これからは、思う存分甘やかしてやる


石原さんの新刊です。
商店街とかちっさな弟妹とか、
私の好きなものがものにピピピ~ときてしまったので
購入してしまいました。

ちょっと辛口レビューになってしまうかも知れません。

石原さんは好きな作家さんではあるんだけど、
合うときと合わないときが結構激しくて、
今回は合わなかったですかね。

当て馬らしき幼馴染とか
商店街のごたごたとか
ちょっと全部が不燃焼気味で終わってしまった・・・という感じが。

好きな題材だっただけに残念かな。


石原 ひな子著「お兄ちゃんの初体験」

お兄ちゃんの初体験 (リンクスロマンス)/幻冬舎
¥940 Amazon.co.jp
東京の片隅にある、昔ながらの風情を残す商店街。そこで、亡くなった両親から継いだ喫茶店を営む竹内秋人は、幼い弟妹と共に穏やかな日々をおくっていた。そんなある日、秋人たちのもとに商店街の再開発を提案する春日井が現れる。はじめは、企業の社長で傲慢な印象の春日井に反発していたものの彼なりに街を守ろうとしていることを知り、徐々に春日井が気になりはじめる秋人。両親を亡くして以来、弟と妹を育てながら、ずっと一人で頑張ってきた秋人は、春日井がそばにいてくれることで、初めて甘やかされる嬉しさを知り…。



秋人は両親を大学生の時に亡くし、
親から引き継いだ喫茶店を商店街で守り抜いている。
まだ小学生の弟と園児の妹の面倒をみながら。
そんなある日、商店街の再開発の話が持ち上がる。
もちろん、古くからいる商店街の店主たちは猛反対。
そこに再開発計画を立てている会社の社長春日井が秋人の喫茶店を訪れるのだった。
話をしてみれば春日井自身はとても良い人だった。
おまけに弟妹までも彼に懐いてしまい・・・。
だけど、彼のことは本心から信じることはできない。
なぜなら、きっと自分のもとへ来るのは商店街の会長ではケンモホロロだったので、
自分を懐柔しようとしているのでないか?という疑念があったからだ。
幼馴染の賢吾もあいつには気を許すなと釘をさす。
でも春日井と一緒にいると楽しいし、ほっとするひとときでもあるのだ。
複雑な気持ちで春日井と接する秋人だが、
商店街の再開発計画は流れることになり、喜ぶ皆ではあったが、
春日井とも接点がなくなってしまい・・・・


話のモチーフというか、
題材とかはとても良かったと思うの。
商店街といえば、地元の人達の暖かさがあって、
ほっこりするところもあるけれど、
新しいものをよくも悪くも受け付けない・・・というところもある。
もちろん、今は昔ながらの・・・というのを逆に売りにして
大当たりな商店街とかもたくさんあるし、
古いものを残しつつ新しい試みもやってみる・・というところもたくさんありますよね。
私、商店街巡りが実は大好きです。
さて、今回の商店街は古き良き時代の・・・という町中にあって、
お年寄りは多いものの、なかなか若者が集まらないという悩みがある。
若い人たちはやっぱりおしゃれな町に住みたがるしね。
そこで、そういう若い人を呼び戻そう・・・という
再開発計画が。

商店街の店主たちはお年寄りが多いせいか、
今更の変化を望んではいないの。
それにやっぱり今までやっていたお店を動かしたり、
なくなったり・・・・そういうのは嫌なのよね。
気持ちはとてもわかるんだけど、幼い弟妹のいる秋人はちょっとだけ考えは違った。
断るにしても相手の計画をちゃんと知ってから断る方がいいんじゃないか・・とか、
自分の世代は良くても、弟妹の世代になって誰もいない町は寂しいから
再開発が悪いことばかりじゃないってことも。
ただやっぱり今の穏やかなこの生活を脅かされたくない。
秋人は変化するにしてもそれは町を知らない外部の人が押し付けるものではなく、
自分たちから立ち上がり望んで変化をしなくちゃならないって。

私、もっとこの再開発が大きくもめたり、
それで秋人と春日井が対立するけれど、
和解してそしてラブレブーーー!って流れなのかなって
思っていたんだよね。
だけど、再開発のことはなんだか知らないうちにお流れになって
友達と言っておきながら、再開発がダメになったらもう二度と会わない、とか、
なんだか釈然としない感じで再開発問題が終わってしまったのよね。。。

弟妹の面倒を一生懸命みている秋人は確かに良い子だけど、
それだけって感じで
何が春日井をそんなに同性という枠を越えて好きにならせたんだろう?と。
もう少しキャラの魅力が前面に出ていたら・・・と思いました。

とはいえ弟たちのお兄ちゃんを思う気持ちがいじらしく、
そういうところはキュンキュンされられちゃったんですけどね。
やっぱり子供が出てくるのはいいわー!


H度ドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月



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