「インタビュー」「FTISLAND」イ・ホンギ、「青春の痛みとあがき、そして成長…私も癒された」ミュージカル「4月は君の嘘」出演の心境を語る






「ミュージカルのステージに立てば、私が生きていると感じるようになる。今年も良い作品で観客の方々と呼吸できて嬉しい」

新作ミュージカル「4月は君の嘘」で主演を引き受けているイ・ホンギ(FTISLAND)の言葉だ。ホンギは今月初め開幕した「4月は君の嘘」に男性主人公の有馬公生役で出演している。

有馬公生は、機械的な演奏を強要していた母親の死後に生じたトラウマによって演奏を放棄した高校生のピアノの天才だ。ホンギは味気ない人生を生きていた有馬公生が、自由奔放なバイオリニストの少女宮園かをりに会ってトラウマを乗り越えて成長していく過程を繊細に描いて好評を受けている。


最近、所属事務所FNCエンターテインメントでインタビューを行ったホンギは、原作を元に作られたアニメのファンだと明らかにして作品出演に対する喜びを表した。彼は「夢に向かって走っている姿を素朴で感動的に描いたアニメーションを面白く見た」としながら「好きな作品のミュージカル初演なので、ぜひ出演したかった」と話した。




公生が実際の性格と正反対のキャラクターだという点がチャレンジ精神を刺激したという。「公生は基本のテンション自体がとても低い人物だが、それとは反対に私は人に会うのが好きで言いたいことがあれば気にしないですぐに口にする外向的な性格だ。今まで私が演じたキャラクターの中で、実際の姿と最も正反対なキャラクターでもっと惹かれた。」


セリフを語りナンバーを歌うのが自然になるまでぶつぶつと練習するというホンギは、約2か月間の準備過程を経て公生役とひとつになった。キャラクターに入り込むのを自身の強みだと語ったホンギは「演技しながら泣くシーンではないのに我知らず感情が高ぶって涙を流す時も多い」と話した。


ホンギは引き続き「前作の『1976ハーラン・カウンティ』に出演した時は、孤独で空虚で悲しい劇だったので公演後ひとりでいるのが嫌になるくらい大きな影響を受けた。今回はトラウマをしっかり治癒して終わる作品なので、心が一層快適だ」と微笑んだ。



825日まで芸術の殿堂CJトウォル劇場で公演される「4月は君の嘘」は、純粋な感性を目覚めさせる希望に満ちた感動的な話を繰り広げて観客の涙を刺激している。ホンギは有馬公生の感情の変化を引き立たせるしっかりとした演技力と深く訴える歌声が魅力の歌唱力で、劇をさらに響かせている。

ホンギは「ファンが私がこんなにか弱いキャラクターを演じるとは思わなかったと驚いた。そんな反応を見ると、私が意図した通りに公生をうまく表現できたんだと思えて満足だ」と話した。続いてホンギは、作品の中核的なメッセージを「あがき」としながら「夢と幸せを求めて走って行く若者たちの話で観客の方々に大きな慰労と希望を与えてほしかった」と話した。


バンド「FTISLAND」のボーカリストとして一般大衆にお馴染みのホンギは、2002年に歌手ではなく子役俳優として活動の第一歩を踏み出した。2007年、「FTISLAND」のメンバーとしてデビューした後も継続して演技活動を並行し、ミュージカル界でも2009年に足を踏み入れた。ミュージカル出演作では「真夏の夜の夢」、「ヴァンパイア」、「あの日々」、「愛してました」、「帰還:あの日の約束」、「1976ハーラン・カウンティ」、「ジャック・ザ・リッパー」、「マタ・ハリ」などがある。




ホンギは「演技と歌を一緒にできるジャンルだから好きにならない理由がなかった」として、ミュージカル入門当時を回想した。いつのまにか15年のキャリアを誇るミュージカル俳優として定着したが、ホンギは依然として初心者の心で演技に取り組んでいる。「バンド活動と並行するので、年数に比べて出演作品数が少ない点が残念だ。今後、より多様な作品に出演して成熟した俳優になりたいし、『イ・ホンギが出る作品はぜひ見なければならない』と言われたたい。」


ホンギは10日に発売した「FTISLAND」ニューアルバム「Serious」でも一般大衆と会っている。コンサートやフェスティバルのスケジュールも続き、デビュー後最も忙しい日々を過ごしている。ホンギは「当初から2024年は『忙しく暮らそう』と決心して始めた年」と話した。続いて「『4月は君の嘘』は『FTISLAND』としてもあがき時期に出会った作品なので、ストーリーがもっと実感がわく」として「今後も歌手として、ミュージカル俳優として多くのステージに立って、これまで愛してくださった方々を訪ねるつもり」と約束した。