Ventidue.本レビュー10回目。長嶋有「猛スピードで母は」 | 5D's blog

Ventidue.本レビュー10回目。長嶋有「猛スピードで母は」

アクセルを踏み込んで、母は結婚を口にした。外国帰りの男に、慎は気をゆるすが。芥川賞候補作「サイドカーに犬」を含む処女作品集


記念すべき10作目のレビューは
「猛スピードで母は」と「サイドカーに犬」

どちらも子供と大人の微妙な距離感が描かれている。
僕はもう大人であり子供の気持ちは、分かっているようで分かっていない。
この作品集の中の子供たちは、大人を見ることで少しずつ成長して行く。
僕はもう子供に見られる側になって来ているんだなと、思った。

「サイドカーに犬」の薫は洋子さんに影響を受け大人になっても思い出す。
「猛スピードで母は」の慎は母の強い生き方に憧れる。

僕も子供だった。
そして大人達に良い意味でも悪い意味でも影響を受けて来た。

今度は僕が子供達に何か与えられたら良いなと思う。




10点中・・・7点


ちなみに「サイドカーに犬」の映画、面白いです。これもあわせて是非。


猛スピードで母は (文春文庫)/長嶋 有

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