ホリー(オードリー・ヘプバーン)はニューヨークのアパートで、名前のない猫と自由に暮らしている。そんな彼女のお気に入りはまだ人気のない早朝、パンとコーヒー片手に5番街にある高級店ティファニーのウインドーを眺めつつ朝食を取ることだった。そんなある日、彼女の住むアパートに自称作家のポール(ジョージ・ペパード)が入居し……。

シネマトゥデイ



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いつかは観ようと思ってはいましたが、まず小説を読んでから。
そう思っていました。
おしゃれな恋愛映画なんですよね、確か。
私トルーマン・カポーティで読んだ本は1冊だけ。
『冷血』
おしゃれ恋愛とは真逆の作品です。
だからどうにも二の足を踏んでいました。

ですが、最初のシーンはいいですね。
粗末な食事とティファニーという場所の対比が、彼女の現実と夢に重なって見えました。

私は髙木くん以外のパーリーピーポーは苦手なので、あの死ぬほど人口密度の高いホームパーティーのバカ騒ぎにはついていけませんが、上っ面の付き合い、刹那的なバカ騒ぎ、そういう時代だったんでしょうか。

誰にも縛られたくないと強く思うホリーは、お金持ちになりたいということ以上に、その刹那のなかにいたかったのではないだろうか。
刹那のなかで永遠に輝いているティファニーの宝石のようでありたかったのかも。

自分に愛情を捧げてくれる人から逃げ出して、自由でありたいというホリー。
『縛られたくない』『自由でありたい』
その想いに縛られるホリー。
誰よりも自分を縛っているのは自分ではないか。

愛情に包まれて生きるのが幸せ。
そんな時代にこの話は、どれだけ最先端だったのだろう。

でも、この年になっていまさらですが、ホリーに同化する自分もいる。
『愛情』という鎖で縛られたくない。←いくつだ?
このぬるま湯に閉じ込められる人生でいいのか。
ちょっと考えていたんだよね。
もっと打って出てもいいんじゃないかって。←いくつだ?

でも、出ていく勇気もないくせに、『自由でありたい』と他人を拒絶する。
無理して『夢』や『自由』を追って見せてはいるけれど、誰よりも自分を縛っているのは自分が作り出した檻ではないのか。

おしゃれでキュートな恋愛映画を観たつもりだったのに、思いがけずに自分の闇を見つめることになってしまい、あらららら。

それでもオードリー・ヘプバーンは可愛くて、おしゃれして着飾っているときよりも普段着テイストの時の方が数倍可愛くて、年甲斐もなく斯くありたいと思いました。

そして『ムーン・リバー』
最近CMで深津絵里が歌っていますが(彼女のことも好き)、やっぱり名曲ですね。
私も深津絵里程度にしか歌えませんが、歌っています。^m^



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