後輩から借りた本は全て、読了してお返ししたし、図書館は休館中だし、手持ちの本を読むしかありません。
東京からの荷物は明日の午後に届くので、今は本棚や衣装ケースなどに入っている本を引っ張り出さなくてはなりません。
 
しかし、整理整頓が全然できていないので、シリーズ物などあちらこちらに散らばっていて、もう何が何やら…。
文庫本のページをめくれば、「字、小さっ!」
本棚の棚ごと、衣装ケースの箱ごとに、収納している本のリストは作ってあるんだけど、これを全て順序良く並び替える気力も体力もありません。
 
子どもたちには、「マンガ処分します」とLINEしたけど、読み返したいよね。
処分するの、忍びないよね。
だけど、このままずっとだらしなく本を保管しておくわけにも行かない。
中身を確認しながら仕分け…するはずが、読み耽っとる!
 
衣装ケースにランダムに入っている本たち。

 
整理整頓ができません。
本と写真は捨てられない。
誰か助けて!
 
 
本日の読書:犬はどこだ 米澤穂信

 

 

カバー裏より

『開業にあたり調査事務所〈紺屋S&R〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。―それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったいこの事件の全体像とは?犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。』

 

ほほほう、そう〆ましたか。

調査事務所を開業して、立て続けに入った依頼。

失踪人捜しと、古文書の解読。

そして押しかけ探偵希望者。

 

やる気に溢れていない主人公が解いた謎は、すっきり解決するものではなく、どちらかと言うと読後感がもやもやとしてしょうがない。

主人公はやる気だけでなく、正義感にも溢れていないからなあ。

 

人の悪意って、ひどく気持ちが悪い。

自分だけが正義であるという思い込みを押し付けることは、悪意ではないのかもしれないけれど、でもそれは、決して善い意識ではない。

プライドの高さで自分を守るのは、ある意味しょうがない部分もあるけれど、高すぎるプライドを過剰に防衛するのも、やっぱり善い意識とは言えない。

 

チャラチャラしてるのに、妙に仕事ができるハンペー。

主人公の思惑とはかみ合わない口コミを広めてくれる大南君。

主人公とネットでしかつながっていないけど、一番頼りになるGENさん。

 

なかなか好感度の高いキャラクターたちが次々登場し、シリーズ物の第一作としては成功していると思うけれど、10年以上たっても第二作がいっこうに出版されないのは、読後に感じるもやもやが甚だしいせいかもしれない。

ライトな語り口でかなりビターな後味。

だけど読ませる技術は天下一品なんだよなあ。

 

 

 

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