賭けに勝ったら。
お前が、愚か者の最後の恋人になれたなら
お前の片恋も、解いてやる。
最近ハマっている樋口美沙緒さんのデビュー作です!
絵師さんが高階佑さんで、
いつも凛々しい男性を描く高階さんの、
これまた珍しい可愛い少年のイラストが表紙で
それだけでも気になってしまいます!
正妻ではなく愛人の子供をこの国では
『愛の迷い子』
と呼ぶのだ。
なんともオサレ?
主人公は最低3度は泣かせないと気が済まない!!
という作者の樋口さんの言うとおり、
意地っぱりでそれでいて健気で辛い目にたくさん遭っても
必死に耐えているキユナがいじらしいです!!
樋口 美沙緒著「愚か者の最後の恋人」
たった一人の肉親に捨てられ傷ついたみなしごのキユナは、愛なんかいらないと固く心に誓って生きてきた。しかしある日、ひょんなことから惚れ薬を飲まされ、犬猿の仲の雇い主で、貴族のフレイを好きになってしまう。誰にでも愛を囁く節操なしのフレイのことが大嫌いだったはずなのに、彼に甘く見つめられるだけで、瞳は潤み、胸が痛いほど高鳴ってしまうキユナ。そんな初めての恋の感情に耐えられなくなったキユナは、解薬を手に入れるために、フレイから持ちかけられた、とある危険な賭けにのることにしたのだが…。
迷い子の一人である領主の息子・フレイと
フレイの遊びにいつもお小言を言う付き人・キユナ。
キユナはある日うっかり最初に見た人を好きになってしまうという惚れ薬を飲んでしまい。。。
この気持ちは惚れ薬のせいだ、きっとそうなんだ!!
じゃなければ誰がフレイ様なんか・・・!!
でも、フレイ様が他の人と話をしているだけで切なくなってしまうのは
惚れ薬のせいなんだろうか?????
とグルグルしちゃうわけですww
この国は愛に大らかで愛人がいるのが普通らしいのだけど
貴族ともなれば相続問題があるので
愛の迷い子達は迷い子同士でしか婚姻が認められない。
しかも子孫ができぬよう同性同士の婚姻となる。
なので迷い子たちは生涯独身を通し、恋愛にうつつをぬかして楽しく過ごす。
フレイも当然、そんな一人。
一応、許婚がいるんだけど、会ったこともない男の許婚なんてまっぴらだー!なんて
思っちゃっているわけ。
それで男とも女ともとにかく今はテキトーに遊び回っている。
キユナはフレイの屋敷の前に捨てられていた子供で
そのため小さい時からフレイとは時に兄弟のように育ってきたのね。
だけど東方の血を引くキユナは回りからは娼/婦の子と言われて
冷たい目で見られることもしばしば。。。
キユナのそんな環境もこの「主人公を最低でも3度泣かせる」アイテムに一役買っているわけだ。
で、フレイの家の秘伝の惚れ薬を飲んでしまったキユナは
解薬をください、とフレイに頼むんだけど、
フレイは石頭なキユナにたまには恋をしろ、とけんもほろろ。
青くなっているキユナにどうしても、というのなら、と条件を出す。
ある男を落とせ---、と。。
それまではキーキーとフレイに文句を言っていたキユナなのに
惚れ薬を飲んでしまった途端に
フレイへの気持ちが変わってくる・・・と言うか。
ドキドキしちゃうようになっちゃうのよね。
あんなにぶーすかフレイに文句を垂れていたのに
すっかり恋する少年になって可愛くなっているww
でもキユナはそれは惚れ薬のせいだ、早く解薬をー!と思っているの。
思っていてもドキドキしているww
で、ターゲットになっている男性に近付くためにフレイの友人と偽って
貴族の館にもフレイと一緒に出入りするんだけど・・・
東方の血が入っているということで嫌な目にも遭っちゃうんだ。
そういうのを読むとキユナが可哀相になってくるんだよ~。
もちろん、キユナの恋心にもキュンキュンさせられる。
だけど案外とフレイもキユナに対してヒドイことを言ったりしちゃうのよね。
今、フレイに恋している状態になっているキユナにしてみたら
誰に言われるよりも辛いことなわけだ。
もう、キユナと一緒にうるうるしてしまう~。
そしてこの肝心の賭けなんだけど、
どうしてフレイがこの男を落とせというのか、、、、、
単なる遊びでもないみたいなのよね。
物語が進んでいくと、遺産相続問題とか殺人未遂事件とか
不穏な空気も流れてくるのだ。
殺人未遂なんてキユナに嫌疑がかかってしまったり!!
中世ヨーロッパを思わせる時代設定、惚れ薬、そして事件の数々。
気になる要素がうまい具合にmixされていて
それでいてちゃんと肝心の恋愛の部分がしっかり前面に出ています。
フレイは好きな子ほどいじめちゃうタイプで
愛の迷い子とはいえ貴族のおぼっちゃまらしくほどよく我が儘にして人の気持ちに無神経なところも。
悪気はないんだけどさー。そこがおぼっちゃまゆえ・・・ということなんですよね。
キユナの気持ちはとっても読み手にも伝わってきて
キユナとともに腹立てたり、シュン・・となったり・・・
キャラの設定がきちんとしているのと
ストーリーの組立が上手いので
引込まれて読めてしまいました!!
最後のオチも良かったしね!
H度
ストーリー度
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お前が、愚か者の最後の恋人になれたなら
お前の片恋も、解いてやる。
最近ハマっている樋口美沙緒さんのデビュー作です!
絵師さんが高階佑さんで、
いつも凛々しい男性を描く高階さんの、
これまた珍しい可愛い少年のイラストが表紙で
それだけでも気になってしまいます!
正妻ではなく愛人の子供をこの国では
『愛の迷い子』
と呼ぶのだ。
なんともオサレ?
主人公は最低3度は泣かせないと気が済まない!!
という作者の樋口さんの言うとおり、
意地っぱりでそれでいて健気で辛い目にたくさん遭っても
必死に耐えているキユナがいじらしいです!!
樋口 美沙緒著「愚か者の最後の恋人」
- 愚か者の最後の恋人 (白泉社花丸文庫BLACK)/樋口 美沙緒
- ¥690
- Amazon.co.jp
たった一人の肉親に捨てられ傷ついたみなしごのキユナは、愛なんかいらないと固く心に誓って生きてきた。しかしある日、ひょんなことから惚れ薬を飲まされ、犬猿の仲の雇い主で、貴族のフレイを好きになってしまう。誰にでも愛を囁く節操なしのフレイのことが大嫌いだったはずなのに、彼に甘く見つめられるだけで、瞳は潤み、胸が痛いほど高鳴ってしまうキユナ。そんな初めての恋の感情に耐えられなくなったキユナは、解薬を手に入れるために、フレイから持ちかけられた、とある危険な賭けにのることにしたのだが…。
迷い子の一人である領主の息子・フレイと
フレイの遊びにいつもお小言を言う付き人・キユナ。
キユナはある日うっかり最初に見た人を好きになってしまうという惚れ薬を飲んでしまい。。。
この気持ちは惚れ薬のせいだ、きっとそうなんだ!!
じゃなければ誰がフレイ様なんか・・・!!
でも、フレイ様が他の人と話をしているだけで切なくなってしまうのは
惚れ薬のせいなんだろうか?????
とグルグルしちゃうわけですww
この国は愛に大らかで愛人がいるのが普通らしいのだけど
貴族ともなれば相続問題があるので
愛の迷い子達は迷い子同士でしか婚姻が認められない。
しかも子孫ができぬよう同性同士の婚姻となる。
なので迷い子たちは生涯独身を通し、恋愛にうつつをぬかして楽しく過ごす。
フレイも当然、そんな一人。
一応、許婚がいるんだけど、会ったこともない男の許婚なんてまっぴらだー!なんて
思っちゃっているわけ。
それで男とも女ともとにかく今はテキトーに遊び回っている。
キユナはフレイの屋敷の前に捨てられていた子供で
そのため小さい時からフレイとは時に兄弟のように育ってきたのね。
だけど東方の血を引くキユナは回りからは娼/婦の子と言われて
冷たい目で見られることもしばしば。。。
キユナのそんな環境もこの「主人公を最低でも3度泣かせる」アイテムに一役買っているわけだ。
で、フレイの家の秘伝の惚れ薬を飲んでしまったキユナは
解薬をください、とフレイに頼むんだけど、
フレイは石頭なキユナにたまには恋をしろ、とけんもほろろ。
青くなっているキユナにどうしても、というのなら、と条件を出す。
ある男を落とせ---、と。。
それまではキーキーとフレイに文句を言っていたキユナなのに
惚れ薬を飲んでしまった途端に
フレイへの気持ちが変わってくる・・・と言うか。
ドキドキしちゃうようになっちゃうのよね。
あんなにぶーすかフレイに文句を垂れていたのに
すっかり恋する少年になって可愛くなっているww
でもキユナはそれは惚れ薬のせいだ、早く解薬をー!と思っているの。
思っていてもドキドキしているww
で、ターゲットになっている男性に近付くためにフレイの友人と偽って
貴族の館にもフレイと一緒に出入りするんだけど・・・
東方の血が入っているということで嫌な目にも遭っちゃうんだ。
そういうのを読むとキユナが可哀相になってくるんだよ~。
もちろん、キユナの恋心にもキュンキュンさせられる。
だけど案外とフレイもキユナに対してヒドイことを言ったりしちゃうのよね。
今、フレイに恋している状態になっているキユナにしてみたら
誰に言われるよりも辛いことなわけだ。
もう、キユナと一緒にうるうるしてしまう~。
そしてこの肝心の賭けなんだけど、
どうしてフレイがこの男を落とせというのか、、、、、
単なる遊びでもないみたいなのよね。
物語が進んでいくと、遺産相続問題とか殺人未遂事件とか
不穏な空気も流れてくるのだ。
殺人未遂なんてキユナに嫌疑がかかってしまったり!!
中世ヨーロッパを思わせる時代設定、惚れ薬、そして事件の数々。
気になる要素がうまい具合にmixされていて
それでいてちゃんと肝心の恋愛の部分がしっかり前面に出ています。
フレイは好きな子ほどいじめちゃうタイプで
愛の迷い子とはいえ貴族のおぼっちゃまらしくほどよく我が儘にして人の気持ちに無神経なところも。
悪気はないんだけどさー。そこがおぼっちゃまゆえ・・・ということなんですよね。
キユナの気持ちはとっても読み手にも伝わってきて
キユナとともに腹立てたり、シュン・・となったり・・・
キャラの設定がきちんとしているのと
ストーリーの組立が上手いので
引込まれて読めてしまいました!!
最後のオチも良かったしね!
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