毎回届けられる「通販生活」(カタログハウス発行)に巻頭特集・明るいお葬式。という記事があった。
この記事はだいぶ前、我が家に届けられた時に見ている。「月刊住職」7月号にこの記事が載っていて再度見た。
「月刊住職」の記事を抜粋して紹介したい。
思わずページをめくると、見開き二頁でどんと掲載されていたのは、葬儀会場らしき本堂で僧侶三人がギターを手に楽しげに歌う姿と聴き入る遺族、それにマイクを手にした芸能レポーターの大御所、東海林のり子さんの大写しの姿だ。こうある。《みなさんこんにちは、東海林のり子です。リポーター歴五十年、二百名以上の著名人の方のお葬式をリポートしてきましたが、この数年でお葬式の形も大きく変わってきました。私も百歳まであと十年、大往生の暁にはみんなに「明るく」送ってほしい。私の理想のお葬式を探しに現場を取材してきました》誌面には、東海林さんのリポート形式で次々と「明るいお葬式」の「商品」が紹介される。
先ずはオーダーメイトの「エンディングドレス」(既製品五万円~、オーダーメイドは二十万円~)
ウクレレによるハワイアンの生演奏「ハワイアン葬」(五万円~)
餅つきパフォーマンスと参列者百人分のお餅を振舞える、葬儀会社企画の「餅つき葬」(五万円~)
浄土真宗の僧侶と曹洞宗の僧侶の超宗派バンド「坊主バンド葬」(お布施)
葬儀の演出ばかりではない。生前はクローゼット、死後は棺として無駄なく(?)使える「クローゼット棺」(四万千八百円~)というどんな発想なのかというシュールな商品もあれば、故人そっくりの姿を3Dプリンターなどで造形する「遺人形」(十七万八千円~)なる初めて目にするものもある。聞けば、遺灰も入れられるそうで手元供養的な一品でもあるようだ。
今回の企画を編集部の市川健さん(三十三歳)はこう話す。
「お葬式はどうしても暗いイメージがあり、話題にすることはなかなかありません。また昨今は葬儀も大手葬儀社によるパッケージプラン化されたものが多く、そうした葬儀は会場に流れる音楽も含めてありきたりで簡素にも感じます。最近は葬儀不要論も出ています。でも『明るい』とつけることでお葬式自体を面倒事でなく、プラスに考えられるワードになったかなと思うのです。とくに今回紹介したのは、生前の自分らしさを参列してくれた人にいかに伝えるかというものばかり。自分自身の葬儀を主体的にこうしたいと考えるのは良いことなんじゃないか、」
なるほど葬儀の無関心、不要論にも一石を投じる企画になったということなのかもしれない。
「月刊住職」の記事には最後に、ともあれ、全国のお寺でも、「明るいお葬式」を提案するのも相手によりけり、と書いてあったが。
私が導師を勤めた葬儀でも、出棺の時に「故人が好きでカラオケで歌っていたので歌を流していいでしょうか?」と訊かれたことがある。葬儀式も終わっていたし、私は「良いですよ」と言った。
都はるみの「好きになった人」がかかった。
歌詞を聞いていると出棺の時に妙に合っていた。