好きすぎて怒れないなんて、
そんなのさみしい。
仲直りしよう、何度でも。
安定の安西作品です！
安西さんの両思いからはじまる物語、
好きなんですよね〜。
安西さんの作品は
両思い（同棲）からスタートっていうのが
割とあって、
恋って成就して終わりじゃない、
それからだって色々と大変なのだっていうのを思わせてくれる。
今回の二人もそういう二人だけど、
20歳を越えた大人な二人なのに
とても可愛らしい初々しさがありました！
安西 リカ著「彼は恋を止められない」
付き合って半年の年下彼氏・雪郷と同棲を始めた蒼。なれそめは蒼が職場の人間関係と恋人の浮気に悩んでいた時、雪郷が寄り添ってくれたことだった。ループアニメーションに自作の音楽を添えた短い動画は蒼の心をやさしく癒し、それからずっと一緒にいる。お互いにまだ遠慮があって、夜のお誘いもぎこちない。けれど時間を積み重ねていけば解決する——そう思っていた時、別れがはずの恋人が連絡してきて‥‥？
恋人同士になりたての二人‥といっても
付き合って半年なのだけど、
初々しくてちょっと読んでてこっちが照れるw。
ま〜、付き合い始めたきっかけがきっかけだっただけに
いつも蒼を失うんじゃないかとちょっとビクビクしている雪郷と
元彼の強引さに辟易しながらも
本当はもっと自分を雪郷にさらけ出したいと思っている蒼。
互いに大事に思っているから
本音を見せるのが怖いっていうのはわかるよね。
雪郷の優しさはきっと蒼だからこそ気付けたし、
これまで元彼である荻野に傷つけられてきたからこそ
雪郷に安心さを覚えている蒼だと思うんだよね。
じゃないと雪郷の優しさって蒼を思ってってことなんだけど
物足りなさをいつしか感じてしまうかも知れないし、
もしかしたら自分にあまり興味がないんじゃない？っていう
誤解を生みかねない。
そのくらい雪郷って一歩引いちゃってて
なんでも蒼に合わせようとするんだよね。
だからぐいぐい引っ張って欲しいと思う人だったら
雪郷とはちょっと合わないのかな。
そういう雪郷とは真逆のタイプが蒼の元彼荻野なんだよね。
常に回りに人がたくさんいて、
華やかなことが大好きで、
ついでに男女構わず手を出すという悪癖も持っている。
ただ蒼とは学生時代からの腐れ縁というのもあり、
荻野は遊んでも必ず蒼のところに戻ってくるし
何をやっても蒼は俺を好きだから離れることはない、と思っている
超自信家でもある。
蒼は見た目は華やかでも性格はとっても地味w
なので、本当はそういう荻野についていけないとも
傷ついてもいたんだよね。
そしてある日決定打となったのが、
仕事で理不尽な思いをした蒼は荻野に話を聞いて欲しくても
荻野はそういう面倒くさいのはとても嫌がる人で
蒼にも暗い顔するなって言う人なのだ。
だから仕事でも荻野の浮気にも傷ついていた蒼を見かねた雪郷が
慰めているうちにそういう関係になってしまった。
でもそれでふっきれた蒼は荻野と別れる決意ができたわけで
雪郷は片思いしていた蒼と恋人となったけれど
棚ぼた的関係から始まったので
蒼がいつか荻野のもとへ戻ってしまうんじゃないかと
危惧しているところがあったのだ。
それだけ荻野が自他ともに認める魅力的な人っていうのも
あるんだろうけど。
だけどさ、やっぱり人間中身だよね。
蒼は安心できる雪郷がいいのだよ。
そういう人が一番いいっていうのに
気付かせてくれたのはある意味荻野ではあるんだけどw
皮肉だよねww
荻野のようなタイプは何でもソツなくこなすし
人生の成功者にも見えるけど
本当に一番欲しいものは手に入らないタイプだな〜w
私は雪郷が蒼を
「蒼ちゃん」って呼ぶのが
なんだか萌えちゃったよ。
ちゃん付けするのって何もこの作品以外にもたくさんあるけど
なんかこの二人は微笑ましかったのでした
H度
（自分からHを誘うのをずっと我慢していた蒼のリミッターが外れた時はとてもいい！）
ストーリー度
