19歳児の大学受験から丸一年が経って
大学受験に使った参考書を全部まとめて買いたいという人が現れた。
書き込みを丹念に消していく私。
床が消しゴムのカスでいっぱいになっていく。
娘の努力の痕跡を、手が痛くなるほど消しながら
「この本で勉強した誰かが、来年以降笑顔でまたあの門をくぐるかもしれない」と思う。
・・・こんな感じで感動的なブログを書こうかなという下心満載で梱包。
雨に濡れないようにビニールで包んでから
→さらに丁寧に包装紙でくるむ。
→その上からがガムテープを貼って固定。
参考書がまるごと包み込まれた見事な四角のフォルム。この重み。
芸術品と言っても過言ではないだろう(過言だ)
仕上がりに満足し、脱力してお茶でも飲もうとほっとした所
ふと、
さっきまで持っていた消しゴムがない事に気づく。
机、床、椅子、ポケット。ない。ない。ない。
まさかね。
ありえないありえない。
でも念のため。
芸術品こと、先ほど梱包した包を、外側から丁寧に触ってみる。
目をつむり、
研ぎ澄ました5本の指先の感覚に集中。
ん?
1か所、スィッチ大のふくらみに触れた、触れてしまった左手薬指。
やはりか。
消しゴムも
包の中に入っている。。。。
一瞬面倒臭すぎて
「大丈夫。大丈夫。おまけ付だと思えば先方も嬉しいんじゃないか?」と考えたが
ちゃんとやり直ししましたよ
かしこ