二宮さんが大好きです。
こちらでは、大野さん×二宮さんの妄想小説
(駄文)を書いていきたいと思います。

※本日2話目。

 

こちらは「ココの大宮時間・

BL妄想小説」の6周年企画の

一つ。

 

2018年4月に公開していた

作品の再掲です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乾杯の前に話がしたい」と智に言わ

れ、大きなソファに並んで腰かける。

 

 

智が少し重たそうに口を開いたかと

思うと、頭を下げてきた。

 

 

 

 

「……バーでのこと、ホントは

俺、昨夜は偶然通りかかったとか、

そんなんじゃない」

 

 

 

 

智は昨日、あのバーに現れた理由を

偶然近くを通りかかった……と帰りの

車で俺に説明していた。

 

 

そんな都合のいい話、鵜呑みにして

いたわけではない。

 

 

けれど、疑問を覚えて問い質す余裕も

なかったし、何よりも理由なんてどう

だってよかった。

 

 

智が真意を語らないならそれでいいと

思ってた。

 

 

「そんなのいいから…」と、智の肩を

軽く叩いて頭を上げるよう促す。

 

 

 

 

「前に一度……。

バーについていった時に

店長が特別な目でカズを

見てることに気づいてた」

 

 

「え……?」

 

 

「……わかるよ。

だって俺がカズを特別な目で

見てたんだから。

だけど、少し危険な気がした。

一時間ほどで店を出た俺が

何をしてたかと言うと、あの店の

のオーナーに連絡つけて交渉

していたんだ。

裏口の鍵のスペアを暫くの間

自分に貸して欲しい……って」

 

 

 

 

確実に施錠されていたはずの店の鍵を、

智が何かしらの手を使って乗り込んで

きたんだろう、とまでは考えていた

から、いまさら何も驚かないと思って

いたけど…。

 

 

 

 

「智は…、

オーナーと知り合いだったの?」

 

 

「ううん、全然」

 

 

 

 

その一言には、さすがに驚いた。

 

 

と同時に、店のスペアキーなんて大事

なものを信頼のおける身内はともかく、

初対面の人間に渡すなど通常ならあり

得ないことをやってのけてた事情を何

となくでも察して、もっと驚いた。

 

 

 

 

「自分の身分を明かして、

うちの店の商品を数点卸す

ことにしたんだ。

キャンペーンと名を売って、

破格の金額で。

ちょうど新しいものを店に

取り入れたいと思ってた

オーナーにはうちのネーム

バリューも込みで喜んで

もらえたよ。その時にカズの

シフトも聞いていたんだ」

 

 

「そ、そんなっ…、

智の独断で!?」

 

 

「もちろん父親にはすでに了承

済みだよ。『守りたい人を

どうしても守りたいから』って

正直に伝えたら許してくれた」

 

 

「さと……」

 

 

「そしてあんなことが店で

あって……オーナーに報告して、

あの人には店長を辞めてもらう

ことにした。───立場を利用

して、勝手なことしてごめん」

 

 

 

 

項垂れて詫びながらも、智は「それ

でも、カズを助けたことだけは後悔

していない」ときっぱりと言った。

 

 

 

 

「昨日の智……、

すげぇカッコよかったよ。

俺、嬉しかったよ、

智が来てくれて。

心臓パーンって、弾けた

かと思うくらい嬉しかった」

 

 

「カズ……」

 

 

「それに……謝るってなら

それは俺のほうなんだ。

じつは俺……」

 

 

 

 

顔を上げた智に、俺は苦笑する。

 

 

嘘はもう言いたくない。

 

 

俺は意を決するように一度言葉を切り、

小さく息を吐いてから続けた。

 

 

 

 

「俺……智とのつき合いに

承諾したのは、智が金を

たくさん持ってそうだからだ。

……たかるため、だった。

食事に友人を連れてきてた

のも、そのためで。

いつもそんなつき合いばかり

を繰り返してきてた」

 

 

 

 

いつの間にか、今度は俺のほうが

項垂れていた。

 

 

智に申し訳なさ過ぎて。

 

 

真実を伝えたことによって、さすがに

嫌われてしまったかもしれない───

そう考えて。

 

 

 

 

そんな俺の顔を智が覗き込んできた

かと思うと、そのまま顔が近づいて

きて、柔らかいものが頬に軽く押し

当てられる。

 

 

それが唇だと気づいたのは、もう

一度、今度は唇にそれがしっかりと

触れたからで。

 

 

目を見開き顔を上げた俺に、

智が得意気にこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

「……そんなこと

最初から気づいてたよ」

 

 

 

 

 

 

 

「───だったら…」

 

 

 

 

『 だったら何で、そんな俺の

ズルさに気づいてたのに……、

ずっと付き合ってたの?』

 

 

 

 

そう問いかけるよりも前に、

智が答える。

 

 

 

 

「だって絶対に脈がないと思って

たのに、あっさりオーケーして

くれたから。俺のことカズに好きに

なってもらえる自信があったわけ

じゃないけど───優しいカズと

一緒にいられるのは、それだけで

楽しかったし、何より嬉しかった

から。 それに、友達を食事に

つれてきてた時のカズの顔が、

どこか申し訳なさそうで心から

楽しめてる様子じゃなかったと

いうか……」

 

 

 

 

───信じ…られない……。

 

 

 

 

俺なんかが智を振るよりも前に、智の

ほうから振っていても全然不思議では

ないことなのに。

 

 

神様みたいに優しいのも、

智のほうなのに。

 

 

 

 

「智って……、

本物の王子様みたいだね」

 

 

「へ?」

 

 

 

 

バイト先の女子大生バイトが言って

いたように、きっと智はスイーツ星

から地球にやってきた、イチゴの

ショートケーキの王子様。

 

 

何かもう、そうとしか思えない。

 

 

 

残念ながら俺は、

お姫様って柄じゃないけど。

 

 

それでも……。

 

 

 

 

「俺ね、今回のことがある

よりも少し前からバーテンの

バイトは六月いっぱいで辞める

つもりでいたんだ。」

 

 

「へ……そうなの?」

 

 

「色恋なしの異業種交えた

会話の楽しさや、こんな

俺でも馴染みの客がついて

くれることがやりがい感じ

られて嬉しかったけど、

それはこれから先他の場所

でもできるわけだし。

うち……母子家庭だったけど

その母親も最近再婚したし。

もっと母親に頼れるところは

素直に甘えてみる。

コンビニだけのバイトに切り

替えようと思ってて…」

 

 

 

 

抱きついて、今度は自分のほうから

キスをする。

 

 

 

 

感謝とか、

謝罪とか、

尊敬とか。

 

 

いろんな想いを込めて、智のおでこ

やこめかみ、頬に。

 

 

 

 

「大好きだよ」

 

 

 

 

愛情は唇へと……。

 

 

 

 

智が俺を愛おしそうに見つめては、

くしゃりと目尻を下げて幸せそうに

笑ってくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ、カズ。

二十歳の誕生日

おめでと~う!」

 

 

「へへっ、ありがとう」

 

 

 

 

『どれでも好きなの選んでよ』と智に

パントリーで促され、二人で一緒に

選んだワインを一本開けて乾杯をする。

 

 

約束どうり、智が焼いてくれたイチゴ

のショートケーキを夢中で頬張って

いると、こちらをじっと見つめてくる

視線に気がついた。

 

 

どうしたものかと尋ねてみる。

 

 

 

 

「なに?」

 

 

「そのショートケーキの味、

どこかで食べた記憶ない?」

 

 

「へ?」

 

 

 

 

逆に問われ、

ぴたりとフォークの動きを止めた。

 

 

 

 

ショートケーキの味…たって、智が

手作りしてくれたイチゴのショート

ケーキを食べるのは、今回が初め

───。

 

 

 

 

「も、もしかして……」

 

 

「…気づいた?」

 

 

 

 

そうだよ。

 

 

この生クリームの口当たりといい、

優しい触感といい。

 

 

上品さといい……。

 

 

 

 

「あの時、俺にくれた

イチゴのショートケーキも、

智が焼いた……?」

 

 

 

 

そう尋ねた俺に、ぱっと目を煌め

かせた智が大きく頷く。

 

 

 

 

「さすがにあの時は、

俺が焼いたなんて言ったら

その辺に捨てられてしまう

と思って……ごめん。

俺こそ言えなかった」

 

 

 

 

ぺこりと頭を下げて詫びる智に、

俺こそ首を横に振る。

 

 

 

 

「俺……スイーツのこととか

じつは全然詳しくなかったし、

あまり食ったこともなかった

けど、あの時のも、もちろん

これだって……すげぇ美味い」

 

 

「んふふ、おかわりする?」

 

 

「うん、もう少しもらおうかな」

 

 

 

 

我ながら、食いしん坊だと苦笑しな

がら、智が取り分けてくれた第二弾

にフォークを刺した。

 

 

そんな俺を微笑ましそうに智が

見つめる。

 

 

 

 

「そういえば…

まだ二人の今後について

何も話してなかったな…と

ふと思い出して」

 

 

「こ、今後……って…」

 

 

 

 

まさか。

 

 

まさか…。

 

 

まさか───。

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、カズ?

俺と一緒にここで暮らそうよ。

あ、その前にちゃんとカズの

お母さんに挨拶に行かなきゃな。

愛するカズを俺にくださいって、

もし反対されても塀を登って

攫いに行くからね」

 

 

 

 

 

 

 

「────ッ!!」

 

 

 

 

二十歳の誕生日。

 

 

どうやら俺は、ショートケーキの

王子様に甘~い、甘い、スイーツ星

に連れ去られるみたいだ。

 

 

 

 

 いつか蕩けるかも…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ストロベリー・ショートケーキ」

全32話で完結ですブルーハーツイエローハーツ

 

ご愛読ありがとうございました。

毎日たくさんのコメントとメッセージ

とっても嬉しかったですドキドキ

 

お友達に公開してるブログでの

連載もあって、「あとがき」はまだ

全然書けてないので落ち着いて

から。

 

その時にアンケートの集計結果も

合わせてお知らせしたいと思います。

 

お待たせして本当にごめんなさい。

 

 

「初めまして」の方、

「いいね」の残っていない

アメンバーさん、「いいね」の

ポチよろしくお願いいたします。

 

あとがきは前回綴ったものを

今回の思いなんかも添えながら

改めて綴ろうと思います。