30年後目線の政策4 教育改革
持続可能な社会を作るためには、時代に合わせた社会に変わり続けなければいけません。その社会を作るのは「人」です。そのための教育を常に模索していかなければ、持続可能な社会はできません。今までの通りの教育で良いと思っていたら、あっという間に世界からおいてけぼりです。
1,今求められる「人財」とは何か?私は変化に強い「人」だと思います。世界は劇的に変わっています。社会のニーズも業態もどんどん変わっています。もちろん変わらないものもあります。大切にしなければならない「心」は変わらないものですが、それを表現する方法はどんどん変わっていきます。「人」を大切にしない会社が長続きしないように、「人」を大切にしない「人」は信頼関係を築けず孤立していきます。しかし伝える方法はどんどん変わります。手紙がFAXや電子メールになり、SNSやLINEといったアプリになったり。これは一例ですが、こうした社会の変化に柔軟に対応したり、生み出していく「人」が求められている社会です。その為の教育もどんどん変わらなければ社会の変化に対応できないのは目に見えています。
2,グローバルな人財を育てる教育を推進すべきです。インターネット環境が世界標準となる中、国境を越えたビジネスは容易になりました。その中では英語でのやりとりが当たり前です。英語話せるのは当たり前にしなければなりません。同時に海外の方とのコミュニケーションを取る上で、自国の歴史文化を知っていなければ、笑われてしまいます。近現代史を学び、歴史観を持つことは必須と考えます。また相手国の歴史観や政治情勢を理解した上でビジネスを行わなければ失敗します。国境を越えたビジネスが容易になった分、失敗するリスクも大きくなりました。国際社会の常識を学ぶ機会が必要ですし、さらにその情報は常に新しいものでなければなりませんし、情報を取り入れる技術を身に着けるべきと考えます。
東京都では英語をよりリアルな環境で学べる東京グローバルゲイトウェイ(TGG)をオープンしました。子どもから大人まで幅広い方が利用できる施設です。
3,生きる力を育む教育が教育基本法に盛り込まれ推進されていますが、その根本となる考え方は、自分で未来を切り開いていくという考え方を各々が持つことではないでしょうか?
その根本的な考え方なくして、どんな技術も役に立ちません。主権者教育もその一つです。私は自分が政治を変えるんだという気持ちで政治家を志しました。汚職、不正を目にするたびに自分が変えなければと思うわけですが、人によっては政治離れの原因と言います。もちろん政治離れの原因であるのも事実だと思いますが、その時に、私と同じように政治家になろうと思わなくても、より良い政治家を目指そうとか育てようとか、それぞれの立場でできることを探すという意識が大切だと考えます。教わってないから出来ないではなく、自分で探す、考える、これが生きる力です。
4,能力開発型の教育を推進すべきと考えます。脳の働き方の研究が進んでいる中、教え方が昭和の時代と同じで良いのでしょうか?言語を習得するのに高学年になるほど難しくなるのはよく言われることです。しかし教育課程がなかなか変わらないのはなぜでしょうか。英語を話せるように育てるならばより小さい年齢でリスニング、スピーキングを多くすべきです。記憶についても技術として教える民間の講座がたくさんあります。こうした技術を教えることで、短時間で覚えることが出来ますので、さらに多くの知識を蓄えることができるのではないでしょうか。記憶術の講座を受けたことがありますが、さらに本を早く読む、速読という講座も受けたことがあります。本を早く読めるようになっただけではなく、脳の回転が早くなりました。もしこれを義務教育で取り入れたら、どれだけ学べる量が増えるのかワクワクします。既存の教科の精査も必要だと思いますが、このような能力開発型の教育を取り入れることで、現在のカリキュラムを短くし、新たなカリキュラムを導入することも可能と考えます。
5,社会に出てから必要な技術を身に着ける教育が必要と考えます。「新卒は使えない」この言葉を聞いたことがある方、言われたことのある方、多いのではないでしょうか。私が大学を卒業した時に言われたことですが、果たして現在の日本の教育プログラムでこれを覆すことは出来ているのでしょうか。せっかく税金を投入して育てられた「人」が、社会に出てから使えないとされてしまうことに違和感しかありません。社会に出てから必須の技術は教育課程に入れるべきと考えます。これも時代に合わせて変わりますから、より柔軟にすべきです。最初に働いた職場であるマクドナルドではコミュニケーションやリーダーシップをスキルとして教えて頂きました。個人差のある能力と理解していた私には驚きでした。もっと早く知りたかったという思いから、こうした教育もあってよいと感じました。PCやスマホが普及する中、その使い方や基本的な構造を理解しておくことは必須と考えます。さらにITリテラシーにつながっていきます。知らなければ犯罪に巻き込まれることがあるほど、重要な知識です。
6,まとめ
目指すべき姿を一部紹介しました。私はこの考え方のもと現在の教育方針に意見し、政策を立案しています。練馬区議会議員時代にはALT(英語を母国語とする外国人講師)の配置を推進し、練馬区では全ての英語授業に導入されました。また社会保険労務士などの士業の方に講師をお願いし、小中学校で授業をして頂く機会を増やしました。東京都ではTOKYO GlOBAL GATEWAYという英語で体験学習ができる施設ができました。教育課程には歴史があり、いきなり大きく変わるものではありません。しかし着実に変えていかなければ世界の変化に遅れるばかりです。着実に粘り強く改革を推し進めていきます。
TOKYO GLOBAL GATEWAYプログラムの一つ