8月28日(水)

 

元職場から書留が届きました。

仕事は辞めましたが、健康保険だけは任意継続で繋がっています。

なので、検認の手続きをしなければなりません。

 

提出書類は『被扶養者申告書』『配偶者の年金通知書』『住民票』です。

私が働いているときは、配偶者の収入というのは結構細かく調べられたのですが、無職無収入の今(と言っても健康保険料は年額前払いで支払い済み)、配偶者の年金だけで生活している場合の収入の上限は特にないようです。

あったとしても上限に達していない自信はありますが。

 

で、『住民票』です。

私はマイナカードを持っていないので、区役所に行って、結構な待ち時間を要して、350円払って、世帯全員分の住民票を取りました。

そのあとで、10さんはカードを持っているんだから、10さんがコンビニで住民票を取れば、100円ですぐ取れたんじゃない?って思いいたりました。

ああ、250円損した~。

 

だけど、提出する住民票はマイナンバーの記載がないものって指定されていたんですよ。

コンビニだとマイナンバーを使って住民票の請求をするわけですから、その住民票にはマイナンバーの記載がなされている可能性が高い。

じゃあこの場合、コンビニで住民票の請求できないじゃん。

 

え~!!

でも、国が率先して、健康保険証とマイナンバーを紐づけようとしているのに、その健康保険証の検認作業のための住民票にマイナンバーの記載があったらだめって、どういうこと?

要するに、個人情報を流失してしまうようなリスクは侵さないってことだよね。

国家機密を扱っている人がマイナカードを持たないようにされているのと同じ理屈だよね。

やっぱ信用できんわ~。

まあ、一番使用できないのは、私自身なんですけどね。すぐ落とすから。きっと。

 

 

 

 

本日の読書:そばかすの少年 ジーン・ポーター

 

 

カバー裏より
『片手のない、孤児の少年「そばかす」は、木材会社の支配人に見込まれ、リンバロストの森で番人として働きはじめた。厳しい仕事にも耐え、鳥たちを愛でるそばかすは、人々の心を溶かしていく。そんなある日、森に富豪の娘エンゼルがやってきた……。翻訳者・村岡花子が特別に大事にした少年小説の傑作。』

前日まで読んでいた本に比べて、なんて心が清らかに洗われることでしょう。
悪人も出てきますが、きちんと罰を受けます。
そして、多くの善人たちは、みな幸せになります。
多分この先もずっと。

孤児院出身の少年「そばかす」は、片手がなかったことから引き取りてもないまま、孤児院にいられる最後まで孤児院で育ちます。
愛情を感じられない冷たい大人たちに囲まれて、それでも頭の良かった「そばかす」は、学校で勉強をすることをゆるされ、ただそれだけを頼りに社会に放り出されたのでした。

衣と食を与えられればそれでいい、それだけを思ってリンバロストの森番になろうと思いますが、屈強な男手を求めていた支配人に断られます。
しかし、とりあえずお試し期間をもらい、真面目で素直な「そばかす」は、そこで働くことになりました。

そして「そばかす」は、森に棲む鳥たちや小動物、咲き乱れる植物たちに心を惹かれ、仕事をこなす傍ら、自分の休憩場所を居心地のいい場所へと変えていきます。

そんな時、鳥の写真を専門に撮る「鳥のおばさん」と、彼女のもとで博物学を学んでいる富豪の娘「エンゼル」と出会い、「そばかす」の世界は広がっていきます。

往年の少女小説のように多少の苦難はありますが、最終的には「そこまで?」っていうくらいの大団円なので、安心して読むことができます。
「そばかす」も「エンゼル」も、いい子過ぎるきらいはありますが。

そして何よりもリンバロストの森の美しさ。非情さ。懐の深さ。
働いて得たお金を、木や鳥や小動物やカエルなどの本に費やし、本に夢中になりすぎて仕事をおろそかにしないよう自分を戒めながら博物学の知識を深めていく「そばかす」には尊敬の念しかありません。
私なら仕事をおろそかにする自信しかありませんから。

ああ、いい本読んだわあ。
実は続編の『リンバロストの乙女』はずいぶん昔に読んでいたのですが、改めて良い作家、良い作品でした。