あ、あとで10さんに言っておかなくては。
と思ったことは覚えているのだけど、何を言おうとしたのか思い出せない。
そんなことがここ数日、何回かある。
決して「鹿児島県知事って木下ほうかに似てない?」ってことではなかったはず。
本日の読書:アナン、 下 飯田譲治 梓河人
カバー裏より
『海辺の町に移り住んだアナンは、モザイク製作にその才を発揮し、周囲の人々を驚かせる。彼の作品は美しく、観る者すべてを癒す、神秘的な力を宿していたのだ。アーティストとしての人生を歩み出したアナンが、「未来」という名の扉を開ける―。大きな感動を呼ぶ、スピリチュアル・ファンタジーの最高傑作。』
*モザイク製作は、正しくはモザイク制作だと思いますが、本の記載のままにしました。
続きが気になってしょうがないわけではないのに、結構いいペースで読めたのは、文章が読みやすかったからなのかもしれない。
ただ、さらさらと読めはするけれど、この小説にはいくつもの引っ掛かりがある。
一番大きな引っ掛かりは、アナンの修学だ。
小学校の入学式、戸籍がないから当然名簿に名前のないアナン。
流が「就学通知書は届いています」というだけで、入学しちゃう。
その後6年間、一度も市役所に確認したりしないの?
作者たちが書きたいこと、調べたことは丁寧に筆を尽して記述しているのに、作者たちが重きを置いていない出来事はさらっと流されてしまって、リアリティがない。
ファンタジーだからというのは違う。
ファンタジーだって、その世界の中ではきちんと生活しているのだから、その世界のルールには従わなくてはならない。
そこがきちんと描写されていないから、書き割りの背景を前にうすっぺらい登場人物たちが使い捨てられたように物語から去ってゆく。
毬絵にしても、健太にしても、裕一にしても、その後の彼らの行き方が想像できないまま、アナンに置き去りにされてしまった。
もっと肉付けしてほしかったのだけれど。
そして、大金持ちの男にプロポーズされても、「いい友達のままで」なんて早苗。
じゃあなんで一緒に暮らす?
ホテルのスイートルームに泊まれるのは誰のおかげ?
そもそも自分の工務店の経営はどうなっているのか?
こんな人がアナンの戸籍上の親ということでいいのか?
常にアナンにとって都合のいい面だけを見せている人が、アナンの周りに多すぎて、鼻白む。
読みやすいけど、私にとってはそれだけで、感動に乗り損ねてしまった。
明日は職場で、書類に添付する写真を撮りますので、久しぶりに化粧をしなければなりません。
ここ数カ月、大きなマスクをいいことにすっぴんで通勤していました。
だって、化粧がマスクの内側につくから、すごくマスクが汚れるでしょう?
ああ、明日化粧するのを忘れないようにしなければ。

