娘に数年貸しっぱなしにしていた『3月のライオン』11、12巻を返してもらってきたので、久しぶりに再読しました。
何度読んでも感動新たです。
『孤食ロボット』は荷物の都合で置いてきましたが、私はドラマの方が好きなので、今度また見直そう。
娘の家にはほとんど本がありません。
でも、『天国に一番近い音楽』も『BASARA』もその他もろもろも電子で大人買いしたと言っていました。
『Papa told me』は10巻まで無料で読んだと。
結構充実したマンガ生活を送っているじゃないの。
最近はお笑いと野球の話しかしないくせに。
さて、充実したアナログ生活を送っている私が毎週TSUTAYAに行って借りていた『花よりも花の如く』の17巻がもう3週間も貸し出し中になっているので、さすがにこれはおかしいと、店員さんに報告しましたところ、パソコン上は在庫になっているのに現物がない、つまり盗まれていたことが判明しまっした。
さあ、この先私は一体どうするべきなのでしょう。
1.お店が17巻を補充してくれるのを信じて待つ。
2.17巻のことは諦めて18巻から借り直す。
3.何とかして17巻を探して購入する。
以上3つの案で迷いましたが、とりあえずひと月ほどは17巻の補充を待つとして、それでも補充されなかったら17巻だけ買おうかなあ…。
子ども能の話を飛ばしても本編に影響はないのかもしれないですが、やっぱり全部通して読みたいもんねえ。
それにしても17巻だけ盗むってどういうこと?
ここ数年レンタルされた記録がないというから、補充はしてくれないっぽい。
諦めてさっさと買うか?
それとも私の打ちひしがれた姿を見て補充する、という可能性にかけるか。
借りるべきか買うべきか。それが問題だ。
本日の読書:光 三浦しをん
カバー裏より
『島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。ある日、島を大災害が襲い、信之と美花、幼馴染みの輔(たすく)、そして数人の大人だけが生き残る。島での最後の夜、信之は美花を守るため、ある罪を犯し、それは二人だけの秘密になった。それから二十年。妻子とともに暮らしている信之の前に輔が現れ、過去の事件の真相を仄めかす。信之は、美花を再び守ろうとするが―。渾身の長編小説。』
怖かった。
これはジャンルで言うとミステリなのかもしれないけれど、私にはホラーのように恐ろしかった。
主要な人物の誰一人として真っ当ではない。
輔が望んだのはただひとつ。
信之に存在を認めてほしい。それだけ。
卵からかえったヒヨコが最初に見た動くものを親と思うように、幼い頃から辛い思いしかしてこなかった輔は、最初に優しい言葉をかけてくれた信之を慕うことでしか生きる希望が見つけられなかった。
信之が望んだのはただひとつ。
美花と自分の幸せな未来。
輔のことなんか、母に言われたから声を掛けただけで何とも思っちゃいなかった。
というよりも嫌いだった。
何よりも美花のことだけを考えて生きてきた。
美花の心情は語られない。
だけど彼女は自分のことしか考えていないと思う。
善意や愛情を理解できない女だ。
信之の妻、南海子(なみこ)は最初真っ当な人かと思ったけれど、彼女もどこか壊れた人間だった。
頭で思う理想の家族の姿しか見えない。
何を考えているのかわからない夫、愚図な娘、充たされない自分。
輔は信之にこだわらなければ、愛してくれている人もいただろう。
父親に立ち向かうことはできなかったかもしれないけれど、もしかして愛する人・守るべき人と家庭を持てば、父親ときっぱり対峙できたかもしれない。
信之は美花にこだわらなければ、表面上何も問題のない家庭が築けたはず。
特に彼の娘は何も悪くないのに次々と災難が降りかかってきて不憫だった。
ああ、何が恐ろしかったのかわかった。
日常生活の中で、すぐ側にいる人が、自分を含む人間関係に何の関心も持たず、ただそこにいるだけっていうのが吉田修一の『パレード』を読んだ時みたいに気持ち悪くて怖かったんだ。
タイトルは『光』だけど、最後のシーンを見ても信之たちに明るい未来の光が差し込んでくるようには思えなかった。
最後に見せられたのは、あり得たかもしれない未来の光だったのかもしれない。