拝啓 上田久美子様 | たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

恐らく、殆ど大部分宝塚の話になると思います^_^;
ごく稀に日常とか…

ご機嫌如何でしょうか?


あなたの宝塚最後の作品の舞台、今を盛りの吉野の千本桜を楽しんでおられたりするのでしょうか?


さて、あなたの早い退団の一報、私はあなたのデビュー作品「月雲の皇子」が反響を呼び、劇団が要望に応え、かなり無理をして東上公演にこぎ着けた時からこの成り行きを予感していたので、驚きはありませんでした。


ただただ、残念という感情が私の胸を過ります。


単に、あなたの宝塚での新作をもう見られないというだけでなく、あなたの作品に憧れ、宝塚を志した若い方々、いつかはあなたの作品に出演したい、自分に当てて作品を書いてもらいたい…と、夢見た若手の方々の希望が潰えた…という観点からも残念です。


そして、あなたが宝塚を去ったことで、あなたの宝塚での作品が、恐らくはあなたが亡くなる時までお蔵入りになるだろうこと、今宝塚を見ている方々が存命の間に、もう2度と再演は叶わないだろうこと、これらも残念に思います。


勿論、どれも、あなたが身を削るように生み出した作品です。


トップ退団作品も複数、その時の主演者や演者に当てて書いた作品の数々なので、ファンの気持ちもあることだし、あなたが長く在団していても再演の許可が降りないだろうことは承知していました。


しかし、在団している限りは、もしかしたら、いつかは…という思いがあったのです。


役者が揃えば、バッディの再演もあるかも、その時は新人公演も見たい…と夢見ていました。


ワンスアポンアタイムものも、もしかしたらしてくれるかも…と思っていました。


「愛のコンチェルト」や「星の牧場」があなたの手で甦るかも?と。


それらが全て、夢に終わってしまいました。


残念でなりません。


何度も衝撃を受け、胸を抉られ、涙したあなたの作品の数々…


本公演を見て泣き、ショーでクールダウンし、その後の新人公演を見てまた泣く…という1日を過ごしたこともありました。


あなたの作品見たさに、初めて東宝へ向かいました。


どれも、大切な懐かしい思い出になりました。


あなたの作品映像は全て残りましたが、生で見ることが叶わなかった、そしてまだ生まれておらず、生まれていても幼すぎて観劇が叶わない次世代の不運を思うと、今つぶさに見ることが出来た私達の幸運が何だか申し訳なくすら思うのです。


あなたの宝塚の殿堂入りは叶わないだろうこと、恐らく劇団はあなたをさほど強く慰留しなかったこと、歴史と日にち薬の強みを持つ劇団が、「演出家1人去った所でどうってことない、若手も育っているし、去る者あれば来る者あり。そうして100年続いてきたのだ…」という思い上がった認識であろうことにも残念に思います。


しかし、私含め、あなたの作品に感情を揺さぶられたファンがいる間は、あなたの宝塚での活躍はいつまでも記憶に残り、伝説神話の域に達すると私は考えます。


少なくとも、私はこの世を去る時まで、あなたの作品を見ることが出来た幸せを忘れることはないでしょう。



あなたの新たなフィールドでの活躍を願ってやみません。


そして、今後の健康と幸運、幸福も。


最後になりましたが、素敵な作品の数々、ありがとうございました。



Mary  拝