木原さんのファンタジーを読むのは
これが初めてかなー?

牛泥棒 」は和的ファンタジーとも言えるけど
天使とか天界とか悪魔とか・・・
そういう誰もが思い描くファンタジーというのは
これがお初です。

健気で心優しき悪魔×性悪天使


攻めは悪魔と人間のハーフ、
受けは我が儘で高慢で自分勝手な天使。

この天使の性格の悪さにもビックリだけど、
悪魔の信心深くすんごく健気なのに泣かされる。。。。

ここに出てくる天界の天使たちは
イジメがあったり陰口叩いたり人を貶めたり・・・
割と人間社会と同じようなことをしているんだけど。

そんな天使の中で天界一、二を争うほど容姿の美しい天使・カイル。
でも能力はとても低くて花・・・特に薔薇を育てることくらいしか能がないのだ。
それでもその美しさから大天使に可愛がられていて
それが気に入らない回りの天使たちにいびられちゃうんだよね。
相手となる悪魔はこれがとっても不幸な生い立ちで
優しい人なのに迫害されて生きてきた。
そんな悪魔と天使が住む館に迷い込んだ人間の少年・スネア。

1巻目はスネアから見た二人の話がメインです!


木原 音瀬著「ROSE GARDEN 1」
ROSE GARDEN ―ローズガーデン(1) Holly Novels 01/木原 音瀬
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森で迷子になったスネアを助けてくれたのは、村外れに住む美しい天使・カイルと、信心深い悪魔・ウォーレンだった。天に戻れず嘆くカイルが可哀相で、スネアは二人を訪ねるようになる。そんな時、スネアはウォーレンから過去の話を聞くが…。—愛を探して彷徨う、天使と悪魔のせつない恋の物語。



スネアが住む村の近くには魔物が出るという森がある。
そこには足を踏み入れてはいけない、と言われていたのに
祖母に怒られ、迷い込んでしまったスネア。
そして辿りついたのがひっそりと佇む古い家。
そこにいたのは美しい天使・カイルだったのだ。
スネアは少しの間カイルと一緒にいたあと帰り際にもう一人の青年・ウォーレンと出会う。

ところがこのウォーレンが悪魔だと知って
逃げようとしたのだけど・・・・・

実はウォーレンはとっても優しい悪魔だった。
最初は恐がっていたスレアだけど、ウォーレンのことを知っていくうちに
ウォーレンのことが大好きになったのだ。

ウォーレンとカイルは悪魔と天使。
相容れない二人が一緒に住んでいることも不思議だったけど
カイルのことを大事にしているウォーレンとは反対に
カイルはウォーレンのことを心底嫌っているようだ。

なぜ二人が一緒にいるようになったのか・・・・
人間界に来なければならなかったカイルにも同情はするけれど、
彼の場合は半分自業自得。

そしてウォーレンの場合は・・・・
ウォーレンの母親は悪魔に攫われ子供を宿して戻ってきたのだ
母親は死に、祖父母は一旦は生まれてきたウォーレンを殺めようとしたが、
どうしても殺せず羽ととがった耳を切り落とし普通の少年として育てようとしたのよね。
その甲斐あってか、ウォーレンは信心深くとても素直でいい少年に育ったんだけど。。。
ある日友達を助けようとして悪魔の羽を晒してしまうのだ。
そしてそれがきっかけで悪魔であることがばれ、迫害され、
祖父母は悪魔を育てたとして村人に虐殺されてしまった。。。。

悪魔といってもウォーレンはとっても悲しくて淋しくて
悪魔とはとても言えないような悪魔なのよね。

で、カイルとは祖父母が亡くなった時に初めて会って、
カイルのちょっとした優しさがウォーレンは忘れられずにいたのだ。

でもウォーレンはそのカイルによって裏切られてしまう。

二人の間にはいろいろと確執があって
一言では言えないところがあるんだけど、
ほとんどの人はウォーレン派だろうな~。

天界に帰れなくなったカイルを
魔物たちから守るために片時も離れずカイルのそばにいるウォーレン。
ウォーレンのせいで羽がもぎとられ天界に帰れなくなってしまったため
カイルはウォーレンを恨んでいる。

この恨み方もなんとも子供なんだよね。
天使なんだからもうちょい慈悲の心があっても良さそうなのに
悪魔にはそんな気持ちはこれっぽっちももちろん向けるわけではない。
ただ一緒にいないと魔物たちが自分をねらってやってくるので
カイルは仕方なしに一緒にいるのだ。

そんな生活が100年!!!

だから迷い込んだ人間の子・スネアを
とっても可愛がるカイル。
もちろん、心優しいウォーレンもカイルを可愛がるんだよね。
悪魔と天使の両方から可愛がられるスネアはある意味とっても美味しいポジション。

カイルもスネアがきっかけとなって
徐々にウォーレンと話をするようになるんだけど・・・
実はたくらみもあったり・・・・

ちょっとだけど、カイルは羽を取り戻しつつあったのね。
だから羽が完全になったら飛び立とうと思っていたんだけど。。
そんなことを知らないウォーレンは
カイルが最近、自分と話をしてくれるのが嬉しくて嬉しくて
カイルが望むことならなんでもするよって寒い中温室を作ったりすんごく健気なのよ!
その温室で薔薇を育てるんだけど
薔薇もこのへんにはまだ咲いてないからと
遠い南国まで昼夜問わず飛んでいって薔薇を苗を持って帰ってくるのよね。

ボロボロになってもカイルのために・・・って。

だけど、カイルはそんなウォーレンに冷たいし、
心の中ではお前のせいで天界に戻れないんだから自分の言うことをきくのは当たり前だ!
なーんて思っちゃってるわけ。。。。

もうウォーレンが不憫でならないのよーーー!

スネアもね、二人のことが大好きだから二人が仲良くなってくれれば・・って
思うんだけどさー、
カイルがウォーレンのことを嫌っているのを知ってすごく悲しむのよね。
なんとか仲良くさせようとするんだけど
カイルから出てくる言葉はウォーレンへの恨み言ばかり・・・

こんな冷たいカイルのことを100年以上も好きでいられるウォーレンは凄い・・・!

もうとにかく悪魔なのに天使になろうとしたり
普段は人間の姿に化けているので普通に村で仕事をしていたり
日曜には教会にも行って神に祈りを捧げたりもしているの。

こんなに優しい悪魔なのに・・!!
もうとにかくウォーレンがひたすらかわいそうで・・・・

ところが愛するカイルのために南国まで薔薇の苗をもらいに
飛んでいる姿が村人たちの目撃されることとなり・・・
ウォーレンが悪魔だという噂が村で流れてしまうのだ!
これに焦ったのはスネアだ。

スネアはカイルにウォーレンには村に来ちゃいけないことを伝えて、と伝言を頼むんだけど
カイルはそんなことはすっかり忘れちゃうのよね。。。。
そして悲劇がおきてしまう・・・・!

というところで2へ続く。

んもう!気になるじゃないのよーーー!!

しかも巻末に「夢の跡」という短編が収録されているんだけど、
スネアは恋人を連れてある一見の古い家へ行くのね。
そこに住んでいるのは一人の青年。
髪は黒く優しく微笑むけれどとても淋しそうで、、、
しかも片目が開かない様子。

時は流れ、年老いたスネアがもう自分の寿命はいくばくもないと悟っているんだけど
彼の心配はあの古い家にたった一人で住んでいる寂しがり屋の優しい悪魔のこと。
一人の孫がしょっちゅう彼のもとへ訪れているようなので
それだけはありがたい・・と思いながら・・・・


これは間違いなくウォーレンのこと。
だけどウォーレンが一人でいる、ということと
片目がないのがとっても気になるーー!
いったい何があったのか・・・・

ということでレビューは2巻目へ続きます~!!
2巻目はハンカチ用意で読みましょうー!!

H度ドキドキ(カイルを守るためにHはするが・・・)
ストーリー度満月満月満月満月半月

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